文化の違いを現場の力に変えるために
このシリーズでは、外国人労働者の理解を深める一助として、国別の特徴や働き方の傾向をまとめていきます。
外国人の方と円滑に働くためには、その国の文化的背景や歴史、風習を理解することがとても大切だと考えています。
少しでも、外国人労働者に対する偏見や誤解が減り、よりよい職場づくりにつながることを願ってお届けしています。
個人的な見解も含みますし、すべての方に当てはまるものではないことをご承知おきください。
マレーシアについての基本情報
1. 歴史的背景
マラッカ王国時代から港として栄えた地域。
16世紀以降、ポルトガル・オランダ・イギリスの植民地支配を受け、1957年に独立。
多民族国家(マレー系・中華系・インド系など)として多文化共生が根付く。
日本との経済的・人的交流も多く、親日的な人が多い。
2. 言語
公用語はマレー語(マレーシア語)。
中華系は中国語(広東語や福建語など)、インド系はタミル語も話す。
英語は広く通じる(教育・ビジネスで使われる)。
多言語環境に慣れており、言語面での柔軟性がある。
3. 文化・風習
多民族国家ならではの寛容さと調和を大切にする文化。
食文化も多様(マレー料理、中華料理、インド料理)。
家族を重視し、敬意をもって接する文化。
穏やかで礼儀正しい人が多い。
4. 宗教
マレー系はほとんどがイスラム教徒(豚肉・アルコール禁止、礼拝など)。
中華系は仏教・道教・キリスト教、インド系はヒンドゥー教が多い。
宗教的制約や行事を尊重する必要あり(ラマダン、礼拝など)。
5. 気候・風土
一年中高温多湿の熱帯気候。雨季あり。
暑さに強く、野外作業や湿度に慣れている。
スコール(突然の強い雨)も多い。

マレーシア人の特徴と職場での付き合い方
6. 労働観・性格の傾向
穏やかで協調性があり、柔軟に対応できる人が多い。
異文化への理解があり、他人を尊重する姿勢が強い。
一方で、宗教上の制約や家庭の行事を大切にするため、休暇や時間に対しては柔軟性が求められる場面も。
7. よくある誤解とその対応
「休憩が多い」
インドネシアの方と一緒で多くがイスラム教徒です。
お祈りの時間やラマダンによる疲れが原因で時間をとってあげる必要があります。
イスラム教の方はお祈りする事を大切にしているので理解をしめしましょう。
それだけ真面目の方たちなんです。➡ 宗教行為として認め、時間を調整するしかありません。
他のスタッフにも理解を促す事が大切です。
「なんとなくのんびりしている?」
焦らず丁寧に取り組む傾向あります。最初から急かさず信頼を築くと効果的と思います。
「突然休むことがある」
宗教行事や家庭の都合が優先される場面もあります。事前確認と柔軟な対応が必要です。
「話しかけても反応が薄い」
文化的な礼儀正しさや遠慮から控えめな反応になることもあります。継続的な声かけが安心材料に繋がります。
8. 職場でのコミュニケーションのポイント
・宗教行事・習慣への理解を大切に ラマダンや礼拝時間、食事制限(豚肉NG)への配慮が信頼につながります。
・明るくフレンドリーな雰囲気がモチベーションに 笑顔で話しかける、感謝を伝えると働きやすさがアップします。
・わかりやすい指示と丁寧な確認が効果的 多言語環境に慣れていても、日本語の曖昧表現には戸惑うこともあります。
・仕事と私生活のバランスを尊重する文化 過度な残業よりも、時間通りに終わる働き方を重視する傾向があります。
・他民族との協働に慣れており、多様性に柔軟 異文化理解や協調性を活かしてチームに良い影響を与えてくれることも。
マレー語の「ありがとう」は”テリマカシ”と言います。
そうすると「サマサマ」と返されることがあります。
これはマレー語の”どういたしまして”という返しです。



