美保です。
※写真は、ばぁちゃんと父さん
「"見て分からんもんは聞いても分からん"と、
じぃさんは漁の仕方なんか教えてくれなんだ。」
父さんが話してくれました。
海には道がない。
それどころか、海の中がどうなっているのか、どこに岩があるのかも見えない。
全感覚を総動員して、山の位置と自分の位置を覚え、想像力を働かせながら体で記憶していく。
生きるか死ぬか、常に命の危険と隣り合わせだから教えなかったのか。教えられなかったのか。自分で感じろと。(先先代のおじいと、もっと話しておけば良かった)
しかけ一つにしても毎日が実験で、それをしなければ漁師としてメシが食えない。だからこそ、技術を磨く事だけを考えて生きてきたと父は言う。
次第にたくさん魚が獲れるようになると、母さん、嫁、子供、他の漁師から褒められた。
それが唯一の喜びだった。
この人達の技術は、思考回路は、宝だ。
現にそんな先輩漁師達のおかげで、私たちは今日も船を出せている。
今当たり前に目の前にある"それ"だって、
先先代が、先代が、必要は発明の母だと、
試行錯誤した結果生まれたもの。
便利さを与えてくれたから、
次の世代から新しい発想が生まれ、進化した文化を作っていける。
(これは漁業だけではない)
今度は私たちが、今直面している問題について考える番。
具体的には、"資源を守る"ということ。
次世代に、魚を食い逃げした!と言われないために。
先先代が悲しまないように。
と同時に、
先輩漁師が活躍できる場も考えていきたい。
受注漁は、
「おめーらじゃけんできる」
「そんなん夢物語じゃ」
と言われてきた。
でも今は、
「羨ましい」
「わしの魚も売ってくれ」
と言われるようになった。
先輩が体力の限界で、漁師であることを諦める前に、私たちにはやるべき事がある。
次世代には受注漁のノウハウを伝え、
先代と協力し、資源を守りながら漁を続けていく
これは、全世界に共通して言えるのではないか。
先代と協力し、手を取り合い、発展していく
そんな世の中になれば、ちょっと素敵じゃないですか。
夢物語だと笑われるかもしれないけど、
邦美丸は目指します。
クラウドファンディング残り3日!!