新しい時代、新しい価値観に見合う色は何だろう。この先の未来に伝承していきたい、もしくは生み出したいものは。「未来に希望をつないでいけるような製品をつくろう」そんな思いからはじまったプロジェクトですが、ロゴカラーを決める段になって「この世界の延長線上に、私自身はわくわくする未来を想像できているのだろうか」と、ふと疑問がわいてきました。自分たちがもしも未来に希望なんかないと思っていたら、何を生み出すにしても実態のないむなしい結果に終わってしまいます。未来に希望をつなぎたい、なら、自身が未来をわくわく想像していないと、これから生みだす製品に、その思いがのっからないんじゃなかろうか、と。2020年のプロダクツノートから、要約します。・たしかに若いころに比べると未来がキラキラしていないと感じている・なにしたって無駄だろうという無力感、あきらめ感が増えている・パンデミックみたいな非常事態に露呈するのが社会の本質だとするなら、出るな騒ぐな飲むなら家で大人しゅうしとけ、話したいなら小声で話し話題を選べ、さらに大人数であつまるなというご指示に心が折れたという側面も大きい・正直自分は希望がないどころか絶望している、よくわからない筋の通ってない煮え切らないルールばかりが先行してほんと息苦しい。生きるってなんだろう?人生ってなんだろう?と考えることが多くなったこんなふうに、赤裸々に心のなかのおもいをぶちまけあっているうちに、あれ?ちょっと待てよ、という思いが湧いてきます。暗いニュースばかりが流布されて、それを目にする機会が多くなって、この政策がダメ、あれがひどい、それも悪いとダメだしばかりしあっているいまの自分たちは、絶望する道を積極的に選んでいるのではあるまいか、と。いやだ、きらいだ、ゆるせん、ひどいと感じる側面ばかりを強調して、逆にドツボにはまっているのではなかろうか、と。たしかに今生きているこの時代、この世界の実状を、わかりやすいところだけつまんで見ると、なんだこりゃ?ってなります。既得権益最優先、いまだけ俺だけ金だけマスターが横行し、それがスマートで賢い生き方みたいに礼賛され、そのひずみで精神病んだ人がむしゃくしゃして人を刺したの煽って事故っただのと暗いニュースばかりがとりあげられて、SNSは罵詈雑言飛び交って、いじめ祭りみたいなことも起きる。けれどいやな側面ばかりを強調するのではなく、好きなコトや良いことに、おなじように目をむけて、集中して(エネルギーを注いで)、おなじようにリスト化してみないと、フェアじゃないね、となったのです。「絶望的実状を反吐がでるほど出して出し切ったら、それから希望をもたらす実状も、思いつく限りだしあってみよう、世界にはこのふたつがあるわけだし」「そうだね、光と影、ふたつでひとつをどっちかだけみたいにするからおかしくなる。プラスとマイナスのマップをつくろう」こうしてロゴカラーを決める打合せは、未来に希望はあるのか?という問いに対して、絶望マップと希望マップを作りこみする作業からはじまりました。このとき真摯に向き合った「希望か絶望、どちらを選ぶ?」という自身への問いかけは、わたしにとって大事なターニングポイントになりました。たとえるなら希望の種子と、絶望の種子が植えられているなら、どちらに時間や注目やエネルギーをかけたいのかと、真剣に向き合うことができました。そうしてわたしたちは、希望の種子を選ぶ、という結論にいたりました。希望も絶望も、ふたつはちゃんと拮抗して、どちらかが圧倒的に優位というわけではなかったからです。世界から絶望的なできごとがすぐに消えることはないけれども、それと同じ熱量の希望があることもわかった。だから工夫しよう、バランスをとろう。今のところそれが、わたしたちにできる精いっぱいで、でも未来への道が閉ざされたわけじゃない。いやなことを強調して、いやな側面ばかりを見せられ、刷り込まれ、外の世界をおそろしい場所だと信じ込むように、教育されるがままに生きることには飽き飽きしているんだと、気持ちが整理できました。地球で生きる、のこりの人生は、すきなことを強調したい。希望やよろこびを観て、フォーカスして、望む未来を想像し、望むことを語りたい。人の心と体と頭、3つが統合された生命力の炎を持続可能に、自然界をお手本にした生命循環システムになりたい。人の肉体は地球の一部なのだから。地球というシステムには月と太陽が必要で、もちろんこの太陽系の惑星との関係性なくしては、自分たちの生きる地球は存在しえないし、天の川銀河や、宇宙にひろがる星たちとのつながりのなかで地球は存在していることに、未来人はきっと宇宙規模の共感力を発揮して、つながってゆくのだろうな、と想像しました。人類が宇宙に飛び出していくにつれ、火星や金星、月や太陽とのつながりを思い出し、全体を俯瞰してみる鷹の眼と、人間社会のこまごまとした気配を察知して、最善を尽くせる鵜の目をもって、新しいネットワークが形成されていくんだろう。そのとき人類は肉体だけが自分ではなく、意識体や生命エネルギーも自分であることを思い出し、コントロールできるようになって、クオリアがさらに洗練され、シンプルで、透明性のある情報の同列化ができるようになり、歪や目詰まりが解消されて、持続可能な理想的社会の壮大な夢を、ともに生きることができるのではないだろうか。「わくわくする未来を想像できるだろうか?」正直いって、無理かもしれないと考えていたわたしは、希望があると結論できたことに自分でも驚いていました。その理想的な未来が到来するのはいつのことかわかりませんが、未来に生きるクリエイティブな地球人を想像できたってことは、のこりの人生のなかで、ご縁のあった若い人たちに遺せるものがあり、さらに未来の地球人につなぐバトンを創造する一輪になれるという希望がわいてきました。そのことに気がついた瞬間、生きるということの動機がはっきりして、俄然元気が出てきました。わたしたちが、未来につなぐ希望的イメージから導き出した色はシルバー。星の色、銀河の色を多数決で決めました。銀色に輝くもの。すでにローズマリーを中心に成分を考案していたことも相まって、銀灰色に輝くローズマリーの、葉の裏面がロゴマークのカラーになりました。





