資本の流れが、一瞬で森の未来を変えてしまう現実先日、私たちが管理してきた森のひとつが、中国系の資本に売却されると連絡を受けました。それほど大きな面積ではありませんが、長年、丁寧に向き合ってきた森でした。所有者の判断なので否定はできませんし、売却そのものは自然な世の流れでもあります。それでも、手入れを続けてきた森があまりにも静かに“別の誰かのもの”へと移っていく現実に、胸の奥がひんやりとするような喪失感がありました。森は本来、生き物の集合体であり、地域の文化であり、景観であり、未来そのものです。しかし北海道では今、山林が外国資本やメガソーラー開発のために次々と取引されている現状があります。数字と資本の流れによって、森の未来が一瞬で決まってしまう。自伐型林業のように、壊さずに森を育てていく手法とはまったく違う速度で進んでいます。「守りたい」という気持ちよりも早く、資本の力が森の行き先を決めてしまう。そのことを、今回の出来事で強く感じました。だからこそ私たちは、香りという形で森を“感覚として取り戻す”方法を選びました。White Ambient の売上は、私たちの森の管理や自伐型林業の活動に直結します。香りを手に取ってくれることが、循環を支える小さな芽(蘖)になっていく仕組みをつくりたい。そう考えています。森は奪われるだけの場所ではありません。誰かが手を伸ばし、想いを向けた瞬間、また別の芽が必ず生まれます。HIKOBAYUは、その芽を増やしていくためのブランドであり続けたいと思っています。活動報告では、この現状や森の手入れの話、そして商品に込めた想いを、これからも丁寧に綴っていきます。引き続き、応援とシェアをいただけると嬉しいです。いつも本当にありがとうございます。




