高等部の生徒たちが将来なりたい職業、
ユーチューバー、社長、アイドル。
特別支援学校の先生方との雑談中に出てきた生徒たちの将来の夢。実際にどんな仕事に就けるのか情報が少ないせいか、具体的な夢がなかなか描けないと聞きました。本プロジェクトが終了後、支援金の一部を使って、福祉事業所での取り組みを取材し、現場の様子や仕事の内容、関係者のナマの声を生徒たちへ届けようと思っています。
特別授業を思い立った理由の一つに、青森福祉バンク株式会社と共催する「福祉事業所だからできる仕事の勉強会/ジョブ3.0の会」の存在があります。
ジョブ3.0とは、福祉事業所の仕事を1.0、2.0、3.0の3つに分けた表現で、1.0は内職仕事、2.0は障がい特性にあった、じつは健常者よりも障がい者のほうができる仕事、3.0は、障がい福祉事業所だからこそできる仕事、と位置づけています。
主催の白石直之さんは、「輝く仕事(ジョブ3.0)に取り組む障がい福祉事業所を増やして、一般の方にも興味を持ってもらい、日本の幸福度に多角的に貢献できる活動にしたい」といいます。
「私を含む多くの人は、失敗してまわりに迷惑をかけながら、なんとか社会生活を送っています。障がいがあるというだけで、無理をさせない。いまできることだけをやる。失敗させないという接し方には違和感があって、まるで期待していないように感じてしまいます。
ある事業所の利用者さんが商品がうまく作れなくて「くやしい」と言っていました。悔しいと言えるのは、やりたい仕事の目標をもって、チャレンジしているからこそ。最近、私自身がくやしいと言えていなかったので反省しました。
今はできなくてもチャレンジできる、くやしいと言える事業所がもっと増えたらいいと思っています」
ジョブ3.0の会は2023年3月にスタート。毎月、全国から20名近い経営者や関係者が集まり、オンラインで意見交換しています。
これまで、大手アパレルメーカーなどと連携したSDGs活動、オリジナルスイーツをつくるおしゃれカフェ、NFT事業、WEBマーケティング、動画編集、古本リサイクル、革クラフトなど、さまざまな事例を知ることができました。
経営者の想いや、これからの事業所のあり方、そして、そこで働くハンディキャップの方々をレポートしながら、生徒さんたちと将来の仕事についてイメージを膨らませる機会ができたらと思っています。
協力/青森福祉バンク株式会社
https://fukushibank.co.jp/
<ジョブ3.0の会>
福祉事業所だからできる仕事の勉強会
【毎月第3木曜開催】18:00-19:30(オンライン)
https://fukushibank.co.jp/job3