皆様、いつも温かい応援を賜りまして誠にありがとうございます。
前回までの現行レーンにつきましては一株を残しリセットをかけ、5/13にスケジュール通り新しい苗を定植致しました。
伴いまして、今までの新株レーンを今度のご報告にて現行レーンと記載させて頂きます。
■アザミウマ再発
約2ヶ月ぶりに害虫のアザミウマを再確認致しました。以前の生き残りではなく、外部から侵入したものと考えられます。
放置しますと以前のように爆発的に増殖致しますため、株の誘引を解き、葉茎について全数チェックを行いました。
捕殺数は成体五匹、一部の葉に卵が見つかりました。蛹は地面に落ちますので床も清掃を行いました。
ごく初期段階であるようですが、油断なくチェックを行なって参りたいと思います。
■試験体の成長
旧レーンにて雄花が咲かず授粉ができない状態でしたが、一株のみ無事に成長を続けております。
1日で直径3〜5mmほどの成長をみせており、5/18の朝の測定にて直径10cmを超えましたため、予定より若干早めに給水量をごく少量に抑える「水切り」の工程に入りました。
水分が不足することで糖度が増し、表皮が固くなり内圧の影響から亀裂が生じます。また、亀裂を保護するためにコルク細胞が盛り上がり、メロン特有の網目模様を形成致します。
(クラリスはマスクメロン等に比べますと低めの網目となります)
水切り作業は今後2週間程度、断続的に行なって参ります。表皮の柔・固を繰り返すことで細かな網目が生まれてきます。
網目の色合いを白く出すことと保湿を目的としまして新聞紙を被せております。(TOP画像)
綺麗な網目を作るのは難しい工程になりますが、育成の点については成功する可能性が高い状態でございます。
難点としまして、以前のリン酸欠乏症により葉のダメージが大きい為、糖度を上昇させることが困難な状態です。現在葉の再生作業も行なっておりますが、育成状況により、収穫予定の6月3日を若干遅らせる必要があると考えております。
■新ユニット実験
現在水切りを重視しました縦型ユニットを使用しておりますが、従来のNFT(根の先のみを養液に浸ける方式)にてメロンの育成実験を進めております。
材料に関しましては一般家庭でもできるよう入手しやすいものを利用してございます。
ただ、吸排水口につきましては性能を左右しますため新しく設計致しました。
こちらは準備が整い次第育成に入って参りますので、追ってご報告致します。
↓給水口、兼育苗カップホルダ
↓フラット排水ノズル
また、縦型ユニットの給水ノズルが小型で微調整が難しいため、こちらもより高い分解能を持たせる部品を製作しております。
■現行レーンの育成状況
現行レーンにつきまして、すでに人工授粉を終えております。子房の肥大も多く見られており、液肥9号を改良し、高いPH安定性と吸収率を持たせました液肥10号にて育成を進めております。
葉の健康状態も良く、試験体の収穫時にはほぼ同程度の直径10cmになっていることと思います。
次回のご報告は収穫予定直前を予定してございます。皆様へ初のひがしねクラリスをご覧いただけるよう精一杯努力する所存でおります。
返礼が遅れており、また育成の失敗が重なりまして皆様にはご迷惑をおかけしており誠に恐縮でございます。今しばらくお時間を頂けましたら幸いです。
今後とも何卒よろしくお願い致します。