ご覧頂きありがとうございます!
因州小鍛冶です。お気に入りして頂いた5名の方ありがとうございます!
私は他では発信していない鍛冶屋の本音を綴り鍛冶屋の現状をより知って頂きたいと思います。
今日はこれ。冒頭の鉄の輪っか。
この輪っか=リングは口金(くちかね)といって刃物のこの部分を補強する為の物です。
小さな道具ですがこれが包丁作りより難しいです。
どういう事かと申しますと
このリング、鉄の平板をくるっと巻いて端と端とをくっつけます。
このくっつける事が難しいです。
鉄をくっつけることを鍛接(たんせつ)とか沸かし付けと言います。
では他の鍛冶屋さんはどうしているか。
韓国ではくっつけずにクルッと丸くしてそのままにしていました。
日本の鍛冶屋さんではボルトとかパイプを買ってきてできた物を加工して輪っかを作っていました。つまり平板から鍛接してつくる工程を省いています。
今ではプラスチックのものもありますね。
この鉄の口金作りが難しく代替品も安くでありますからやる鍛冶屋さんは無くなりました。
鉄の口金作り、時代を遡るごとに巧みになっていきます。
一体どういう仕掛けでやったのか。不思議です。もし画像の口金を特注してもできる鍛冶屋さんはおられるのでしょうか。。。
近世の口金
鉛筆でさした部分 鉄がペタッとくっついているのが分かりますか!?
番線を巻いた口金
因州小鍛冶製の真鍮の口金と鹿角の口金
皆さまの愛用の刃物の口金はどうなっていますか!?