皆さん、ご無沙汰しています。
ご存知の方も多いと思いますが、8月の日本の審査を受け、9月9日に国連が出した報告書で、日本政府は分離教育を中止することを勧告されました。これを受け、9月13日の記者会見で、永岡桂子文部科学大臣は、「多様な学びの場における特別支援教育の中止は考えていない」と発言されました。この発言に対し、どうしても個人的に永岡大臣に直接お伝えしたいことがあり、お手紙をお送りしました。
お手紙の内容をNEWSつくばのコラムで紹介させていただいたので、こちらでもお知らせします。ご覧くださると嬉しいです。
文部科学大臣へ送った手紙 《電動車いすから見た景色》35
ともに過ごすことを前提にする英断を 《電動車いすから見た景色》36
今回の勧告で、今、特別支援学校でやられていることを否定されたように感じてしまっている先生方もおられるかもしれません。しかし、私も大学時代は特別支援学校の教員養成のための講義も多く取っていたこともあり、特別支援学校の先生方が1人1人の障害のある子どもたちに向き合い、1人1人の子どもに合わせた指導方法や支援方法を一生懸命考えていることは、十分ではないかもしれませんが、知っているつもりです。その特別支援学校が持っている、1人1人の子どもたちに合わせた支援方法を考える力を、普通学校に伝えてほしいのです。 普通学校には、障害のある子だけでなく、外国籍の子や、LGBTQの子など、様々な子どもたちがいて、それぞれに個別の支援や環境調整を必要としていると思います。一見、困っているように見えない子の中にも、支援を必要としている子もいるかもしれません。子ども一人一人の状況に合わせて、指導方法や支援方法を考えたり、教室の環境を工夫する経験は、特別支援学校だからこそ積み重ねたものがあると思います。その特別支援学校の経験を、普通学校の先生とも共有できたら、もっといろんな多様性を持った子どもたちにとって過ごしやすい普通学校・普通学級にできると思うのです。