7月下旬の厳しい暑さが続く日に、酒井代表に1本の相談の電話がありました。「庭先に痩せてガリガリの猫がいるので、どうしたらいいか」ということでした。ご相談者様に捕獲器を貸し出し、保護していただくようにアドバイス致しました。ところが空腹のようですが警戒してなかなか入ってくれません。ドライフードでおびき寄せ、やっと捕獲器に入ってくれました。捕獲成功!!ご相談者様、頑張ってくださいました。そしてラブハピが引き取り動物病院へ連れて行きました。歯がぼろぼろで、おそらく10歳は超えていると思われるオス猫くん。去勢手術もされていません。保護した地域から『旭くん』と名付けました。かなり痩せていて背中の毛も抜け落ちてしまっています。動物病院で検査をした結果、痩せてはいますが病気などはありませんでした。ただ右のほっぺに傷があります。もしかしたら歯から炎症を起こし頬に穴が空いてしまったのかもしれません。ウイルス検査では、エイズ陽性でした。お外の生活が長いとケンカや交尾などでエイズキャリアになる可能性は高いです。病院から帰ってきてケージに入れたところ「シャーッ」はしましたが、ドライフードとウェットフードを交互にバクバク食べていました!お腹がすいていたんだね。この食欲なら元気になってくれそうです。高齢で、歯もボロボロ、頬にケガがある状態ではリリースできないので、しばらくは補液などをして様子を見ていくことになりました。旭ヶ丘からの保護なので、名前は『旭くん』です。保護依頼をしてきた方はとても誠実な方で、見て見ぬふりが出来なかったと仰っていました。出来ることなら自宅に迎えたいがペット不可の住宅にお住いでペットは飼えないということでした。ご支援金も頂戴いたしました。その後、保護主さんは毎週必ず旭くんに会いに来てくださいます。来店されると旭くんのケージの前に座り、優しい眼差しで何時間も旭くんを眺めています。以下、保護主さんから頂いた文章をそのまま写させていただきます。『7月下旬、猛暑日が続く朝、庭にガリガリに痩せボロボロなねこが居ました。助けを求めてました。水を飲ませ、ご飯を上げたらすごい勢いで食べました。ラブハピさんから捕獲器を借り設置しましたが空腹にも関わらず警戒して入らず。翌日蒔いたドライフードにつられ無事保護しました。保護1週間目、ラブハピさんでお風呂に入れてもらいキレイにしてもらえた。ご飯とお水、なにより安心できる場所に居れることで、安心で今は只々眠いとう様子だった。保護から2週間目、毎日ご飯を食べ回復してきてた。保護から3週間目、ずいぶん表情がしっかりしてきた。保護から4週間目、だんだんケージの外に興味深々!保護から5週間目、ケージの外で過ごし始めた。体はすっかり ねこらしくなった。保護から6週間目、他の猫とも仲良く過ごす。外生活では、こんなに安心してして過ごせる時間は少なかっただろう。保護から7週間目、体力回復し、手術を受け桜ねこになった。抜歯、去勢。『あいつも困難な猫生だったのでしょう。目の前でセミを捕まえ食べてましたから。人もねこも、毎日寝て食べてトイレして生きていかなければならない。生きていれば皆同じ。ツッパってボロボロになっても生きて、助けを求めたあいつに、同じ男としてなんか共感するところがあるのです。』旭くんを通してなにかを感じ、旭くんの猫生に少しでも関わることによって学ぶことがとても多いような気がします。保護しなければ、もしかしたら夏を越せなかったかもしれません。お外で暮らす猫さんたちは、それはそれは過酷な環境を必死に生きています。そんな猫たちを1匹でも救いたい。代表やボランティアの気持ちは同じです。
保護猫広場ラブとハッピーを運営活動している代表の酒井です。この度、ラブハピ立ち上げ時からの知り合いである奥村様から、ラブハピの活動を応援したいというメッセージを受けてクラウドファンディングを立ち上げて頂きました。奥村様には、日頃から私たちの保護猫活動を理解して頂き、いつも気遣い、心配して頂いていました。この活動を立ち上げて丸7年になります。この数年はコロナ禍の中、日々地道に頑張って活動を続けて来ましたが、私自身も高齢になり、ボランティアスタッフに助けて頂きながら、どうにかこうにか、ラブハピの活動を継続している状態です。そして、やればやるほど、窮地に陥ってしまう…という現実に直面しています。この活動は、生き物が相手です。歩みを止める事は出来ません。これからの事を考えると日々悩む事ばかりですが、立ち止まってはいられません。この様な時に奥村様が、クラウドファンディングという支援活動を提言してくださいました。僕がやりますからと強く言ってくださいました。そのあたたかいお気持ちを、藁にもすがる思いで受け入れ、託すことにしました。本来なら、私自身が私の言葉と意欲で立ち上げなくてはならないことなのに本当に申し訳ないです。臆病で消極的な私がいます。奥村様には、本当に感謝しています。クラファンが始まり、皆さんからの応援メッセージを読んで、「この活動をやってきて良かったと思っていいんでしょうか?」と自分に問い正しています。本当に、今、ラブハピは、皆様のご支援、ご助言を受けながらでないと維持運営が難しい状況です。あらためて、クラウドファンディングを立ち上げて下さった奥村様、毎日の猫たちのお世話やお掃除をしてくれるボランティアスタッフ、ここから巣だって行った猫達の里親さま、物資の支援など活動の応援してくださる皆さま…。皆さまへの感謝の気持ちは言葉では言い尽くせません。今いるラブハピの猫たちそれぞれが素晴らしい里親様の元に巣立っていけますように。そして、ラブハピには、高齢だったり、怪我などのハンデがあったり、病気療養をしている猫もいます。この子たちが、日々安心して過ごすことができますように。どうか、皆さまのご協力、ご支援をお願いいたします。代表 酒井裕見子