文化の違いを現場の力に変えるために
このシリーズでは、外国人労働者の理解を深める一助として、国別の特徴や働き方の傾向をまとめていきます。
外国人の方と円滑に働くためには、その国の文化的背景や歴史、風習を理解することがとても大切だと考えています。
少しでも、外国人労働者に対する偏見や誤解が減り、よりよい職場づくりにつながることを願ってお届けしています。
個人的な見解も含みますし、すべての方に当てはまるものではないことをご承知おきください。
パキスタンからも多くの外国人労働者が来日されています。
パキスタンの方も多くがイスラム教徒なので豚肉禁止と1日5回の礼拝と断食の日の配慮が必要になります。
パキスタンについての基本情報
1. 歴史的背景
1947年、インドから分離独立して誕生(主にイスラム教徒の国)。
インダス文明の古代文化を持ち、歴史的に多くの民族が交錯。
政治・宗教・部族の多様性を持ちつつ、イスラム文化を基盤に社会が形成されている。
2. 言語
公用語はウルドゥー語。英語も準公用語として広く使われる。
地域によってパンジャーブ語、シンド語、パシュトゥー語なども話される。
英語教育が盛んで、若い世代は英語や簡単な日本語の習得にも意欲的。
3. 文化・風習
家族・親族の結びつきがとても強い。家族中心の価値観が根付いている。
おもてなし精神があり、礼儀正しく、信頼関係を重視する文化。
女性は伝統的に家庭中心だが、近年は都市部を中心に就労も増加してるそうです。
4. 宗教
国民のほとんどがイスラム教スンニ派(約85%)。一部シーア派も存在。
ラマダン(月中の断食)や金曜礼拝、豚肉・アルコール禁止などの宗教習慣が厳格に守られる。
食事・服装・作業時間への配慮が求められる。
5. 気候・風土
地域によって異なるが、全体として高温・乾燥気候が多い。
夏の暑さに強く、農業や建設などの現場でも適応力が高い。
冬は寒暖差が大きい地域もあるため、寒さ対策は個人差あり。

パキスタン人の特徴と職場での付き合い方
6. 労働観・性格の傾向
誠実で責任感が強く、目上の人を敬う文化。
家族を大切にする分、家庭の事情による急な休みもある。
強い信仰心に裏打ちされた誠実な仕事ぶりを発揮する人が多い。
礼儀や信頼関係を重視するため、感情を表に出しにくいタイプもいる。
7. よくある誤解とその対応
「無表情で何を考えているかわからない」
礼儀として控えめに振る舞う文化です。
信頼関係ができると親しみやすくなります。
「断食中は働けないの?」
ラマダン中でも働くが、疲れやすくなります。
軽作業への配慮や早めのシフト変更などをしてあげる必要があります。
ラマダンとはイスラム教徒の方が、1年に”一月の間”断食する聖なる月です。
「なぜ女性とあまり話さない?」
宗教的な理由で男女間の接触に慎重な場合があります。
決して女性を差別したり、嫌っているわけではない事をご理解ください。
必要な業務連絡は丁寧に伝える工夫をしましょう。
8. 職場でのコミュニケーションのポイント
・敬意を持った丁寧な声かけが信頼を生む 年長者や上司に敬意を示す文化のため、命令口調は避けるのが良いでしょう。
・ラマダンや礼拝のスケジュールを把握し、柔軟に対応してあげてください。 断食時間中は水分補給も避けるため、無理のない作業にしましょう。
・ 豚肉やアルコール、宗教的話題には慎重に 食事や冗談などでも宗教的禁忌には触れない配慮が必要。
・笑顔や感謝の言葉が関係づくりに有効 ウルドゥ語の「ありがとう」(シャクリヤ)と言うだけで関係がぐっと近づきます。
・仕事上の約束やルールをはっきり伝える 明確なルールを伝えることで、まじめに守る姿勢が強い。
イスラム教の方々を雇用する際は、礼拝の時間を取る必要がある事、
ラマダンの月間に体調を崩さないように配慮する必要がある事。
豚肉の禁止や宗教観を話さない事が大切になります。
日本の宗教観とは全く異なる文化ですので、とてもデリケートです。



