『 絵達のささやき 』
昨年、様々な都合で父の絵を保管場所から全て移動しなければならなくなり、久々、保管場所に行き今後の事を思案していると、箱の中の「絵達」から、ささやきが聞こえてきた気がしたんです。
絵:「ご長男。俺たち絵は、飾られて、観られてなんぼなんですけど!」と。
私:「気持ちはわかる!3年前も回顧展やろうとしたけど、コロナが流行ちゃったんだもん。」と返答。
絵:「前回の展示から10年、俺たちずっとここですよ!」
私:「わかる!とはいえ、何するにも、先立つモノも必要だし…。」と弁明。
絵:「ご長男。今の世は、資金調達の方法も豊富と聞きましたよ?」
私:「あれも、ものすごいエネルギーが必要なのよ…。」絵達は黙り、その時は終りました。
(※これは空想です^^)
数日後、知人を介して携帯に連絡が入りました。
「お父様の絵を展示のために貸して欲しい」という内容。
快く承諾し、約束の日に絵を運び、久々、ギャラリーに飾られた絵達の姿を見ると、本当に見違えるように輝いていました。
「やはり、絵は飾られ、観られてこそか!」そう実感しました。
展示が終わり絵を連れ、会社に戻ると、会社の1階に入っていた建設会社が復興工事が終わり、退去していました。
その時、ふとアイデアが降りてきました。
会社の下なら絵達の移転先としても管理がしやすい。
駐車場もある。何年も継続してはできないけど、1年間の期間限定で、土日のみの開館ならできる!
資金は再度クラウドファンディングに挑戦!
偶然が重なり、これはココがやる時だなと判断。
場所を借り、絵を運び、この春から、以前からの夢の一つだった「父のギャラリー」がスタートしました。