
皆さま、いつも温かい応援を賜りましてありがとうございます。
また、ユニットの改修に時間がかかりまして、活動報告が遅くなり申し訳ございません。新ユニット(TOP画像)は以前までのタワー型を全てトレー型に置き換え致しまして、第一レーンが漏水試験まで終了し、消毒作業〜真水によるすすぎ作業まで終了致しました。
■トレー型ユニット
トレー型はひがしねメロン研究会の皆さんが取り組みやすいよう、基本的にホームセンター等で手に入る部品のみで構成致しました。
入水ノズルのみ、6方向へ均等に水流を作るよう3Dプリンタによる部品を使用しております。前回水の滞留から、銀イオンシートがあるにもバイオフィルムの発生が起こり、根への侵食が見られました。
今回は滞留が起こりにくいよう、入水ノズル内の圧力を下げ、流速を上げるよう設計変更致しました。排水に関しましては四方からのオーバーフローを利用しております。

また、長期間に渡る栽培の為、栽培中でもトレーや根の洗浄が行えるよう株をトレーから独立させております。養液調整や洗浄の際は強制排水バルブを使用いたします。

■磁場が植物に与える影響について
日頃よりスマート農業用IoT端末の開発をしており、農家の皆様とお話をする機会を得ております。やはり近年の異常気象からくる障害や水不足に関する悩みが多く、私なりの切り口で解決できないかと考え、今回は磁場を利用してストレス耐性を獲得させる実験を行いたいと考えております。これは根張りの促進から身の肥大化へ繋げる目的もございます。
渡り鳥の地磁気ナビのように、動植物が持つ光受容体タンパク質が磁場の影響も受けること。また地磁気を遮断した栽培実験にて、育成不良が起こったことから、適度な磁場を形成することで育成の促進や高温や水ストレスへの耐性を獲得を目指します。
①磁気処理養液
N-S極でサンドイッチする形で循環経路にて養液を磁気処理致します。水分子のクラスタをより細かくすることで養液の吸収効率を上げることを目的としております。

②適切な磁束密度の設定
播種の段階でネオジム磁石を50mmの距離に置き、計算値で約6.2mT程度の磁束を与えたところ発芽が抑制されました。磁場が影響することが明らかになりましたが、強過ぎる可能性がございます。
(地磁気は数μT)
※左:強磁場内での発芽実験

発芽したものに、N-S極のサンドイッチ状態による直線的な磁場を与えた場合、これも8/11の朝の段階で磁場を与えた方が双葉が開きませんでした。
最適な磁束密度がどのような値なのか、発芽の段階でまずは実験を行ない、数値を定めて参りたいと考えております。
■ひがしねメロン研究会
発足から一月半が経ちまして、現在一社、山寺の民宿の方が研究会へご参加いただいております。設備改装中とのことで秋口より栽培に入る予定となっております。
また、農業関係企業一社、山形県議会議員の方に特別顧問をお願い致しましてご助言を頂けることとなりました。
まだまだスタートを切ったばかりではありますが、少しずつ研究会の輪を広げ、ひがしねクラリスを新しい名産へと拡大できればと考えております。
さらなる高品質、高糖度化を目指し、邁進する所存です。次の収穫予定日は11月半ばを予定しております。お待たせ致しますこと誠に恐縮ではございますが、今しばらくお時間を頂けましたら幸いです。
何卒よろしくお願い致します。



