
前回:コムトゥヴができるまで#3
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【本当の楽しさ】
高校時代に働いていたイタリアン「サルーテ」では、主にホールを担当していました。
ただ、ホールのスタッフが足りない日には、キッチンに入る機会もありました。
この“作る”と“届ける”両方を経験できたことは、今の自分にとって大きな財産です。
食材に向き合って一皿を仕上げる時間。
盛りつけが綺麗にできたり、味がうまく決まったときの嬉しさは格別でした。
一方で、ホールに立ったときに見える景色も、まったく違った喜びがありました。
自分が仕込んだ料理がテーブルに運ばれ、「これ美味しかったです」と声をかけていただけたとき。
それは、厨房の中では味わえない喜びでした。
特に、お祝いで来店されたお客様と一緒に笑顔を交わせた時間は、今でも強く印象に残っています。
料理って、ただ食べるだけのものじゃない。
「誰かの特別な一日を支えられる、幸せな仕事なんだ」と感じた瞬間でした。
この体験が、料理人としての原点のひとつになっています。

【専門学校に落ちた僕が、もう一度立ち上がった日】
第一志望の専門学校に落ちたとき、正直かなり落ち込みました。
でも、そこからもう一度気持ちを立て直し、
二次募集をしていた「愛知調理専門校」を受験し無事に入学することができました。
それを機に、愛知での一人暮らしもスタート。
あの不合格の悔しさをバネに、「今度こそ成績で上を目指す」と心に決めて入学しました。
専門学校では、本当にさまざまな人と出会いました。
高校から調理科でしっかり学んできた人、実家が老舗料理店の人、
将来家族のために料理を学びたいと来ていた人。
背景も目的もみんなバラバラ。
そんな中で、自分が「料理を仕事にしたい」と思う理由と、
それに向き合う覚悟がどんどん強くなっていきました。
過去の失敗も、一人暮らしの不安も、
すべてを糧にして「次は負けない」と思えた時間でした。

【担任に「辞めると思ってた」と言われた僕が、2年間で学んだこと】
専門学校に入学したばかりの頃、料理の勉強は想像以上に苦戦しました。
オムレツひとつうまく焼けない、包丁の扱いも不器用。
正直、最初はついていくのに必死でした。
最近になって、当時の担任の先生と話す機会があったのですが——
なんと先生は「君のことを初めて見たとき、たぶん辞めるだろうと思ってた」と仰っていました。
それくらい“真面目そうには見えなかった”そうです。
でも、自分の中では決めていたことがありました。
「今度こそ、自分を変える」
毎朝、筋トレをしてから勉強。
授業では、目が悪くないのに「目が悪い」と言って、毎日一番前の真ん中の席を取り続けました。
当たり前のことを、誰よりも地味に、毎日積み重ねていった2年間でした。
特に衛生管理や法規など、調理以外の座学が今の自分の基礎を作っています。
「料理ができる」だけじゃない、プロとしての土台を作れたのは、この学校だったと思います。

続く…
植田和宏シェフと一緒に働く仲間を募集します
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コムトゥヴができるまで
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