●自己紹介
はじめまして。谷川醸造・四代目の谷川貴昭と申します。
この度の令和6年能登半島地震に際しまして、たくさんの励ましとご心配のメッセージをいただき、心より感謝申し上げます。
おかげさまで、私を含め従業員はみな無事でございます。
ただ、水道の復旧が未定なことや設備の損傷などにより、当面は休業せざるを得ない状況でございます。
従業員もみな被災しており、ほとんどが避難生活を送っています。
まずは従業員の生活の再建を最優先とし、少しずつ復興に向けて進めていけたらと考えております。
再開までの道は長いと覚悟しておりますので、どうぞお力添えのほどよろしくお願い申し上げます。
●谷川醸造とは
明治38年石川県輪島市釜屋谷町にて創業しました。
もともとは酒造業を生業としていましたが、大正7年より、酒造業で培った知識と知恵を活かし、醤油造りにも取り組み、会社を代表する『サクラ醤油』というブランド商品が誕生しました。
20年ほど前に清酒の製造は止め、現在は醤油と味噌の製造・販売・卸を中心に、時代の流れに沿い、形を変えながら経営を続けてきています。
平成7年頃に前工場長が死去したことを機に、醤油の製造方法に関するノウハウが喪失し醤油の自社製造を中止していましたが、平成23年に地元で作られた原材料を使用した醤油の自社製造を一部の商品で再開しました。
近年は「糀をみらいの食卓へ」をコンセプトに、糀の文化をつなげていくため、米糀を使った”ディップソース”や、自家製味噌を使った”おかずみそ”などの商品開発にも力を入れております。
●プロジェクト立ち上げの背景
今回の地震で、弊社の要でもある醤油蔵が倒壊しました。

この建物の中には、奥能登で昔から愛されている『サクラ醤油』を製造する設備や、
10年ほど前に復活させた、地元の原材料を使い仕込んだ『能登のお醤油』を仕込んだ木桶が並んでおりました。
今回の地震により蔵が倒壊し、中に入ることが出来ないため、確認することもできずにいます。

弊社の木桶は12本あり、すべて戦前に作られたものだと思われます。
その木桶の中には、仕込んだ醤油をしぼる前の”もろみ”が入っており、それぞれに熟成期間や味が異なりこれから搾るのが楽しみなもろみたちでした。
木桶や柱には長い間この蔵に住み着いた”酵母菌”など様々な微生物が住み着いており、その環境が谷川醸造の醤油の味にもなっていたと考えております。
すべてお金では代えがたい、先人たちから受け継いできた大切なもの。
それらが一瞬で崩れ、なくなってしまうことになりそうです。

木桶は倒れていないものの、中の”もろみ”は漏れていました。
また、雨や木くずが入っているものもあり、それらは商品にはできません。

●このプロジェクトで実現したいこと
昔から親しまれてきた『サクラ醤油』は、奥能登の家庭の味です。
甘くて旨みが強い味がお刺身などの魚料理にはピッタリで、漁師や海女さんにも愛されています。
「このお醤油じゃないと!」と仰ってくれるお客様のためにも、1日でも早く製造を再開したいと思っております。

また、10年ほど前から仕込みはじめた地元の原材料を使用した醤油は”木桶”で作っていました。
”木桶”で仕込む醤油は、醤油の生産量のうち、わずか1%と言われております。
木桶はメンテナンスが必要であったりと、プラスチック製のタンクに比べ大変なこともありますが、そこに住む微生物等が独特の味や香りを作りだすと言われており、蔵の特徴が出やすく個性豊かな醤油を製造することができます。
●現在の状況
断水が続いているため、まずは従業員の生活を優先的に考えております。
避難生活をしている従業員も多くいるため、通常通りの営業までには時間がかかりそうですが、必ず再開できるよう、ひとつずつ進めていきたいと思っております。
瓦礫の撤去についても、まずは住宅が最優先だと思いますので、いつになるかは全くわかりません。
わからないことばかりで、何とお伝えしたらいいか・・・本当に申し訳ございません。
ご理解いただけたら幸いです。
●リターンについて
醤油づくりが再開した際に出来上がった醤油を、いち早くお届けいたします。まだまだこれからですので、時間はかかりますが気長にお待ちいただけたら幸いです。
他に弊社でも人気のある”いしる”を使った”オリジナルあられ”や、オンラインストアで使えるクーポン券をご用意いたしました。
”オリジナルあられ”は、石川県白山市でお米を作っている『稲ほ舎』さんに作っていただいているもので、オンラインストアでも大変人気のある商品です。
クーポン券につきましては、8月から使えるものを発行いたします。(有効期限:2年間)
また、季節ごとにご注文いただいたお客様にお送りしている、「谷川醸造・季節のお知らせ(特別号)」をお礼の手紙としてお送りいたします。
活動報告も随時発信いたします。
谷川醸造オンラインストア:https://sakurashoyu.com
●スケジュール
4月 クラウドファンディング終了
5月以降については、はっきりとお答えできないため、
随時SNS(インスタ、X、Facebook、ブログ等)で発信していきます。
●資金の使い道
ご支援いただいた資金は、醤油蔵の再建に使わせていただきます。
建物の再建、木桶や機械の修理、購入費に充てたいと考えています。
また、従業員も皆被災しているため、雇用の継続のための資金としても使わせていただきたいと思っております。
●最後に
ここまでご覧いただき、ありがとうございます。
何から始めたらいいのかわからない中、たくさんの方から
「応援しています!」
「いつまでも待っています!」
などの応援と励ましのお声をいただき、本当にありがとうございます。
こんなにたくさんの方に愛されている醤油を、今まで守り作り続けてきてくれた先人たちにも心より感謝いたします。
我々の代でその醤油づくりを絶やさぬよう、これからも続けていける基盤をしっかり作っていきたいと思いますので、応援のほどどうぞよろしくお願い申し上げます。
谷川醸造株式会社
谷川貴昭
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
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地縄張りを行いました
2025/11/26 15:13こんにちは。谷川醸造・谷川千穂です。今日は建設会社さんと契約、そして測量と地縄張り作業をしていただきました。地縄張りとは、建築予定地に建物の位置を定めるために縄を張ること。だそうで、これで何となくの建物の大きさがわかります。実際に見てみると、以前よりも大分縮小されて、本当にこの大きさで大丈夫??と思ってしまいました。以前は敷地に目一杯建っていたので、現在の建築基準法には合わず、どうしても小さくはなるのですが、、、(他にも建築費の高騰で、小さくせざるを得ない事情もあり)とは言え、実際に縄を張ってみると、なんとなーくのスケール感が出て、じわじわと実感。来週は地鎮祭。いよいよはじまります。まずは、大がかりな地盤改良です。また報告します! もっと見る
着々と設計が進んでいます
2025/11/21 08:55こんにちは。谷川醸造・谷川千穂です。報告が全然できておらず、申し訳ございません。今年の3月に解体が終わり、急ピッチで設計を進めてきました。はじめての蔵の建設。ただ箱を建てるわけではなく、どこに桶を置くか、設備をどこに設置するか、動線はどうするのか・・・。色々な方の意見を基に、でも最終的には自分たちで決めないといけない。これがなかなか大変な作業でした。早く建てたい気持ちと、ここは焦らずに・・と思う気持ち。右往左往しながら、約半年。。。ようやく設計図が完成しました◎それから確認申請に約1ヶ月半。。。これにも時間がかかりました。そして、12月3日大安、地鎮祭が執り行われます。やっと、ここまできました。輪島、金沢、東京の設計士さんたちなど、本当にたくさんの方々にサポートいただいています。ありがとうございます。まだまだこれから。少しずつ動きが出てくるので、随時報告いたします!もちろん、地鎮祭の様子もこちらでもご報告いたします◎ もっと見る
醤油蔵の解体がはじまりました
2025/01/28 11:59こんにちは。谷川醸造・谷川千穂です。昨日から醤油蔵の解体がはじまりました。まずは瓦を撤去。その後は、どんどん解体されていきます。崩れた蔵を見るのは辛かったけど、重機で解体される様子を見るのもなかなか辛いです。。。更地になれば、また思いは変わるのかな。また進捗状況お伝えします◎ もっと見る




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