自己紹介
昨年2度、このCAMPFIREのプロジェクトでお世話になりました言問学舎の小田原漂情と申します。その節は多くの方のご賛同を賜り、まことにありがとうございました。
2003年以来20年超にわたり、東京都文京区本郷・西片、東大農学部のすぐ近くで、真の国語を教える学習塾「言問学舎」を経営しております。また2019年3月から『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力』を刊行し、出版事業を通しても、「真の国語」を教え、広めることにつとめてまいりました。
このプロジェクトで実現したいこと
「真の国語」を教える『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力』のシリーズ完結篇となる「小学2年~4年対応3」を、できるだけ多くつくりたい、それがこのプロジェクトの目標です。とはいえ、2000部、3000部といった単位で制作できるわけではないのですが、シリーズ完結篇となるこの巻を、十分PRした上で潤沢に供給し、「真の国語」をより広く、知っていただきたいと願っております。
◇『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力 小学2年~4年対応3』
シリーズ完結篇 2024年5月刊行予定 定価2200円(本体2000円+税)
真の国語とは?
「真の国語」とはいかなるものか。それは端的に言えば、正解の見つけ方を学ばせるのでなく、文章の本質を読みとる力を育み、さらに学習者自身の人間性をその本質と向き合わさせ、その上で自分の考えをまとめて表現できる力を育てることです。このことと、受験で高い得点を取ることは別のことと考える人が多いかも知れませんが、言問学舎では創業当初からそれを両立させ、多くの卒業生が感謝の言葉を寄せてくれています。一人の言葉をご紹介させていただきたいと思います。
<私は小学校時代から、ずっと言問学舎に通いました。言問学舎の真価はひと言でいうと、大学受験の勉強をしていながら、「受験勉強オンリー」ではなく、真の学力、教養が自分の身についたと感じることです。大学受験の評論文の勉強をする時でも、先生は、大学進学後の勉強を見すえて、いろいろな考え方や基礎知識も、教えてくれました。もちろん受験勉強としても、ここで国語の勉強をすれば、国語は平均して点が取れるようになるので、志望校合格を強力に後押ししてくれるようになりますよ。>
ほか、今年2024年入試で法政大学に合格・進学した受験生も、大学共通テストの国語で200点中173点を取り、日東駒専から法政までかなりの数の共通テスト利用合格を勝ちとりましたが(進学したのは法政の一般受験合格の学部です)、みな、国語の骨格、〈真の国語〉を身につけているからこそ、受験国語の解き方を実戦的に鍛えることで、本番でも高得点をマークすることができるのです。中学受験で、千代田区立九段中等教育学校<区分B>に合格・進学した子も同様です。
プロジェクト立ち上げの背景
昨年も、同じシリーズの高学年用『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力 小学5年生以上対象3』でプロジェクトを実行させていただき、ご支援をいただきました。この本は、音読DVDを付けていることと、分量の多い別冊文例集をセットにする造本工程上の制約から、製造原価がかなりかかります。一方言問学舎は、大取次を通して千部単位の流通をはかれる態勢ではありませんから、制作部数にはおのずと限界があり、かと言ってあまりに高価な定価設定もできませんので、率直なところ、採算ぎりぎりのところで毎回本づくりをすすめており、「500部つくるか800部にするか」というのが真剣な悩みどころになっております。
もちろん在庫スペースのかねあいもありますから、資金の手当てがつきそうだからと言ってすぐ「では1200部つくろう」というわけにもいかないのですが、やはりゆとりを持って「800部」はつくりたいというのが、ストレートな願望であります。そしてそれを売り切って、増刷(重版)をしたいというのが、このプロジェクトを立ち上げるまことに率直な、わたくしの希望なのであります。
従って、率直なところ、プロジェクトを実施しなければ500部が製造部数の上限であるところを、プロジェクトで支援をいただき、800部つくりたいということが目標です。そして、その「多くつくれた分」を売り切って、その売上分を増刷のための原資に充て、この「真の国語」を教えるシリーズを広めていきたい。そのためには、集まった資金の一部をこの本のPRのためにも使わせていただきたい。それがこのプロジェクトの目標であります。
現在の準備状況
先に述べた通り、最低部数での出版は不変の計画であり、現在5月20日頃の出来を目標に、本づくりの最後の工程にとりかかっております。すなわち全7篇の文章のうち本文はすべて書き上げて、読解シート記述例、感想文の文例とも、生徒が書いてくれたものを入稿中です。
ただいまその別冊読解シート記述例・文例集の編集作業中であり、また先週録画を終えた音読DVDのための映像データを、今週制作会社に送る段取りとなっています。
リターンについて
今回のリターン品の目玉は、『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力』小学2年~4年対応、すなわち中・低学年用3巻を通じて大好評の読み物「もっちゃん」シリーズの主人公、白柴(柴犬)の「もっちゃん」の、愛らしいアクリルスタンドです。今週中に納品予定です。その他のリターン品は、すべて用意できています。詳細は「リターン」のページをご確認いただきたいと思いますが、今回は、「もっちゃん」のアクリルスタンドに加え、『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力』の既刊組み合わせ、つまり「真の国語」をお子様方に勉強していただくためのセットになっております。
お孫さんやご親戚のお子さんへの進学・進級祝いに最適です。
資金の使い道
・本体製作費の一部 約12万円
・DVD制作費の一部 約5万円
・広告宣伝費 約20万円
・CAMPFIRE掲載手数料・決済手数料 約8万円
これまでの取り組み
「真の国語」を教える塾として数百人の生徒を育てたほか、出版事業として、以下の本を出版してまいりました。
◇『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力 小学5年~中学2年対応1』
2019年3月発行 定価1980円(本体1800円+税10%)
◇『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力 小学2年~4年対応1』
2019年6月発行 定価1980円(本体1800円+税10%)
◇『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力 小学2年~4年対応2』
2020年8月発行 定価1980円(本体1800円+税10%)
◇『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力 小学5年~中学2年対応2』
2022年8月発行 定価1980円(本体1800円+税10%)
◇『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力 小学5年~中学2年対応3』
2023年8月発行 定価2420円(本体2200円+税10%)
◇『文語文法の総仕上げ』
2019年10月発行 定価550円(本体500円+税10%)
◇『たまきはる海のいのちを‐三陸の鉄路よ永遠に』
2021年2月発行 定価1760円(本体1600円+税10%)
◇『スーパー読解「舞姫」』
2023年5月発行 定価1320円(本体1200円+税)
最後に
「真の国語」を教え、広めることは、言問学舎の社業の中核であり、またわたくしの四十歳以降の後半生のすべてを投じて来たライフワーク、さらに言うならば「男子一生の仕事」であります。そして、この仕事をやり切ることは、ひとりわたくしの人生の総仕上げであるのみならず、これからの時代を担っていく子どもたち、近い将来の若者たちの、国語力という学力の根幹にかかわる、重要な局面に位置するものです。言問学舎単体の力は小さいですが、「国語」はひろく日本という国の根本に根づくものでありますから、その力を正しく導くことに、全力を注ぎ、たくさんの方のお力をお借りしたい、そのように願うところです。
この『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力』のシリーズ完結篇を出版することで、「真の国語」教育を形にすることの第一段階は、一応の結実となります。さらなる第二段階、第三段階への継続、飛翔のために、言問学舎としてのあらたな目標をかかげました。
「真の国語」を広め、日本の良さをつらぬきたい!
この道を進むために、皆様のお力、ご支援を賜りたく存じます。何卒よろしくお願い申し上げます。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見るDVDが入荷しました!
2024/05/15 19:41昨日のことになりますが、『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力 小学2年~4年対応3』の付属音読DVDが入荷しました。本冊とじこみ(貼り付け済み)となるため、印刷・製本会社への直接納入ですから私は現物を見ていませんが、このシリーズの完結篇のDVDですから、楽しみです。 クラウドファンディング(本プロジェクト)は引き続き5月31日まで募集致します。よろしくお願い申し上げます。 もっと見る
「もっちゃん」第4話<だいこうぶつ>を公開致します!
2024/05/11 17:24もっちゃん4 だいこうぶつ もっちゃんは、おうちの中で飼(か)われています。もちろんふだんのごはんはドッグフードですが、「外飼(そとが)い」のわんちゃんたちのように、ドッグフードだけをお皿(さら)にのせてもらう食生活(しょくせいかつ)ではありません。おうちの中でドッグフードを食べていても、パパやママ、おねえちゃんやおにいちゃんたちが、そばでいっしょにごはんを食べていることも多いのです。家(か)ぞくといっしよにごはんを食べるわんちゃんのすがたは、とてもしあわせそうですね。 でももっちゃんには、いえそれよりもたぶんパパたちには、ちょっと困ったことがありました。もっちゃんはもともと食いしんぼうなので、パパたちが食べているいろいろなものを、ほしがるのです。かわいいもっちゃんにおいしいものを食べさせてあげたいという気持ちはたくさんあるのですが、それであまり食べすぎて、太ってしまっては、わんちゃんの健康(けんこう)じょうたいとして、いいことではありません。そのためパパは、時には心を鬼にして、もっちゃんにおいしいものをあげなかったり、そっとかくしたりするのでした。 ある時、こんなことがありました。遠くからおいしそうな柿をたくさん送って来て、テーブルの上に置いてあったのです。夜おそく帰って来たパパが、お酒のあとにのどをうるおしたいと思って、一人で皮をむいていました。もうみんなねています。さっと柿を食べて、自分も早くねようと思ったパパが、くるくると柿の皮を、むき終えたときです。 ふとパパは、だれかのけはいを感じました。家(か)ぞくが起き出したような音は、していません。気のせいかな、と思ったパパが、柿を四つに割って、その一つを口に入れようとしたときです。 またパパの背中にささった、だれかの視線(しせん)。パパは今度はぴんと来て、ななめうしろの、となりの部屋との境(さかい)に目をやりました。 すると、やっぱり。そこにはもっちゃんがぺろりと舌を出して、うれしそうに、また柿の実を食べたそうに、ハアハアと言いながらおすわりしていたのでした。 「ああっ、しまった。」 パパは背(せ)すじから、すーっと血(ち)の気(け)がひいていくようでした。この間ももっちゃんの体重はラインをこえていたから、食べさせるわけにはいかない。でも子犬のとき、よく熟(じゅく)した柿の実をほんの少し食べさせたことがあり、もっちゃんはそのあまさが、すっかりお気に入りになっていたのです。夜おそく帰って来たから、もっちゃんもねているものだと思いこんで、うっかりよく見えるところで、柿の実をむいてしまった。ここはもう、自分も今夜の柿の実は、あきらめるしかない・・・。 パパは黙って、柿の実をのせたお皿をラップでくるむと、冷ぞう庫にしまいました。そしてもっちゃんをいっしょにねどこに連れていき、水を一ぱいだけ飲んで、もっちゃんといっしょにねたのでした。 そう、もっちゃんのだいこうぶつの一つに、秋の食卓(しょくたく)をいろどり、とてもあまくてみんなをむちゅうにさせてしまう、柿の実がありました。むかしむかし、砂糖(さとう)が高級品(こうきゅうひん)であまいものがなかなか口に入らないころ、柿の実のあまさが、「あまさ」の代表(だいひょう)だったのだと言います。もっちゃんは、小さいときからそんなおいしいもののことを、よく知っていたのですね。※画像のアクリル・スタンドは、すべての支援パターンのリターン品となっております!ぜひよろしくお願い申し上げます。 もっと見る
「もっちゃん」第3話<おともだち>を公開致します!
2024/05/08 20:27もっちゃん 3 おともだち ※画像のねこちゃんは「茶トラさん」ではありません もっちゃんはおひっこししてから、仲(なか)良(よ)しのタヅくんと会えなくなってしまいました。パパが心配(しんぱい)して、時々むかしのおさんぽルートにつれて行きましたが、もともとやくそくをして会うような仲(なか)ではなく、おたがいおさんぽの時にばったり会って、「よかったねえ。」と飼(か)い主(ぬし)さんどうしが言い合うのがふつうでしたから、あてなく出かけて行って、会えることはなかったのです。 もっちゃんは、ちょっと変(か)わった子で、同じ犬の仲間(なかま)より、その犬をつれている人や、ねこが好(す)きです。あたらしくひっこしたおうちでのおさんぽコースでは、ひきがえるさんや白へびさんとも仲(なか)良(よ)しになりました(もちろん白へびさんは神社(じんじゃ)の神(かみ)さまのおつかいで、ほんとうのへびではありませんが)。でもなんといってもいちばんの仲(なか)良(よ)しは、とちゅうのおたくのかいだんのところにいつもすわっている、茶(ちゃ)トラのねこさんです。すこし年をとっているようです。 パパには聞こえない動物どうしの会話(かいわ)で、もっちゃんと茶(ちゃ)トラさんは、こんなことを話していました。「こんばんは、茶(ちゃ)トラさん。」 「あんたはめずらしい白柴(しろしば)注1さんだね。としはいくつだい。」 「いま七才です。もうすぐおたんじょう日で、八才になります。」 「そうかいそうかい。まだまだこれからだねえ。おうちの人はやさしいかい?」 「ええ、パパがとってもやさしいんです。あたしの写真(しゃしん)をいっぱい撮(と)ってて、みんなに見せてるんですよ。」 「そういえば、この前(まえ)わしの写真(しゃしん)も撮(と)ってたねえ。たしかにやさしそうなパパさんだ。あんたは幸(しあわ)せだねえ。」 「でもこのごろ、みんなでおいしいものを食べてても、あたしにはくれないんですよ。みんないじわるになったんです。」 「いやいや、それが人に飼(か)われてる犬やねこの、幸(しあわ)せなところなんだよ。あんたのパパさんなんか、あんたに健康(けんこう)で長生(ながい)きしてもらいたいから、心を鬼(おに)にして、好(す)きなものを食べさせないようにしてるんだろう。人のそばで長く生きてきたわしには、よおくわかるよ。だから飼(か)われてる犬やねこは、長生(ながい)きができるんじゃよ。」 パパはもっちゃんが茶(ちゃ)トラさんと話している間、じゃまをしないように、気長(きなが)に待(ま)っていてくれます。もっちゃんと茶(ちゃ)トラさんがゆっくりおしゃべりを終(お)えて、もっちゃんが立ち上がると、パパは茶(ちゃ)トラさんに手をふって、あいさつしてくれました。 茶(ちゃ)トラさんと話したあと、もっちゃんはごきげんさんです。パパとおうちへ帰る道すがら、いつもより元気に、草むらの中のかえるさんをさがしたりします。茶(ちゃ)トラさんの長老(ちょうろう)注2のパワーが、もっちゃんに力をくれているのかも知れませんね。注1 白柴(しろしば)・・・白っぽい柴(しば)犬のこと。赤っぽいと赤柴(あかしば)、黒っぽいと前(まえ)に出て来たタヅ君のように、黒柴(くろしば)とよばれるようです。もっちゃんは赤ちゃんのころはおもちのようにまっ白で、だんだん赤茶色(あかちゃいろ)の毛がふえて来たとも、言われています。注2 長老(ちょうろう)・・・お年よりで、いろいろなことを知っていて、ときにふしぎな力を持っていたりする人(ここではねこ)のこと。 画像のアクリル・スタンドは、すべての支援パターンのリターン品となっております!ぜひよろしくお願い申し上げます。 もっと見る
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