アルコールには中枢神経の抑制作用があり、たしかに寝つき自体はよくなります。しかし、量が多くなると発揚効果から覚醒をもたらし、睡眠中にさまざまな悪影響を及ぼします。
①アルコールが体内で分解されるとアセトアルデヒドという物質が生成されます。アセトアルデヒドは末梢の血管拡張作用をもち、むくみが発生します。
鼻腔や咽頭でも血管拡張、むくみが発生します。これにより上気道が閉塞しやすくなります。
②アルコールは筋弛緩作用があり、上気道の抵抗が増えます。これも呼吸レスの原因となり、いびきの原因になります。
③アセトアルデヒドには覚醒作用があるため、浅い睡眠が増え、中途覚醒・早期覚醒が増加し、睡眠の質が悪化します。
④アルコールは利尿作用があり、さらに分解過程で水が使われるため、トイレ覚醒が増加します。
良好な睡眠のためには、寝るためのお酒、直前のお酒(寝酒)を避け、眠るためではなく、リラックスするための飲酒とすることや、就寝2・3時間前までには終えることが大事であると考えられます。
上の図はとある当社の社員(社長・・・?)の睡眠レポートの抜粋になります。
上は寝る前にたくさんお酒を飲んで寝た日で、下は寝る前のお酒を飲まなかった日のデータになります。睡眠時間は飲酒した日が5時間ぐらい、飲酒しなかった日は6時間弱と長くなっているのに一晩の呼吸レス回数は減っています。1時間当たりの平均呼吸レス回数を比べると、1時間に18回から7回と半分以下になっているのがわかります。
これを見て以来、夜の飲酒の時間を早めることにしたとか(^^)
ちなみに、これは飲酒した日の姿勢と呼吸レスのグラフですが、
左が入眠、右が起床になります。呼吸レスのバーグラフは、呼吸レスが発生した時間に線が入ります。姿勢のバーは適度に色が変わっており、寝返りはちゃんとできてそうです。姿勢のバーの緑色が仰向けでいた時間になります。どの姿勢の時も呼吸レスの線が入っていますが、緑(仰向け)の時は止まることなく呼吸レスの波形が入っています。
横向きに寝やすい枕など最近は売られているので、こういうアイテムを導入すると、さらに呼吸レス回数は減ることが予想されます。
このようにウェルネー・スリープを使用することで、寝ている間の自分の見えなかった姿を見ることができますので、気になる方は是非ご検討いただけますと幸いです。