11月25日。
WEBSITE「市民の医学情報局」に掲載予定のコンテンツから紹介させていただきます。
白血病が発病する原因について調べて考えてみよう、と思い立ったのは、2019年の前半でした。
造血能疾患が鍼灸治療の適応なのか禁忌なのかすら知らずにいたので、せめて適応なのか禁忌なのかが解る程度には学習しておきたい、というのが動機でした。たとえば自分が勤務する鍼灸院に白血病の患者さんが来院された、とします。私たちは治療の対象としてその方を受け容れるべきなのか。あるいは、丁重に施術を断るべきなのか。落胆されてお帰りになる白血病の患者さんを、私たちはどのような心持ちで見送ればよいのか。それとも、はっきりした根拠とともに白血病の悪化を止めることが、鍼灸師にはできるのか。リンパ性白血病の患者さんは、受け容れてよいのか、いけないのか。骨髄性白血病の患者さんは、受け容れてよいのか、いけないのか。いずれにしても、いつかは遭遇するのではないかと予感される場面、出会った人の運命を左右する場面に遭遇する以前から入念な準備をしておく必要がある、とその頃の私は感じていました。
まず、造血のしくみの詳細を確認するところから始めました。
ところが。解剖学や生理学など、基礎医学の教科書には、どのような浩瀚な書籍にも、「造血系」という単元がありません。アプローチの最初の段階から意外な事実。なぜか。
その理由に関して想像をめぐらしましたが、「造血系」という単元を構成するほどには今でも情報が網羅されていないのではないか、といった消しがたい印象が残りました。
造血をおこなうのは骨髄だけなのか。他の臓器は、造血に関与しているのか、いないのか。どの臓器が造血に関与して、どの臓器が関与していないのか。
調べる手がかりはありません。医療従事者としての知識と経験、直観をたよりに、進むべき方向を自分で探索するよりしかたありませんでした。
(続く)





