本著に寄稿する著者紹介をシリーズでお届けする”達人紹介 ”。
第10回目は、この2名の ”コーヒーの達人” をご紹介します。
山口彰男(やまぐちあきお)
1961年伯サンパウロ州アチバイヤ市生まれ(日系二世)。現在はパトローニョ市と東京の2拠点生活。84年Faculdade de Engenharia Industraial – Brazil卒業(電子工学学士課程修了)。85年より Mundo Novo農園にて大豆、とうもろこし、特に高品質コーヒーの栽培方法の開発及びCupping技術を修得。
97年セラード珈琲入社、ブラジル駐在代表として主に輸出管理担当。04年 SCAA Cupping Judge 取得。07年 同社代表取締役就任、現在に至る。
20代より父の農園を手伝い、コーヒーのみならず、大豆、とうもろこしの栽培など多岐に学ぶ。セラード珈琲では対日担当として年に一度来日、市場特性や日本人の嗜好性、品質レベルを生産者や輸出会社に伝えてきた。ここ10年は2050年問題に対する「再生農法」の研究とコンサルタント及び温暖化対応品種の開発に携わっている。本稿では創業者の上原勇作から続くセラードコーヒー開発の経緯と現状を報告します。
菊地博樹(きくちひろき)
函館市出身、札幌市在住。㈲菊地珈琲代表取締役。全日本コーヒー商工組合連合会認定コーヒー鑑定士。
高校二年生の時に大手コーヒー会社を脱サラした父が「菊地珈琲」を創業。以来コーヒーと触れ合う毎日です。家業の手伝いは、焙煎豆の配達や袋詰めから始め、大学を卒業する頃には会社組織の歯車となっていたため、そのまま入社しました。
原料調達、焙煎、営業、総務、経理と各種業務に就いたもののトライアル・エラーの繰り返し。自分では技術職が適性と思いますが、新築の建物が揺れるほど焙煎釜を爆発させたり、天井の吹き抜けまで水柱が上がって腰を抜かしたり、数々の失敗を重ねてきました。
本稿では、羞恥心を捨ててそんな失敗談から得た学びを中心に披露いたしました。読者の皆さんには“転ばぬ先の杖”としてご笑覧いただければ本望です。