皆様いつも温かい応援を賜りまして、誠にありがとうございます。
前回の報告させて頂きました旧株の果実ですが、残念ながら成長が鈍化し、まだネットが入らない状態です。ゆっくりと成長が続き、皮目にヒビが見られてきたことから、もうしばらく観察を続けていきたいと考えております。
本来であれば収穫目標が明日ですが、もう少々お時間を頂けましたら幸いです。
■現行レーンの状況
現行レーンでの人工授粉成功数は25玉分となります。表面を保護するために新聞紙にてカバーしております。
成長の早いものは5/13受粉分で、すでにソフトボールのサイズを超え旧株の大きさに迫っております。
旧株はネットが入らなかった為、現行レーンの卵サイズを超えたものについきましては、灌水量を限界まで抑え、ネット形成に入っております。成長に合わせ灌水量を上げていきたいと考えております。
ただ、一部株で成長が停止していると思われるものもございます。メロンはデリケートで、子孫を残さず自己の成長に徹してしまうことがあるそうですので、現在原因を調査しております。
■新レーン
新レーンは5/13に定植したもので、本日6/2の午後に全てが本葉5〜6枚となり、子ツルの芽が出ました。その為親ツルをカットし、2、3節子ツルの育成に入ります。
以前発生しました欠乏症は確認されず、安定しております。また、以前は微量元素の欠乏、過剰の疑いもありました為、液肥10号の鉄とホウ素の量を調整いました。
液温調整チラー、銀イオンシート、ph調整機の効果もあり現在のところ養液の状態は非常に安定しているところです。phは6.0を切らないよう調整を行なっております。以下、5/24−31までの環境ログとなります。
緑(室温)と赤(CO2)が高いほど青(ph)の低下が顕著で調整機の動作(オレンジ)が見られます。
調整機が働いていないのにphが6.5程度まで上昇しているのは私が朝、夕と手動にてアップ剤を投与している箇所になります。
メロンの光合成が盛んに行われるほど養液は酸性に偏ることがグラフより分かりました。
また、24・27日はCO2供給を行なっており、他は私が室内で活動した場合のCO2変化になります。CO2供給は基本的に朝8時〜約6時間少しずつ行います。光合成時1000ppm以上を目標としておりますので、供給を行なった方が安定していることが分かりました。
■施設内での他の実験
○イチゴ「章姫」の株作り
以前から要望が多いため、路地にて栽培した章姫のライナーを回収し、育苗しております。路地の場合害虫の付着が懸念されますので入念にチェックを行い、洗浄、消毒を行なったものになります。
現在根が生え始め、次のライナーも伸び始めております。ユニットの養液ラインに新たなバルブを取り付けまして、水稲用ハードケースにて溶液を与えて育苗しております。
○キクラゲの栽培
キクラゲの生育環境が20〜25度、湿度70%以上ですので、同じ空間で育成ができるか試験栽培をしております。
ただ、気温が高すぎることもありますのでこの時期はエアコンが必要になります。にんにくスプラウトを育成した際に使用しました足場の下に、簡易な囲いを作りまして育成しております。
簡易ではありますが、育成環境としては良い状態が作れているようで非常に肉厚なキクラゲが成長を見せております。
○水耕栽培キットの作成
地元の東根小学校(クラブ活動)へ寄贈するため水耕栽培キットを製作致しました。100円ショップのケースとペットボトルで簡単に作ることが可能です。
発芽までは水で、本葉が出始めましたら養液に切り替ることで水耕について学べるものになります。
種子を水没させない水位を保つ為、ペットボトル固定具のみ専用に設計致しました。
子供達に水耕へ興味を持って頂けましたら幸いです。
中々メロンの完成に至らず、皆様にはご迷惑をおかけしております。現行レーン、新レーンにて完成させるべく精一杯努力して参ります。
今しばらくお時間を頂けましたら幸いです。何卒よろしくお願い致します。