公演関係者のからのコメントや、マームとジプシーがお世話になっている方々より応援コメントを続々といただいております。初めてマームとジプシーを知ってくださった方もいらっしゃると思いますので、コメントをいただいた方との関係性と共に活動報告にも日々紹介させていただきます。
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山本直寛(Light house 出演)
「Light house」のことを思い返すと、みんなで自炊して、ごはんを食べた日々のことばかり浮かんできます。得意料理を作ったり、沖縄の食べ物を初めて口にしたり。ただ楽しかったというだけではなく、そういう時間が稽古より大切なものでした。
喜屋武岬の灯台をみんなで見に行ったことも心に残っています。嵐のような大雨の中、真っ暗な道を車を走らせて行きました。静かに海を照らす光をみんなでじっと見つめていました。
そうやってみんなと過ごした時間がそのまま「Light house」という作品に乗っかっている気がします。
いろんなものが忘れられていく、ということをこの作品を通して知りました。
どんな形であれ、マームとジプシーという集まりが作ったものが、ひとの心に残り続けることを、僕は嬉しく思います。
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山本直寛さんは、2018年「BOAT」、2019年「CITY」にご出演くださいました。
そして、今回の「Light house」では、主演のいっぺい役をつとめてくださっています。
「Light house」は、食卓シーンが作品の大きな要素として組み込まれていますが、稽古をスタートする前に普段自分たちが作る料理の手順を話したり、それを実際に作ってみたりしました。
山本さんは、とても器用にお母様のレシピである冬瓜のスープを作ってくださり、作品の中でもそのスープは断片的に登場します。
いつも明るく、優しく、器用で真っ直ぐな山本さんですが、舞台上では、同じくいっぺいもその真っ直ぐな性格で、ゆえに苦悩していたように思います。
おそらく誰とでも問題なくやっていけるいっぺいは、一方で「これはこうだから仕方ない」「こういうものだ」と他の人は見過ごしてきたであろうことに、“なぜ”という疑問を持ち、怒りを抱きます。
もちろんあらゆる問題は、複雑化し一筋縄ではいきませんが、何かと理由がつけられて解決が先送りになり、時間が経つにつれて傷つく人が増えていくことも事実です。
自分の力だけではどうしようもない、どうすればいいのかわからない、どうにかしたい。
山本さんの真っ直ぐさが、その根本的な感情をいっぺいの言葉に乗せて、ここにある事実として届けてくださったように思います。