クラウドファウンディングも残り2日(11月30日)で終了となりました!現在132万円を突破しました!皆さんのお陰です。本当にありがとうございます。金額はもちろん嬉しいのですが、90人の方が応援してくれているというのが本当に嬉しいです。宿をやりたい!と言い出したのは僕(純也)なので、僕が宿をやりたいなと思った想いを書かせて頂きます。長くなってしまうので、ご興味ある人はお読みください。~~~~~僕は幼少期から生きづらさを抱えながら生きてきました。先天性の知的障がいを持つ兄がおり、母は兄をしっかり育てなくてはと思い、隣の家に響くような声で毎日怒り、必死に育てていました。加えて、曾祖母の介護と不規則なシフトの仕事だった為、夜中まで働いたり、朝5時頃に出ることもよくあり、父は仕事一筋の環境に子どもの僕から見ても母が大変なのがわかっていました。そんな僕が小学5年のある日、母の体が突然動かなくなり、入院することに…。検査をすると、難病が発症していることが発覚し、母は右側の半身麻痺となりました。どこかで、自分がいう事を聞かなかったせいなのでは?と内心、自分を責め、小学生の時から「将来は母や兄の面倒を見ていかないといけない。」と子供心に思っていました。母の怒号は病気になった後も続き、我が家は自分にとって安全な居場所ではなく、また学校では兄のことでからかわれることもあったので、兄のことを隠すようになり、誰も理解してくれる人はいないと孤独感を募らせていました。親戚に言われた「相澤家は純也が守っていくんだぞ」という言葉に、進路を考える時も地元で就職しなければいけないと思い、地元の大学に進学。しかし、大学ではたくさんの出会いと経験をさせてもらいました。地元に残るか葛藤しながらも、一度はもっと広い世界を見てみたいと東京が本社の会社に就職。大変ながらも充実な日々を過ごしていましたが、30歳も過ぎると頭の中には家族のことがちらつきはじめます。会社の中でも求められる役割に葛藤しながら、“~ねばならない”を強く持ち、周囲の期待に応えようと、自分の気持ちを無視していった結果、メンタルを崩してしまいました。「自分らしい生き方ってなんだろう?」と模索する中で、様々な地域や宿を訪ね、色々なお話を聞かせて貰う中で、豊かさ=お金ではないことに気づき、自分が気持ちよく過ごす為には人との関係がとても大切だと感じました。安曇野のおぐらやま農園さんで。お茶を囲む豊かな時間。生き方を変えようと思い、思い切って長野に移住。会社を辞めてから出会う自由に生きる人達は自分でナリワイを作っている人が多く、僕も自分自身で人生を切り開いていこうと宿をやることを決意。なかなか物件が見つからず、諦めそうになったことも…。今までしんどかったこともたくさんありましたが、それも必要な経験だったのだと思います。そのお陰で自分を信頼して歩けるようになりましたし、人の痛みに気づけるようになりました。障がいがある人の兄弟のことを平仮名で“きょうだい、きょうだい児”と言います。現在、僕は他人に相談出来ず、苦しかった自分の経験から、当事者グループ「南信州きょうだいの会こたつむり」を主宰し、定期的な交流会と映画上映会や講演を通して「きょうだい」の理解を深める活動を行っています。将来的には宿できょうだい達が集って自分に向き合う合宿も行えればと考えています。●こたつむりinstagram 今回宿を始めますが、その他にも自分自身が背伸びせずに居心地よく居られる人達とワークショップや飲食のイベントなどを開催して、こんなことを実現していきたいなと思っています!●伊那谷ぼちぼち暮らしinstagram・来た人達がほっと安心し、楽しめる場・誰かをジャッジせず、お互いを認め合える空間・自然との共生そんな優しい場所になればと思い活動していますので、応援して頂けたら嬉しいです。そしてその空間を作る一員になってくれたらとても嬉しいです。
売り切れになってしまったけれど、紹介したいので書きます。五月女さんとハルカさんに出会ったのは、2020年の11月、五月女さんの自宅展でした。移住してすぐだった私は、都会で自分を守るために身につけたイガグリみたいな衣をまとって、五月女さんが住む古民家にお邪魔しました。昔ながらの三和土の土間や、和室に並べられた美しい器には草木が生けられていて、思わずひとつひとつ見入ってしまいました。そして訪れていた人たちみんなで卓を囲み、お茶を飲みながらお話しを。みんながぱかっと心を開いて話せるふたりの暖かい空気に、私も気づけば蒸し栗のようにほくほくとした気持ちでお茶をすすっていました。いつも暖かく迎えてくれるふたりに、また訪れたくなる。五月女さんたちにはそんな魅力があります。今回クラウドファンディングで応援してくれる人へのリターンを選ぶにあたって、自分たちが応援していて、かつ自分たちを応援してくれている人の商品にしたいと思った時に、真っ先に思い浮かんだのが五月女さんたちでした。みんなで森に出かけた日五月女さんの花器は、野の草花がよく似合います。子供にとって、道で見つけた花や、祭りでもらったビー玉や、セミの抜け殻なんかが宝物に見えたりします。でも大人になるにつれて、ブランドの服やカバン、時計なんかに価値を感じるように。6歳だった私は近所で拾った青いきれいな石を、宝物として大事に引き出しにしまっていました。あの石、私どこにやっちゃったんだろう。田舎に暮らすようになって、少しずつまた「宝物」を見つけられるようになってきた気がします。河原で拾った流木、森で見つけた木の実、聞いたことがない鳥の声、畔に咲く花、空を行く雲。自分の目がそう見えるならこの世界は宝物でいっぱい。五月女さんの器には、花屋さんの花だけではなく、あなたが道端で見つけたあなただけの「宝物」をいけて欲しいです。●五月女さんinstagram●ふたりがの直している古民家ひぐらしのinstagram●ハルカさんのinstagram
今回のリターンのひとつである、「jojoniの木のケース」を作っている盛木材さんを紹介します。盛木材さんは、伊那市高遠の木こりさん。広葉樹の魅力を知って欲しい、というところから広葉樹の板や商品を販売するショールームをされています。3年前はじめてショールームを訪れた時に購入したオニグルミの板は、机として我が家の窓際にたたずんでいます。広葉樹は一般的に曲がりが多く、建材などには使いにくいことから薪にされることが多い木。ですが、針葉樹にはない個性的な魅力があります。その魅力を伝えるために、盛さんはセルフビルドでショールームを立て、板だけじゃなく加工した商品や、炭焼き窯で焼いた炭などを販売しています。その後、「山暮らしkikori塾」というイベントで、私いぶきが運営、純也がカメラマンとして、一緒にイベントを行いました。森を歩き、山や木について教えてもらい、チェーンソーで伐採まで行えるようになるkikiro塾。スタッフという立場ながら、盛さんからたくさん山について教えてもらいました。今回、宿の開業にあたって、盛さんからクルミの板をプレゼントしていただきました!皮を剥いて磨いて、脱衣所の棚にする予定です。盛木材さんではjojoniというブランドでまな板やえんぴつ軸、木のケースなども作られています。jojoniとは「ジョジョニとユックリ」という絵本から来ているそうです。(宿にも置いています。)リターンの木のケースはアクセサリーケースやピルケース、アロマディフューザーなど好きな使い方で使っていただけます。今の家やオフィスを見渡して、どれだけ本物の木があるでしょうか。靴の裏に泥がつかないアスファルトの道路も、機能的な新建材の壁も先人たちが努力してつくりあげてきた便利で快適なものたち。でも私たちはやっぱり数十万年慣れ親しんできた木や土が恋しい。本物の木はそこにあるだけで、手に触れるだけで温かみを感じます。ぜひお家やオフィスに森を持っていきませんか。●盛木材●盛木材さんが運営している古民家ゲストハウスおんまし森を自由に歩き回るテンテン
最近は、断熱材がちゃんと入って、窓も気密がとれていて隙間風のない暖かい家が多いです。国もエネルギー効率のために「高気密・高断熱」住宅を推進しています。さて、一方の我が家。築140年、昭和にもリフォームをした跡はありましたが、断熱材らしきものはどこにも見当たりませんでした。今回の改修に当たって、床と天井には厚めの断熱材を入れることに。しかし、上と下を暖かくしたところで、横の3方向が縁側になっていて、さらに昔ながらの隙間だらけの木製建具をそのまま使っています。とても風情があって好きなのですが、ひどいところだと1cmくらいの隙間が…たとえるなら、もこもこの帽子をかぶってもこもこのズボンを履いているけれど、へそ出し、みたいな感じでしょうか。「我が家は気密断熱ではなく”気合”と”断念”やね。」と冗談を言っているのですが(笑)、でもやっぱり暖かい家がいい!というか、マイナス10度以下になることもあるこの地域では暖房をなんとかしないと死んでしまう!ということで、古民家らしさを生かしつつ、暖かい家にするために、薪ストーブ を導入することにしました。いろんな薪ストーブがある中で選んだのが、長野県筑北村で手作りの鋼板製ストーブを作られている 鳥倉ストーブ さんの薪ストーブ。一年前にご自宅で見させてもらった「南木曽」というクッキングストーブがついたストーブがまるでとことこ歩き出しそうで可愛くて、11か月待ちで購入しました。そしてついに10月の後半、屋根の煙突工事と薪ストーブの設置が完了しました!煙突工事ではスズメバチ飛び交う中で工事してくれました。ありがとうございます。380kgのストーブは、コロを使って数人がかりで少しずつ少しずつ動かし、なんとか予定していた位置に据え付けることができました。こだわって作った曲線の炉台に、薪ストーブがちょうどよい感じ。最後に火入れをおこないました。家を温めるほた火。見る人の心にもぽっと火が灯るような感じがしました。長野に住んでから火が身近になりました。ハンドルをひねればつくガスも、リモコンひとつで温め始めるエアコンも便利でいいけれど、薪を燃やす炎のゆらめきには、遠い昔を思い出すような、人の心を温める何かがありますね。炎が揺らめく薪ストーブをただ眺めながら、大事な人とのひとときを過ごして欲しいなぁ。
それはとっても美しい日でした。大工の息吹君が刻んだ木材をみんなで組んでいく。さっきまで石しかなかった場所に、たった数時間で建物らしきものができ上がってくる。「建て方」とは土台の上の梁や柱などの構造材を立てる作業のこと。前日に据えた6つの礎石の上に、6本の柱が立ちます。木材を組むのに釘やビスは使いません。木材を接合するために、それぞれホゾやホゾ穴が掘られた木材には「い」「ろ」「は」の附番がされています。最後は釘やビスを使わず「こみせん」という木の杭を打って、各木材を固定していきます。気持ちのいいくらいすっぽりとハマっていきます。最後に棟木(むなぎ)という屋根の一番上の材を入れさせてもらいました。棟上げ完了です。残りの屋根貼りは大工さんが。無垢の檜の板葺きです。野焼きの煙が午後の光を散らして、とにかく美しい時間でした。