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東日本大震災の記憶と生きる力をミラノから世界に発信するアート展開催を助けて!

本年9月から1ヶ月間、3.11をテーマにした過去最大級の「ソーシャル・アート」展を、イタリアミラノで開催し、その軌跡をまとめた図録を出版したい。

現在の支援総額

5,018,400

62%

目標金額は8,000,000円

支援者数

471

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2024/08/26に募集を開始し、 471人の支援により 5,018,400円の資金を集め、 2024/10/31に募集を終了しました

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現在の支援総額

5,018,400

62%達成

終了

目標金額8,000,000

支援者数471

このプロジェクトは、2024/08/26に募集を開始し、 471人の支援により 5,018,400円の資金を集め、 2024/10/31に募集を終了しました

本年9月から1ヶ月間、3.11をテーマにした過去最大級の「ソーシャル・アート」展を、イタリアミラノで開催し、その軌跡をまとめた図録を出版したい。

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 中村です。会期中は、毎日いろいろな出会いがありストーリーがありました。一期一会と申しますが、本当にタイミングやご縁というのは不思議なものです。今日はその1つをご紹介したいと思います。

 ある日、展覧会に来たグループにいたひとりのイタリア人女性、ジュリアナ・カレールさん。来るなり彼女は、重そうに抱えるバッグから私たちに一冊の本を手渡してくれました。どっしりとしたその本は厚み3センチ、ページ数にして450ページ。中身はイタリア語で、数枚の日英で書かれた丁寧な紹介文が印刷され、添えられていました。

聞くと「ぜひこれを日本に持って帰って欲しい。この本を、ぜひ、福島の適切な図書館に所蔵してもらうように頼んでもらえないか。」という願いなのでした。

左から二番目がジュリアナさん。


 この本はお兄さんのステファノ・カレールさんの記事をまとめたもの。

ステファノさんは震災の前からイタリアの経済新聞『イル・ソーレ24・オーレ』特派員として東京に住んでいたそうです。そして東日本大震災当日から被災地福島に向けて移動を始め、数日後福島から東北の被災地をめぐります。彼の記事は『イル・ソーレ24・オーレ』に掲載されていきました。


しかしその後、イタリアへ帰国したステファノさんは、不幸なことに数年前に一人で散歩中の滑落事故で山で亡くなってしまったのだそう。


 悲しみにくれたジュリアナさんは兄の業績を記録に残したいと一念発起。記事の掲載元である『イル・ソーレ24・オーレ』にかけあったけれど叶わず、結局はご自分で編集・出版することになったそうで、その本が完成したのが今年。
そこに私たちが東日本大震災の展覧会をミラノで開催していることを聞きつけて、会いに来てくださったのでした。


 添えられた日本語の案内文を拝見すると、この本には、2011年3月12日から2019年の終わりまでの記事が掲載。前半は東北の被災地からのリポートや発電所内の視察など日記のような形式、後半は震災後の日本経済に関する経済、金融記事等で構成されているとのことです。

ページをめくると、テキストとともに被災直後の生々しい津波の被災地や原発事故直後の避難所の様子、新聞記事も紹介されていました。イタリア人の目を通してみた、日本の被災直後の様子、とても貴重なショットだと感じます。
しかしどこにこのイタリア語の本をお渡ししたらいいか、正直すぐには思い浮かばず。「どこが適切な所蔵場所なのか、帰国後に検討してかならず納めるようにします」そう約束して赤い本を受け取りました。

 会場では、1階の河野透さんの宮城県石巻市 小渕浜の津波の被災地の写真や、2階の中筋純さんの福島県浜通りの写真等を熱心にご覧になり、私は翻訳機を介して解説をしました。ジュリアナさんは、ステファノさんがみてきた被災地の景色というのがこういうものだったのか、と噛み締めるように、頷きながら、そして時折涙を溜めながらご覧になっていたのが印象的でした。


 それからさらに一週間後、ひとりのイタリア人男性を案内して2階で中筋純さんの浪江や双葉町のストリートビュー(帰還困難区域で人が住んでいない街の写真)を見ながらお話をしていた時に、「僕のいとこも日本にいたことがあるんだよ。ジャーナリストだったんだ」というので、もしかしてステファノさんですか?と聞いてみると、「そうだよ!!」と。

それはなんと、偶然訪れたステファノさんのいとこだったのです。

前の週に妹のジュリアナさんがいらして書籍をお預かりしたを伝えると、彼は 「ステファノは本当に日本が大好きだった。ステファノがもしも生きていて、この展覧会を見ることができたらとても喜んだと思う」といってくれました。


その後もジュリアナさんは再訪してくださり、日本語・英語の抄訳も用意したいと申し出てくれました。もし日本語版があったら、より多くの方に関心を持ってもらえると嬉しくなりました。

会期には間に合わなかったけれど、彼女とは連絡先を交換してありますので、完成したら連絡が来ることになっています。

そしてなんと最終日、もう一人の妹さんも、来展してくれました。

グイド先生と話している妹さん。


 このように、私たちがミラノに行くタイミングにちょうど完成したステファノさんの本は、妹ジュリアナさんの想いで、私たちにつながり、日本へ持ち帰ってくることができました。これはまさに奇跡だと感じています。

 このお預かりした大切な書籍は、福島県内のどこの図書館に所蔵していただくのが最もよいでしょうか?日本語版の抄訳が届くのを待ちながら、もう少し考えたいと思っています。
みなさまの中で なにかよいアイデアをお持ちの方がいらっしゃれば、ぜひお知らせください。お待ちしています。


 クラウドファンディングは、あと5日。現在までに3,182,000円(39%)のご支援をいただいております。本当にありがとうございます!
帰国後の精算も進んでいますが、やはり目標の800万円以上はかかりそうな状況のため、少しでも近づけたらと思っています。
最終日まで、どうぞご支援&シェアのご協力をよろしくお願いいたします。

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