「もりのじかん」には、じんちゃん(神 伴之さん)が一緒に探検してくれます。子どもたちと同じ目線で自然と生き物に向き合う姿にいつも感銘を受けています。そして何よりも子どもたちが何かを見つけて「じんちゃん!これなーに」と聞かれたときに「すごいの見つけたね!」と必ず褒めてくれる。だからまた子どもたちは虫たちを探しに行く。それを繰り返すうちに子どもたちの目はどんどん輝き、自然と草木の中に入って行くのです。
そんな素晴らしい、じんちゃんからメッセージをいただきました。メッセージを読んで益々好きになってしまいます。
---じんちゃんからのメッセージ---------------------------
佐倉市民の森には雑木林と杉などの針葉樹林があります。「もりのじかん」で探検しているのは雑木林、しかも若い雑木林です。佐倉では若い雑木林は少なく市民の森はとっても貴重な森です。
どうして若いかって?ここはもともとは手入れの悪い暗い杉林でした。その杉を伐採し、クヌギ、コナラ、イロハモミジを植栽したり、自然のままに放置し落葉樹の芽生えを残したりして、新しい雑木林の再生を試みました。
そして今や立派な雑木林になっています。どうして雑木林がいいのかな?それは明るいから、明るいということは太陽が林の中まであたっているから、太陽が沢山当たると色々な生き物が生きられる。そして雑木林は落葉がたくさん降り積もる。すると落葉の好きな虫たちが集まる。虫たちによって落葉は分解され木の栄養になる。そしてその虫たちを食べる虫が集まり、その虫を食べるカエルやトカゲ、鳥たちも集まってきます。鳥たちによって実のなる木の種が運ばれ、栄養たっぷりの土から実のなる木が芽を出します。明るくなった林では草花も花を咲かせます。落葉樹でも大きな木になると木漏れ日が差し込まないので、林床の草が元気がなくなります。だから若い雑木林は、木たちにとっても草たちにとっても、虫たちにとっても、とってもいいのです。そして探検する私たちにも。
「もりのじかん」は毎回発見の連続です。冬って虫いるの?いるんです。朽ち木の下、落葉の中、冬を越している虫たちがいます。木は春になったらすぐ芽を出せるように、冬芽を大きくして春を待ちます。そして春、夏、秋、命の営みは途切れることなく、つながっていきます。そのつながっている林こそ地球を支えています。私たちはその営みのほんの一部を探検して、命がどうつながっているか垣間見させてもらって、改めて命の大切さを肌で感じる。だから森の探検には感動があるのかな。
たくさんの生きものがいて、「私たちも生きていける」そんなことが森の探検で実感出来たらいいなぁと思って「もりのじかん」を楽しんでいます。
「もりのじかん」で見つけたウラナミアカシジミは若い雑木林しか見られないそうです。
人と自然をつなぐ仲間・佐倉
代表 神 伴之