昨日に引き続き、『地球を翔けた異風者 古賀武夫伝』より、いのちのまつりについて書かれた部分を抜粋してご紹介いたします。第十八章 いのちのまつりいのちのまつり「かずひさ、すごか。おいがやりたかったとは、いのちのまつりばい。こればい。おいが売っばい!」 今ある自分のいのちは誰のおかげかー武夫もまた、いのちの不思議を思わぬときはなかった。両親、その両親、そのまた両親。師、友人、知人。戦争で逝った人々、大震災で犠牲になった人々。有言・無言のメッセージから「光り輝いて生きよ」と教えられた。見えざる糸で結ばれたいのちのネットワーク。すべては、いのちを縦横につなぐ、「万物の彼方にある大いなる力」のおかげである。生まれ落ちてから今日まで自分の力でなしえたことは何一つない。父母なしには毛の一本すら存在しえない。ご縁なしには生きる感動も得られなかった。いのちに感謝。一所懸命恩返し―武夫は、義弟(山下雄司)の印刷所(サガプリンティング)に発注し、初版五千部を刷らせた。定価千円。地球市民の会の会員を巻き込み、「一人一〇〇冊!」の過酷なノルマを課して売り込みに動いた。甲斐あって増刷五千部、英語版も三千部を追加発注した。勢いはこれにとどまらなかった。『地球を翔けた異風者 古賀武夫伝』p278-279 明日にも続きます。気になる方は、お気に入りをクリックしてご登録ください。お知らせが届きます♪
『地球を翔けた異風者 古賀武夫伝』より、いのちのまつりについて書かれた部分を抜粋してご紹介いたします。この章は、草場一壽さんの目線で書かれています。カッコ内は、引用者が補足しました。第十八章 いのちのまつりいのちのまつり平成十二年五月、佐賀県で西鉄バスジャック事件が起きた。十七歳の少年が人質の乗客三人を牛刀で切りつけ、女性が一人死亡した。その三年前には神戸での連続児童殺人事件。いじめの問題も含め、子どもたちが起こす事件が後を絶たなかった。彼らの心の中でいったい何が起きているのか。評論家はああだこうだいうけれど、どうもそれとは違う。だが自分ではうまく説明できない。いのちの大切さ、いのちの尊厳。それをどうにか伝えたくて、(草場一壽は)絵本を作ってみることを思いついた。陶彩画を製作するかたわら、少しずつ原稿を書き進めていった。そうして手作りの絵本が完成したのが平成十六年。表紙に、沖縄の方言で「いのちのまつり」を意味する「ヌチヌグスージ」のタイトルをつけ、(草場が絵を指導していた保育園の)卒園記念に園児らに配った。それで済むはずだったが、(草場の)工房のスタッフから自費出版して売り込もうと声が上がった。いちばん大きな声を上げたのは、原作を読んで感動した武夫だった。「かずひさ、すごか。おいがやりたかったとは、いのちのまつりばい。こればい。おいが売っばい!」『地球を翔けた異風者 古賀武夫伝』p278-279明日にも続きます。気になる方は、お気に入りをクリックしてご登録ください。お知らせが届きます♪