皆様いつも温かい応援を賜りまして、誠にありがとうございます。
くん煙、また養液タンク内の銀イオンシートが効いたのか、現在育成している作物について、つる割れによる菌の蔓延は防げたようです。
ただし、一部の葉でこれまで見たことの無い緑の退色が見られるようになりました。(TOP画像。育成LED下の撮影の為、かなり悪い色に写っております)
8/16より開始した液肥の影響(マグネシウム欠乏に似た症状)も考えましたが、退色のスピードが早く、判断に迷いました。
そのため、8/22にAIの画像認識による葉の診断を行いました。結果としましてはタイトルにもあります通り、97.3%ハダニ食害と出ました。
■ハダニの影響が大きい葉(透かすと黒く見え、目視では白っぽい)
以前当ユニットのメロンのほとんどが枯らされましたアザミウマ(体長約1.5mm)よりさらに小さいハダニ(体長約0.5mm)となりますと、空き家利用型ではまず防ぐのは不可能かと思われます。
今まで発生しなかったのは多湿の状態を保てていた為で、今年の暑さからエアコン稼働時間が増え、その分低湿度時間が長く、繁殖に至ったかと考えられます。
対策として水に弱いことから葉水にて洗い、十分な効果を得られず、繁殖力が高いため、早急にミルベメクチン乳剤にて処理しました。
今後高温時は加湿器または葉水にて湿度低下を防いでまいりたいと思います。
■横型栽培ユニットについて
8/15に定植致しました横型ユニットのメロンですが、アルミの覆いもあり、ハダニの影響は受けておりません。念のために不織布による覆いを設けております。
■不織布による覆い
本日(8/27)に第4節より親ツルをカットしまして、第2・3節から出る子ツルの成長に入りました。
■親ツルカット後の実験個体
ご覧いただいた通り、かなり低身長かつ茎が太いずんぐりとした個体に成長しております。13号肥料では葉や茎を成長させる「窒素」を減らしておりますので予定通りとなります。その分、リン酸を増やすことで効率的にエネルギーを使えているようで、葉の大きさは定植12日目にしてはかなり大きくなっております。
※個体差もありますが、発芽の際の温度を高くするとずんぐりと成長する株になりやすい、ということも影響が考えられます。こちらはデータとしてまとめておりませんのであくまで経験則となります。
また、根の成長につきましても大きな変化が出ております。
■定植2日目の根(前回報告分)
■定植12日目
撮影の為に根を纏めましたが、通常は水の流れに乗り、箱全体に広がるように成長します。根の量としましては縦型水耕のリセット時にすでに迫るほどの量となっておりますので、今後の成長に大きく期待しているおります。
■リセット時の根の量(今回ハダニによって復旧不能とした株)
■13号液肥の状況
導入から10日程度ですが、作物の成長や安定性を今までの液肥と比較しますと非常に良い結果が得られております。
前回ご報告の通り、13号液肥はアンモニア態窒素(PHダウンの原因)を0にしました為、PH安定性が上がりました。(リン酸の原料をリン酸1アンモニウム→1リン酸カリウムに変更)
当初使用していた液肥は、PH変動が下がり、PH安定器としてアップ剤(水酸化カリウム)を投与しておりましたが。逆にごく僅かにアップ傾向に変化しております。
以前:6.5→6.0(アップ剤投与)/日
現在:6.3→6.35/日
今後の経過もございますが、メロン用液肥としては完成を予想しております。
今後、メロンの栽培に関しましては横型ユニットへのシフトを決定しております。これから架台等の設計に入りたいと考えております。
皆様のお手元に少しでも早くメロンをお届けできますよう精一杯頑張って参りたいと思います。今しばらくお時間を頂けましたら幸いです。何卒よろしくお願い致します。