公演関係者のからのコメントや、マームとジプシーがお世話になっている方々より応援コメントを続々といただいております。初めてマームとジプシーを知ってくださった方もいらっしゃると思いますので、コメントをいただいた方との関係性と共に活動報告にも日々紹介させていただきます。
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穂村弘(歌人)
2011年に「あ、ストレンジャー」を拝見して衝撃を受けてから、マームとジプシーのファンになりました。現実の上演時間は40分ほどだったのに、その中にまったく未知の世界が広がっていました。私の憧れの別世界をやすやすと(?)作り出す若者たちに驚きと羨望を感じました。藤田貴大さんをはじめとした一人ひとりの才能はもちろん、集団としてそれを増幅して作品化する力が素晴らしいですね。
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穂村弘さんとは、2014年のマームと誰かさんシリーズ『穂村弘さん(歌人)とジプシー』で初めてご一緒しました。穂村さんのエッセイ、歌集や詩集、そしてインタビューなどをもとに舞台として再編成し、青柳いづみさんが穂村さんを演じました。
2015年・2018年、寺山修司のコラージュ的手法を演出にも取り入れた舞台『書を捨てよ町へ出よう』では、一部で映像出演をしてくださっています。
2017年には、穂村さん、ブックデザイナーの名久井直子さんとのマームと誰かさん作品を再度練り直し『ぬいぐるみたちがなんだか変だよと囁いている引っ越しの夜』を製作、2019年にはツアーを実施しました。小さな頃やご両親がお若い時の写真をお借りしたり、ご家族にまつわるエピソードをお話いただいたりと、穂村さんのより内側におじゃましてつくった作品です。2020年、コロナ禍で試行錯誤して企画したイベント『窓より外には移動式遊園地』でも、ショートバージョンとして上演させていただいています。
穂村さんはマームとジプシーの集団のあり方をいつも肯定してくださいます。そして時に、この集団の中にふっといらっしゃって、身をおいてくださいます。
みんなで短歌をつくってみたり、散歩をしたり、カフェに行ったり、わんこそばを食べてみたり、プレゼント交換をしてケーキでクリスマスをお祝いしたり。
思い返せば、どれもがアルバムに載るような、だけど何気ない出来事ばかりです。
ご一緒した作品には、書き下ろしていただいた大事なテキストがいくつもあり、穂村さんが掴んだ景色が言葉として提示されると、こんなにも鮮やかなものなのかと、私たちの世界は何度も形を変えてきました。
だからこそ、穂村さんといつもの何気ない時間を過ごさせていただくことは、私たちにとってより大切で、よりクリエイティブな一瞬なのだと、その時間の貴重さを思います。
※ぜひこちらもご覧ください。