2024/09/18 13:28
初代の藏田繁登と妻のはるみについて
京染店を始めた二人は、昼夜を分たず働きました。お店は現在のJR西条駅のすぐそば。お店は繁盛して、東広島市志和地区にも支店を持っていたようです。この写真は1950年頃でしょうか。
お客様の笑顔を見てください。農作業の合間に集う女性たちのおしゃべりが聞こえるようです。ここにいる間だけは、お茶を飲みながらおしゃれの喜びを味わっていたのでしょうか。お客様に喜びや苦労に寄り添うこと。藏田呉服店のこだわりでした。
藏田はるみについて書きます。
女性相手のお商売ですから、繁登には色々あったようです。はるみだけが働き詰めでした。お客さんの対応、家事と育児を一気に引き受けていました。嫁としての務めにも苦労したようです。
しかし、はるみには夢がありました。それは子どもたちに良い教育を受けさせること。より良い人生を選ぶ可能性を子に渡すこと。資産もなく、楽しみも持てない毎日ですが、はるみは中高から子どもたちを市外に出し、最高の教育を受けさせます。近所や親戚から何しようるんか…という声もあったでしょう。
教育は最も回収率の高い先行投資。二代目父へ。そして三代目私へ。私が今この仕事を始めるのも、はるみの先見性あってのことです。