実は常在菌をないがしろにしてしまうと、
人間は上手く生きてはいけない仕組みになっています。
今回、発酵食品を作っている泉州糀屋本家からお伝えしたいことがあります。
近年、腸活、菌活と、発酵食品が注目を浴びるようになっています。
皆さんに認知して頂ける機会が増えて嬉しい限りですが、昨今のウイルス騒動で、
常在菌がないがしろにされがちでです。消毒消毒!も少しは落ち着いてきたと思っておりますが、常在菌、といったものが人間には多数存在していて、常在菌全体の存在をないがしろにしてしまうと、人間は上手く生きてはいけない仕組みになっています。
もし完全に無菌状態で無菌の食べ物が作れるのであれば、常在菌がいなくても人間は生きていけると思います。かなり昔から無菌動物など作る実験も繰り返されています。
ですが、普通に生きていく限り、人間は菌と共存共栄は不可欠です。
病気になったことがある方はご存じだと思いますが、有害菌を排除しようと抗生物質を大量に投与すると、腸の調子が悪くなったり、様々な弊害があります。腸内常在菌が少なくなり、消化などを助けてくれなくなる、腸のぜん動運動にも支障が出るからです。
常在菌を無視すると、途端に人の体は上手く機能しないんです。
では、どうするのか?
答えはシンプルで、まず有害菌の増殖を抑える努力をする。そして良い効果をもたらしてくれる常在菌を「育てて」あげれば良いのです。
自然ではないものの食が増えてきた近代の食事で、菌たちは今、複雑怪奇な世の中(私たちの身体の中)を一生懸命に世渡りしています。ずっと東京の山手線の満員電車のようなイメージです。
少しは自分を守ってくれている常在菌たちに、
気を遣って育ててやらないとかわいそうではないですか?
人間だって、子供はある程度まで至れり尽くせりでお乳を上げたりして、丁寧に育て、身体を守ってあげたり様々なことをします。今は恐ろしい事件などもニュースで見る世の中なので、より気を遣ってお子様を育てていらっしゃると思います。
常在菌も同じくで育ててあげて、有益な菌は積極的に増やしていきましょう。
そういう発想を「育菌」という風に考えております。
育菌で、免疫力の向上が見込まれ、突然発生する様々な恐ろしい病気に対抗出来て、
健康を維持することは不可能ではないでしょう。
販売されている近代的な食品には発酵食品もありますが、
いずれも大量生産されており、添加物や、すぐに腐らないよう防腐剤など、ものすごい数の「何か」が含まれています。パッケージの成分表示表を見ると何の薬だろう?と思うものがびっしり書かれています。
更にはこれらは短時間で大量につくられて、本来熟成して作られていくうまみ成分なども、うまみの味として作られた薬品などを入れ、簡単に「つけられた」ものです。
手軽に買える安価なものを食べていてもあまり効果が無いか、かえって塩分過多で身体に良くない場合も多いでしょう。お医者さんに注意される方も多くいるでしょう。
「ちゃんとしたものを食べているのだけどな?」
と思うでしょうが、上に書いた通りです。
調味料にしても、今回のお醤油だと大豆と米と塩だけ、が原材料で天然醸造の醤油は、じっくりと年月をかけて「発酵、熟成」されるものです。
時間をかけると味や風味がよくなります。理由はそれだけ乳酸菌や酵母が生き生きと働いてくれるからです。無農薬や天然醸造のものは値段も高いですが、身体に良い菌の働きがより多く含まれる対価でもあります。
逆をかえせば、より安価なものほど良い菌の働きがない、となります。
身体に良いものは高くて、それなりに手間ひまがかかるということを覚えておいていただけると嬉しいです。
そして、ご自身の食生活を見直していくということは、
腸内常在菌にとって、とても嬉しいことなのです。
また腸には脳に次ぐ多くの神経細胞が存在し、感情にも深くかかわっているため、「第二の脳」といわれています。 脳との関係も密接で、腸の不調は脳に反映され、脳に受けたストレスは腸に反映されます。 このネットワークを「腸脳相関(ちょうのうそうかん)」というのですが、
近代の食事、コンビニやファーストフード、お菓子など、腸はヘトヘトです。
満員電車の山手線ですから。満腹にそういったものを食べると、ずーっと24時間、ギュウギュウの満員電車です。腸のヘトヘトさを分かってもらえると思います。
サラリーマンの方は凄く共感頂けるのではないでしょうか?
育菌を進めていくと、これが解消されていくことになります。
ゆっくり座れるんです。満員電車からパッと人がおりて席が空きます。
きっと「ああ、脚が楽・・・。しあわせ」と、というような、
じわっとする何かを感じて頂けるでしょう。
電車が例えで申し訳ありません。より分かって頂けるかなと思いました。(笑)
そういった育菌という発想で進めていけば、身体も心も元気になり、
しあわせな生活が期待できると思います。
家庭も社会も全てに共通していることだと思うので、
今回のお醤油を皆様にまずは知識としてでもお届け出来たら、
知って頂けたら嬉しい限りです。
引き続き、少しでも多くの方に、
大切なことをお伝えしていくため、
料理教室なども合わせて頑張ります!!
何卒応援をよろしくお願い申し上げます。
本日のお話など、お子様にもお知り合いにも共有頂き、
食とご自身のお身体へのいたわりを一度考える時間を作ってもらえたら幸いです。