生後6ヶ月のAくん。寝かしつけがつらい、夜中何度も起きる。ご両親の睡眠不足による心身の負担が大きくなってきたところで、ご相談を受けました。(これまでの経緯を詳しく知りたい方は、ぜひ①から読んでみてくださいね。)どきどきのねんねトレーニング1日目から順調すぎるくらい順調に滑り出しましたが、その後もぶり返し(※)がおきることもなく、結局、プラン終了となる1週間後までほとんど泣いてしまうことなく、すやすやぐっすりとねんねすることができるようになりました!!(※ ねんねトレーニングを初めて数日後に、夜泣きなどが一時的に復活すること。だいたい半分くらいの赤ちゃんでぶり返しがあると言われています。後日、ぶり返しについても書きたいと思います。)Aくんのスケジュール6:00~7:00 起床午前中:朝のお散歩をしながら抱っこ紐で朝寝午後:ママと添い寝でお昼寝夕方:家事をするママの抱っこ紐でうとうとorママも休憩タイムで一緒にごろごろ19:00~20:00 就寝1:00~3:00頃 授乳授乳時間以外起きてくることなく、授乳後もすぐに寝付いていくように♩寝かしつけに悩んでいたころには、考えられないくらい生活が一変した、と喜んでおられました。「寝ました!」と嬉しいご報告をしてくださるご両親の表情もとっても明るくなりましたし、Aくん自身も夜しっかり眠れるようになることで、日中のご機嫌タイムも増えたそう!夜泣き改善は、赤ちゃんの夜泣きをなおすことだけが目的ではなく、夜泣き改善を通じて、家族全員がハッピーになることがゴールだと考えています。最後に、Aくんのママからいただいたレビューをシェアさせて頂きます。”本当に感謝してもしきれません!相談する前は、生後5ヶ月でも夜間数時間おきに授乳し、寝かしつけも長いときは1〜2時間かかっていました。幸せなはずの子育て。でも疲れ果てて笑顔になれないとき、子どもに申し訳ない気持ちでいっぱいでした。夫婦ともども疲労困憊で限界を迎え、藁にもすがる思いで小嶋さんに相談しました。ふわっとした質問にも具体的で分かりやすい回答を頂いたり、フォローもきめ細やかで、たくさん頼らせていただきました。また、明るく背中押してくださる小嶋さんのお人柄に大変癒されました!ネントレ数日で、ねんねは完全セルフに。寝落ちまでは1分くらいで、夜間授乳は1回になりました。ネントレ成功した翌朝の「よく寝た!」という感動は今でも忘れられません。おかげさまで今は毎日元気いっぱいの状態で朝を迎え、一日楽しく笑顔で育児ができるようになりました。本当にありがとうございました!”
睡眠の質 の付いた活動報告
「続きが気になる~!」「読んでるよ~!」とご報告をいただいてるこの連載ですが、今日はいよいよ【ねんねトレーニング】の回。(ねんねトレーニングって、赤ちゃんと泣かせるものだとか泣かせたまま放っておくイメージを持たれている方が、まだまだ少なくないと感じています。でも、もうスリープコンサルタント界隈では、「科学的根拠に基づいた介入」であることは、もう聞き飽きて耳にたこができているし、いい飽きて口に口内炎ができるほど。笑ネントレとはなんぞや、という話はまた別の機会に。プロジェクトページにも少し記載があるので、ご覧になってくださいね。Aくんのお話に戻りますね。)ネントレ開始前の約1週間、Aくんのご両親とご相談しながら、取り組んでいただいたこと。①寝室の環境について・ホワイトノイズを適正使用。それまで音量が小さすぎて効果がなかった?・暗さを確認。起床時間まではしっかり暗く保っていただきました。・ベビーベッドの中の寝具を見直し!安全第一の環境ができました。②1日のスケジュールについて・起床時間は一定に。夜泣きがあったときも、お寝坊していると体内時計が整いません。・夜の睡眠時間を10~12時間確保できるように、就寝時刻を調整。・朝・夕方・夜を「光」でお子さんに教えていく工夫。・お昼寝は寝たらなんでもいいから、眠そうにしたら寝かしつけ、の基本ルールで。・昼寝と授乳のリズムの作り方はワンポイントアドバイスをしました。③ねんねルーティーンについて・お風呂からねんねまでのルーティーンの流れを確認しました。・ルーティーン中の声のかけ方・触れ合い方もアドバイス♩①~③をしたら、ネントレ開始日までにけっこう1日のリズムがつき、就寝後からすぐの時間帯に、まとまって眠れるように・・・!夜半過ぎからはやっぱり何度か起きてしまうので、やっぱりネントレやりたいよね!ということでいざネントレ決行!!! ネントレっていくつかのメソッドがあります。・「ひとりでねんね」…おやすみ、でお布団にお子さんを置いたら、すぐお部屋を出る方法。すぐに眠れなければ、あらかじめ決めた時間に入室して声掛けをして、お部屋の外で寝付くのを待ちます。・「離れてねんね」…おやすみ、でお布団にお子さんを置いたら、見守る位置をどんどん離していく方法。・「見守りねんね」…おやすみ、でお布団にお子さんを置いたら、そばにいるけど抱っこはしないで、トントンなどでねかしつけたり、トントンもしないようにして寝付くまで待つ方法。どのメソッドを選択されるかは、寝室の環境や、ご両親のお考えをしっかり確認しながら、それぞれのメソッドで、どういう経過をたどりやすいか(泣いちゃう時間・期間・定着までの日数のおおよその予測)を説明したうえで、決定していきます。それぞれのケースで、向き/不向きのメソッドがあると思います。Aくんのご両親は、「ひとりでねんね」メソッドをご選択!ベビーベッドであれば、そばを離れても安心安全なのです。ひとりでねんねのルールを共有していきます。①就寝時・ルーティーンからベッドに置いて、退室までの流れ・すぐに眠れなかったとき、お部屋に入るタイムスケジュール・お部屋に入った時、どうやって声をかけて、どうやってまた退室してくるか・表情やしぐさなど細やかなアドバイスも。②夜間・授乳時間(Aくんは6ヶ月なので、1回の授乳を残します)・授乳するときとしないときの対応やはりここでも、「ネントレ」は単一ではありません。細やかな部分にはなりますが、ご家庭に応じた「ぴったりの方法」を一緒に考えて、しっかりイメージを共有していきます。コンサルティングは、手順の説明だけではありません。せっかく取り組んでいただくのだから、しっかりと成功に導きます。いかに不安なく、やりきれるか。一貫性を持った対応ができるか。そのためには、不安なお気持ちはなるべくすべて聞いて、共感したり、勇気づけたり、より細やかなアドバイスをしながら、1つ1つ解消していきます。睡眠コンサルタントは、ママのメンタルコーチの側面も併せ持っています。次回!Aくんのネントレ結果はいかに!?♡
前回の続きです。<前回までのダイジェスト>生後6ヶ月のAくんのご両親は、・寝かしつけ時間を短縮したい・抱っこ・授乳での寝かしつけがきつい・夜起きる回数を減らしたいそのためには、・多少泣くのは覚悟して、根本的に解決したい!というビジョンが定まりました。私は2週間のプランをご提案しました。最初の1週間は、まず体内時計をきちんと整えていく習慣作りを。後半の1週間で、ねんねトレーニングを入れていきます。そして迎えた初回セッション。お話したことを少しご紹介します。①寝室の環境について、以下の点を確認しました。・Aくんにとって、安全で、快適であるか・寝付きやすい、寝続けられやすい環境であるか②1日のスケジュールについて眠気のホルモンをしっかりと分泌するために、・起床・就寝時刻は適切であるか ・夜泣きを減らすためにできる、お昼寝のタイミングの取り方・朝・夕・夜の光環境はどうか・日中を過ごしやすくするお昼寝・授乳・活動のメリハリのつけ方 ③ねんねルーティーンについて・よりスムーズに寝付きやすくするためのポイント④寝かしつけ・ねんねトレーニングを始めるまでの、寝かしつけ方ご質問にも適宜お答えしながら進めていくと、ここまででだいたい45分みっちりお話しても、まだまだ時間が足りない!!となることが多いです。そんなに話すことあるの~?あります!なぜなら、これらすべて、もともとのライフスタイルや価値観、ご要望などを聞きながら、1つ1つの行動・言動レベルでアドバイスをしていくからなのですが、ねんね改善は、育児方針や生活スタイルの変化と引き換えになることも多いのです。(例:朝8時まで寝ていたいのか、6時に起きる生活に変えるのか)ダイエットもそうですが、その日だけ間食を控えて、少し走ってみたくらいで体重は落ちませんし、1~2週間頑張ってみてちょっと体重落ちたけど、そのあと元の生活に戻すと、当然リバウンドしますよね。ねんね改善も共通点があります。今後ずっと、その新しい習慣を継続していけるかどうかが重要です。今だけ無理をして、あとから崩れても、それは改善したとは言えません。なので、これまでの生活を[変える/変えない]の選択は、常にその先にある[メリット/デメリット]をご説明しながら、ご夫婦にチョイスしていただく形になることがあります。実は、スリープコンサルタントとしては、改善までの1番の近道は「わかっている」ことが多いです。でも、実際に毎日育児に携わるのはママパパ、寝かしつけを頑張る・夜泣きの対応をするのはママパパなので、「その親子にとって心地よい」リズムを探っていくのは、毎回とっても大切ですし、1から10までまったく同じアドバイスは、2度とありません。ねんね改善は、とってもシンプルでとっても奥深いものだと感じます。続きます。次回はいよいよねんねトレーニングの回。
前回の続きです。生後6ヶ月のAくんの、寝かしつけに関するお悩みに対し、ご両親は「多少泣くのは覚悟して、根本的に解決したい!」とのご希望。私は2週間のプランをご提案しました。私の場合、2週間プランは”ねんねトレーニング専用のパッケージプラン”とさせていただいています。初日・数日後・最終日の3回のzoomセッション(1回45分)と、期間中のチャットメッセージでのフォローアップがプランの中に含まれています。質問回数は無制限です。最初の1週間は、まず体内時計をきちんと整えていく習慣作りを。後半の1週間で、ねんねトレーニングを入れていきます。<事前準備>①1週間以上の睡眠ログ育児記録アプリでは、赤ちゃんの睡眠時間が記録できる機能がついているものも複数あります。睡眠ログを見ることにより、・起床時間と就寝時間・睡眠時間合計、現状の体内時計・昼寝回数とおおよその覚醒時間(その赤ちゃんがご機嫌に起きていられる時間)・寝かしつけのタイミングが早すぎる/遅すぎる・夜泣きの回数と時間帯から、どこに問題が潜んでいるかなどなどを推察することができます。②事前カウンセリングシートzoomセッションを行う前に、一通りの情報をシートにご記入いただきます。これらは、各ご家庭でどんなねんね改善プロセスが「適しているか」を判断する、重要な情報となります。・寝室の環境 ベビーベッド/お布団/添い寝など 室温と服装 お部屋の明るさ 寝床の安全性…掛布団/枕など アイテム使用の有無…おしゃぶり/おくるみ/ベビーモニター/ホワイトノイズなど・居住環境 ごきょうだいor1人目のお子様であるか 祖父母の同居 マンション/アパート/戸建て 主な保育者とパートナーのサポート状況・今までの情報収集歴やねんね改善に取り組んだ経験等、その内容 参考にしているインスタグラマーや読んだ書籍等。・ねんねルーティーンの有無と内容 就寝までにきまったルーティーンがあれば・寝かしつけ方と、かかる時間 昼寝、就寝時、夜泣き時・栄養 出生週数・出生体重 体重増加 母乳/ミルク/離乳食 授乳回数とタイミング・発達 首座り/寝返り/寝返りがえり/ずりばい/はいはい…等・お子さんの特徴 比較的活発/比較的おとなしい/よく泣く/後追いがある/後追いが激しい/眠いサインがわかりやすい/わかりにくい/排便や空腹は規則正しい/離乳食の食べがよい etc・その他ご両親のご希望 などなど、たくさんのご質問に選択式・自由記述回答などで答えていただきます。所要時間は、短い方で5分、長い方で15分程度かかると思います。 準備していただくものが揃ったら、それらをもとに情報を整理・分析し、コンサルタントはあらかたの道筋を立てます。そしてようやく、初回zoomセッションを迎えます♩直接お話をするまでに、上記の情報をあらかじめ頂いておくことで、お話をスムーズに進めることができます。初回セッションの様子は、次回に続きます…!
9月21日に、ねんねサロン(寝かしつけのお悩み相談に特化した育児サロン)を行いました。サロン参加後の無記名アンケートにて、嬉しいご感想とともに、以下のような質問もいただきました!ありがとうございます!「4.5時間寝たのですが、その後2時間おきに起きてしまいました。 その時に授乳じゃないかな?と思いつつも授乳でねかしてしまったんですが、先生がおっしゃっていたように授乳時間じゃなさそうなら様子見がよいですか? また、オムツはギャン泣きするので最近は夜中は極力変えないようにしてるんですが、どうしても少しのうんちが出てて最近お尻も赤いので私が気になって変えるとギャン泣きで。本人が気にしてないならそのままのがよいですかね?」お答えさせていただきます!4~5時間最初に寝たあとの2時間おきに起きちゃうパターン、実はとっても典型的なねんね傾向といっていいかもしれません。ここでまず良いポイントとしては、「最初に4~5時間寝続けていられていること」です。大人はよく「お肌のゴールデンタイム!」…なんて言いますが、赤ちゃんにとっては、「シナプスゴールデンタイム」!成長ホルモンを分泌させるために、深い睡眠が得られていそうだなと感じました。寝始めの4~5時間しっかり眠れているのは、「質の良い」睡眠と言ってよいと思います。夜起きたとき、夜間授乳かどうか、一見わからないですよね。でも月齢によって、回数のだいたいの目安はあります。昼夜の区別がついた赤ちゃん(おおむね3か月~)にとっては、基本的には、昼より夜のほうがおなかが空くことはありません。6ヶ月ころまで2~3回 6~9か月で1~2回程度(0回になる子もいる)、9か月で0(~1)回というのが目安です。(※体重増加がゆっくりのお子さんなど、夜でも○時間おきに授乳、と医師の指示がある場合はもちろんそちらに従ってください。)(※夜の睡眠時間は、10~12時間くらい確保できるようスケジュール調整されると良いです♩)そして、寝始めてから最初の約4時間の深い睡眠のときは「おなかが空いて起きちゃう!」ってことは考えにくいです。そうすると、4~5時間後に1回授乳したあとは、おそらくその2時間後の授乳は、「おなかが空いたから起きた」わけではなく、「睡眠が浅くなったから泣いてみたらおっぱいをもらったから寝れた」のかもしれませんね。でも、おっぱいを飲むことで速やかに眠れていて、お母さんにとってしんどくなければ、無理に授乳をやめなきゃいけないとは考えません。私の場合。おっぱいを飲んでもなかなか寝ない(=おなかが空いて起きたわけではないので、おなかが満たされたからといって眠れない、むしろ、吸てつ・嚥下・消化活動をさせることにより覚醒させてしまい寝付けない)ような様子が見られるのであれば、授乳を寝かしつけの必勝法として使えなくなっている証ですので、お母さんがお辛くなってしまったら、授乳の回数・タイミングを調整していくといいかなと思います。夜間のおむつ交換は、スキントラブルがなければおしっこは替えなくていいと言われています。うんちの場合、そしておしりが赤くなっているようだと、交換してあげることが必要ですね。おむつ交換のときは、灯りをつけると赤ちゃんがびっくりして泣いちゃうかもしれません。また、ママのお顔を見ると、寝ぼけていてもついつい嬉しくなって、抱っこして~!って言っているのかもしれませんね。常夜灯のような「輪郭のある天井からの光」も、けっこう睡眠を妨げやすいと言われていますよ。足元に、なるべく最小限の明るさの、ぼんやりとしたナイトライトを使っていただき、黒子のように、話しかけず、無表情にササっと替えることをお勧めします♩ご参考になれば、幸いです♡