
11月8日土曜日、久住の山あいに朝日が差し込むころ。
薄紫の花びらの中から、光を受けてきらめく“赤い糸”のようなサフランの雌しべが顔をのぞかせました。
私たち「おいしい“たけた”研究会」のメンバーは、20名を超える参加者の皆さんと一緒に、
サフラン専用保管庫のすぐ横で、青空と久住高原のさわやかな風を感じながら花摘み体験を行いました。

花を手のひらで包みながら摘み取ると、ほのかに甘く漂うサフランの香り。
その花びらをそっと開き、
中から3本だけ伸びる赤い雌しべ(花芯)を、ひとつひとつ手作業で丁寧に摘み取りました。






その繊細な作業に、会場は自然と静まり返り、
皆さんの手元から、まるで命の鼓動が伝わってくるようでした。
「これを何千、何万と手作業で摘んでいるんですね・・・」
そうつぶやかれた参加者の方の言葉に、
私たちは改めて、サフランを受け継いできた地域の方々の努力と情熱を感じました。
参加された皆さんからは、
「サフランの起源や価値、収穫の大変さがよくわかった」
「昔、子どもの頃に見たサフランの景色を思い出した」
といった温かい感想をたくさんいただきました。
小さな花が人と人をつなぎ、
忘れかけていた記憶や想いを呼び起こす。
その力を、私たちは今日、あらためて感じました。
今回の研究会では、現在コラボレーションして活動している
大分西高校の生徒の皆さんと先生方にもご参加いただきました。
本日のために開発してくださった特製レシピは、
〇 サフラン香るデニッシュ
〇 鶏肉と白ネギのニンニク炒め “on the サフランライス”



黄金色に色づいたサフランライスの上に、
香ばしく炒めた鶏肉と白ネギが重なり、
サフランの香りが食卓いっぱいに広がる、そんな幸福な時間でした。
高橋先生、そして大分西高校の生徒の皆さん、
ていねいなご指導と優しい笑顔を本当にありがとうございました。

花を摘む指先のぬくもり、香り、色、そして人のつながり。
今日の体験のすべてが、私たちの心の中で確かに輝いています。
この日が迎えられたのも、
クラウドファンディングを通して応援してくださっている皆さまのおかげです。
一人ひとりの想いが、サフランの赤い糸のように私たちの活動をつなぎ、支えてくれています。
本当にありがとうございます。
これからも、「おいしい“たけた”研究会」は、
竹田の自然と人の温もりを大切にしながら、
地域の宝を未来へとつなぐ挑戦を続けていきます。
どうかこれからも、温かく見守っていただければ嬉しいです。
追伸)
今回収穫したサフランは、乾燥・保存を経て、
今後の化粧品開発や商品化にも活用されていきます。
“竹田から世界へ” 小さな花から生まれる大きな希望を、これからも発信していきます!!!



