5泊6日で北海道取材に行ってきました。
前半は一人で調査や取材、後半はベルさんが合流しました。
最初の2日は、札幌中央図書館と情報館に通い、司書さんたちのご協力のもと、戦後進駐軍がいた頃の札幌の様子がわかる資料や、ベルさんのお母さんのご実家にゆかりのある土地に関する資料など、手当たり次第に探して、コピーをとりました(あまりにたくさんの資料があるので、東京でも手に入れられそうなものは省きました)。
3日目は、真駒内にある、陸上自衛隊真駒内駐屯地へ行きました。
この日は幸運なことに、駐屯地開庁69年周年記念のイベントで、基地内が一般公開されていました。目当ての史料館も、ふだんは事前予約や申請書の提出が必要なところ、この日は予約も必要なく自由に出入りできるのです。
ここは、戦後の占領時代、キャンプ・クロフォードという米軍キャンプがあった場所です。つまり、開庁69周年とは、ここが米軍キャンプから返還されて、69年が経つということなのです。
ベルさんは、占領期に、米軍兵士と地元の女性との間に生まれました。札幌市内にあるこのキャンプは、彼女の実父が関わっていた可能性がとても高い場所です。
史料館には、そのキャンプ・クロフォードの資料も、少し展示されていました。
この中に、ベルさんのお父さんがいたかもしれない。そんな思いがよぎります。
彼らは、どんなふうに出会ったのでしょう。何が起こったのでしょう。想像してもしかたないことを、つい想ってしまいます。
史料館を見終えて表に出ると、ヘリコプターや空砲の爆音が響き渡りました。演習のデモンストレーションが始まったのです。
たった今、実弾の雨にさらされている地へ、思いを馳せずにはいられませんでした。
その地でも、ベルさんのような子供が生まれているかもしれません。