こんにちは IKUHART企画 レジデンス担当の竹内です。前回書かせていただいた水没馬小屋を再生したスタジオでどのような作品が生み出されたかをご報告したいと思います。
オーストリアから韓国経由で日本に来たタニアは(韓国のアート展でキュレーターをしておられたらしいです)レジデンス滞在2日目に画材を買いに神戸のユザワヤへ。そこで墨やうちわなど日本ならではの沢山のツールを購入。(漆売ってないかと言われましたが、さすがにユザワヤにはないので、、)その後制作にかかるのかと思っていたらできたばかりのUMAYADO スタジオにこもることなく、淡路の中を見学したり篠山や東京、金沢へ出かけ様々な人と交流しておられました。
おまわりさんとも仲良くなりました!
淡路の名工!宮大工の江戸さんにも色々レクチャーしていただきました。
淡路で生活するうちにずっとひっかかっていることがあると繰り返し言われたのが、”捨てられた瓦”です。私達なら目にもとめない程度の瓦でしたが、彼女の中ではとても大切な存在だったようです。
このまま作品を作らないで帰っていくのか?と思われた滞在最後の方になって突然彼女は制作活動につながる行動をはじめられました。泳ぐはずで行ったビーチや道端で瓦のかけらを拾い、それを作品にする構想をスケッチしましたが、制作はIKUHARTのメンバーに丸投げし(笑)しばらく旅に、、、
旅から帰ったタニアは滞在最終日前日のアーティストトークに向けてUMAYADO Studioにこもり猛然と作品を作りはじめました。
そしてアーティストトーク当日気が付けばスタジオいっぱいの作品が飾られていました。彼女によれば「”ちゃっちゃっ”と作っているみたいだけど、そこまでくるには何十年もの修練があってこそよ!」とのことでした。日本での沢山の経験と沢山の人との交流の集大成をUMYADO Studioの空間がうまく導きだし作品を完成に導いてくれたのだと思いました。
アーティストトークはUMAYADO Studioで行われ、沢山のお客さんが来られとても楽しい時を過ごしました。そして彼女が構想した瓦の作品は、今レジデンスの玄関に飾られここに滞在されるアーティスト達を迎えています。