初めまして。
今回『珈琲の唄』MV、撮影で参加させていただきました。中村元彦です。
最近とっても寒いですね。今も指の先をかじかませながらキーボードをたたいております……。
監督の北林さんから「各部署ごとの活動報告を書いておくれ!」という連絡が来て、書きま~す、なんてあまり考えずに返事をしてしまったのですが、思えば長い文章を書くのはずいぶん久しぶりで、戻ってこい俺の文学部時代のポテンシャル……!
と、いうことで撮影部について何か書かなくてはならないのですが、実はこれといったトピックスがあまりなく、実際に現場でやっていることは「撮影開始ボタンを押し」、「撮影終了ボタンを押す」のふたつくらいしかやっていないのです。
そう、私の仕事はふたつくらいしかないのです。
これまでの活動報告を読んでもらえるとわかるように、監督はその世界を作り上げ、美術さんはその世界に深みを出す、編集さんは我々の撮ってきたものを完成させ、スチールさんは現場の熱量や俳優さん方の魅力的な一瞬を切り取る、そのひとつひとつの仕事は俳優さんがいないと成り立たず、それら全てを支えてくれる制作部さんがいて……と、全ての部署が俳優さん方をより輝かせるために、そして作品をより良いものにするために全力を注いでいます。
それを「すごいな~」なんて見ながら、合図が出たらボタンを押して、もう一度合図が出たらもう一度ボタンを押す、それが撮影部です。気楽なもんです。
……なんてことを言っていると、他の撮影部の方に怒られそうなのでこのくらいにしておきますが、つまり何を言いたいかというと「目の前で行われるたくさんの素晴らしいお仕事を、誰よりも早く、しかも特等席で見られる」のが撮影部なんです!
私はいつも(これはあくまで私個人の話ですが)、自分の目の前で起こっている誰かの人生の一部分を、画面の向こうの皆さんに届けたい!その一心でカメラを回しています。今回のMVも小さな初恋の行く末を見守るような気持ちでした。
誰かのきもちが動く瞬間にはいつも心打たれます。
俳優さん方は本当にすごいです。毎回感動してしまいます。本当は泣きたいけど、撮影中に画面が見えなくなってしまうのは致命傷なのでグッと堪えています。
素晴らしいものを見ると涙出ちゃいますよね。おそらく他の部署の皆さんもそう思っているはず!私はそう信じています。
皆さんも撮影現場に来て、この瞬間を見たくありませんか……!?
と、最終的に撮影スタッフ勧誘みたいになってしまいました。
今回のMV撮影のことわい!と言われてしまいそうですが、実際本当にボタンを押していたくらいなんです。目の前にある世界がとってもすてきなので、それをただ捉えるだけで、きっと良いものになるだろうな~、なんて思っていました。それはひとえに、今回関わってくれた皆さんの仕事ぶりが完璧だったから、それに尽きます。
こんなに楽しく撮れた作品、良くないわけないよ!
ということで、公開をお楽しみに……!
そして、皆さんお気付きかとは思うのですが、この活動報告シリーズの現場の写真、めちゃくちゃ良くないですか……?
これらの写真はスチールのキエさんが撮ってくれたものなのですが、ご支援いただいた方へのリターンとして「珈琲の唄オリジナルパンフレット」なるものがありまして、その中でたくさん見られるそうなので、ご興味ありましたら……!ぜひ……!
(ここだけの話、私は撮影中、もうキエさんが映像も撮ってくれよ!と思っていました。それぐらいすてきな写真です!)
この作品を無事に皆様のもとへ届けられる日を楽しみにしております。
引き続き、宜しくお願い致します。
中村元彦