
今年も桜がとてもきれいでしたね
天草と熊本の往復の際にもいろいろなところで桜を楽しませていただきました
祖父が残してくれていた写真から本渡南公園での招魂祭の写真をご紹介します。
こちらもいずれ写真展などで公開する予定です。
まずはこちら。
昭和35年招魂祭
L判よりも小さくプリントされていました。
白黒でも桜だということがわかりますね。
私も子供のころ招魂祭には連れて行ってもらっていた記憶がわずかにあります。
この写真をデジタル手彩色でカラー化すると…
デジタル手彩色でカラー化
空の青と桜の薄いピンクが付くだけでかなり現実味のある写真になります。
よく見ると着物を着ている人や学生服を着た少年たちなどいろんな人が集まっていることがわかります。
白黒でもわかるのですが色が付くことにより多くのことに気づきやすくなります。
そして何よりパッと見たときの印象が全く違うということがわかっていただけると思います。
まだ途中ですがもう一枚あります。
この日の次の日ですね。
昭和35年4月7日 相撲場
おそらくこれも本渡南公園の招魂祭の相撲ですね。景色を多めに写したかったからか土俵は下の方に少し見切れています。
そして完成度で言えば70%程度になりますが作業中の写真がこちら。
デジタル手彩色でカラー化
いかがでしょうか?
何度も言うようですが印象が全然違うと思いませんか?
まだこれは細かいところまで色付けできていないのですが、当時の雰囲気は十分に復元できたのではないかと思っています。
これが本当のじいちゃんが見ていた景色なのだなと思うと不思議な気持ちになります。
カラー化していて最初に驚いたのが近くまで海があるということ。
最初に白黒で見た時には全然気づいてもいませんでしたがデジタル手彩色で色を付けていくうちに気が付きました。
そして人の多さ!
相撲を見るためにこれだけたくさんの人が集まっていたんだと思うとこの頃の天草の活気が感じられてジーンときます。
デジタル手彩色は完全に当時の色を復元するというものではありません。
あくまで今の人間が色を決めているものではありますが、出来る限り忠実に再現できるよう調査をしたり勉強したりして試行錯誤しながら作品作りをしています。
AIでカラー化できると思ってらっしゃる方も多いと思いますが、この例を見ても古写真のカラー化は人の手によるデジタル手彩色でなければならないということがわかっていただけると思います。
ちなみにこの写真をAIでカラー化するとこうなります。
AIによるカラー化
このとおり、山や海や空などの自然物は割りとそれっぽくなっていますがそのほかはどうでしょうか。
AIには桜を理解することができませんでした。
この写真が招魂祭の相撲の写真であり、桜の時期に開催されているとわかっている人間にだからこそ桜が桜になるのです。
AIによるカラー化を全否定するつもりはありませんが、やはり次世代にバトンを渡すための写真は人が見て、人が判断し色を重ねていくデジタル手彩色でなければならないと思います。
クラウドファンディングもあと2週間。
頑張りたいと思います。
天草古写真カラー化プロジェクト
有馬写真館
有馬明広





