月末になってかなり忙しくなりました。少し涼しくなりましたので、みなさんの食欲が出てきたようです。冷蔵庫が空になったという連絡がありました。慌てて販売にいきました。うれしい悲鳴でした。移動スーパーDooは2周年を迎えます。起業2年目の一番苦しい時期です。けれど、継続の意思は揺らぎません。少しずつですが、支援の声も上がっていますし、ご注文の連絡も増えています。絶対に移動スーパーを継続するという覚悟ができました。皆様には今回最後のお願いです。継続のための支援をお願いします。
移動スーパーDooは、大手スーパーには頼っていません。大手スーパーが町にはないからです。地元に儲けてもらわないと町が活性化しないじゃないですか。町の小規模店舗に協力をお願いしているので、芦屋町の現状に合った特別メニューを作っていただいてます。例えば、豆腐半丁、精肉100gパック、2/3サイズの弁当など。高齢者のために協力してもらっています。豆腐やパンなど、地元のソウルフードは販売に力を入れてます。また、芦屋町で生産されている野菜は、ぴったりのレシピを生産者さんに聞いて、それを案内しながら販売しています。さて、現在「令和の米騒動」が起こっているそうですが、芦屋町には稲がたわわに実っています。芦屋町、お米も美味しいんですよ。
芦屋町に生活支援を行う団体が立ち上がりました。私は、創設メンバーの一人で、生活支援の実動グループのリーダーでもあります。ある年の瀬のこと。一人の高齢女性の年末の買い物に同行しました。買い物は、女性のマンションから見えるスーパー。マンションの入口から普通なら5分とかからないところです。女性は退院してから一人で出歩いたことないので不安だというのです。(病院などはマンション入口からタクシー)「エレベーターで下まで降りるのはできるけど、マンションの入口から一人で出るのは不安なの」確かに通路はデコボコだし、横断歩道は渡らないといけないし、たとえ5分でも杖をついて歩くには障害がいっぱいです。その時に、「マンションの入口で買い物ができたらいいのに」と。移動スーパーについての一番最初の話です。この日から数日後のこと。バス停でコケてしまった高齢女性と遭遇しました。高齢者専用の巡回バスから降りて歩道に上がる時にこけたそうです。年末の買い物で両手が塞がっていました。白菜や大根など重いものがいっぱいで一人では起き上がれませんでした。この方を助けたのは通りすがりの男の子とお父さんです。私はその後、自宅まで送るのを引き受けました。年末の買い物、自宅近くで済ませられたらいいのにと強く思いました。この年末から、創業計画までは3年。当初は、自分でやるとは考えていませんでした。けれど、人に任せられないから、自分でやると決めました。
Dooの代表は、障がいを持っています。彼女は幼い頃に生死をさまよう病で、大きな手術をしなければなりませんでした。その手術には大量の血液が必要でしたが、現在のようにストックされてはいませんでした。町の皆さんが助けてくれたのです。彼女は、いつか町の皆さんに恩返しがしたいと思っていました。この投稿している私は、実は芦屋町の住人ではありません。10数年前にボランティアコーディネーターとして、芦屋町に来ました。芦屋町は「人が好い」のです。私が大切な人を亡くした時、一緒に泣いてくれた人が何人いたでしょうか。私はそんな芦屋町の人が大好きになりました。生来おせっかいなたちゆえに、私は芦屋町の人をほっておけなくなったのです。(方言混じりでわかりにくいかも)みんなが必要としているちゃけん、私がやらんといけん。私がやりたいからやっちゃる。代表と私の思いの方向は少し違います。私たちは町の人のお役に立ちたいのです。ちょっとだけでも。始めたからには止めるわけにはいかないのです。
移動スーパーDooの軽トラックは、冷凍車です。なので、冷蔵モードで魚や精肉も販売できます。助手席側のハッチが開き、中は3段の棚になっています。軽トラでの販売は月14日程です。主に地区公民館での拠点定期販売。今年になって個人宅での販売が増えています。どなたも買い物に行けない事情を抱えている方の存在に気づきました。拠点販売から、個人宅での販売に重点を置く方向に転換しました。現在は、週に2回行くお宅もあります。その1件なのですが、軽度の認知症のため自分で買うものを選べない状態です。だから、商店に電話で注文して食材を買えません。ケースワーカーさんから相談されました。「まだ生活全般に支障はなく、料理はできるから食材を届けてもらえないか」と。「はい、大丈夫ですよ。お届けします」最初は週1の予定でしたが、たくさん届けてもご本人が把握できなので、2、3日分を届けることにしました。この暑さで食材が傷むのも心配ですし。ご本人のお好みをおしゃべりの中からくみ取り、飲み物も忘れずにお届けしています。このために、稼動日ではない日にもお届けしています。移動スーパーDooでなくてはできないこと、臨機応変な対応をこれからもやります。(余談)私、実は認知症介助士の資格を持ってます。コロナ禍で取得したのですが、役立ってます。