1.SAGAこどもホスピスが目指していること
SAGAこどもホスピスが目指すのは、医療的ケアが必要な子どもたちやそのご家族が、地域の中で「当たり前」に暮らせる社会です。でも、その「当たり前」は、実はすごく難しいことだと感じています。
24時間のケア、吸引や注入などの医療的管理、家族の心身の負担。「預けられる場所がない」「相談先がない」そんな声を、何度も聞いてきました。安心して預けられる場所をつくることは、もちろん私たちの大きな役割です。
でも、それだけでは足りないとも思っています。「地域の中で暮らす」ということは、医療や福祉の専門職だけでは支えきれません。周りにいる人たちとの出会いや関わり、その中で育まれる「つながり」があってこそ、本当に安心して暮らせる場所になるはずです。
2.「非日常を日常に」する挑戦
医療的ケアが必要なお子さんとご家族にとって、外に出るのは大きな挑戦です。呼吸器やバギーを使って出かけると、周りの目が気になったり、「電源は大丈夫かな?」「一人で移動できるかな」という不安もあります。周囲の人も「どう声をかけたらいいかわからない」と、知らないうちに距離ができてしまうことも多いです。
この「距離」をどうやって縮めていくか。それが、私たちの大きな課題でした。
だからこそ、「非日常を日常にする」挑戦をしています。医療的ケア児やその家族がアリーナでバスケットボールを観戦する。呼吸器をつけた子どもたちが、当たり前にそこにいる風景をつくる。
▶【写真】試合会場での応援風景
「まず試合に行ってみる!」その壁を一緒に乗り越えるために、
弊社からたくさんご家族へ試合の招待をさせていただきました。
「特別なこと」ではなく「当たり前のこと」にするために、私たちはバルーナーズさんと一緒に挑戦しています。
3.なぜ佐賀バルーナーズと一緒にやるのか
佐賀バルーナーズさんは単なるスポンサーではありません。DAOの「地域課題解決パートナー」として、こどもホスピスの理念を理解し、一緒にどうしたら実現できるかを考え、動いてくれる仲間です。
試合会場ではブースを出して、医療的ケア児のこと、こどもホスピスのことをたくさんのファン(ブースター:ばるにすた)の方に知ってもらう機会を一緒につくらせていただきました。
▶ 【写真】試合会場ブース写真
ホームでの試合毎回DAOメンバーさんと病気や障がいのあるお子さんやご家族とブース活動を行いました。
私たちは、子どもたちが「社会とつながる」接点を作りたかった。例えば、視線入力を使ってデザインした缶バッジをつくり、試合会場で配布しています。
▶【写真】視線入力デザインの缶バッジやお子さん達の作品
こどもたちが描いた作品と選手のコラボレーション♪
「応援する側」だけじゃなく、「応援される側」になる。自分でつくったものを、たくさんの人に届ける。医療的ケアがあっても「自分らしく社会とつながる」ことを、スポーツを通じて実現しようとしています。
4.選手たちとの交流
バルーナーズの選手たちも、こどもホスピスに関心を寄せてくださっています。ジョシュ選手やフィーラー選手は、何度もブースへ立ち寄ってくれました。
▶【写真】選手とブースでの交流写真
おこさんやご家族さんともたくさんふれあってくれています
井上諒汰選手は何度も事業所へ足を運んでくださり、少しずつ大きく成長していくこどもたちの様子を、一緒に喜んでくださっています。
きょうだいさん含め子どもたちも、ご家族も、そして選手たち自身も、互いに「障がいがあっても当たり前に地域にいる」ことを実感できる時間になっています。
▶【写真】選手来所時の交流写真
一度きりではない、一緒に成長を見届けてもらえる関係性が「応援しあえる関係性」へ
5.行政、地域住民、支援者を巻き込む=地域づくりと”共創”
私たちは「支援者」だけで頑張るのではなく、行政、地域住民、企業、スポーツチームを巻き込み、「みんなで支える仕組み」を作りたいと思っています。
▶【写真】「行政・地域社会を巻き込む」スライド
普段から近くにいる支援者だけじゃなく、スポーツの力を通じた「地域づくり」で
新たな価値を創造し続けること=”共創”
スポーツというプラットフォームは、人をつなぐ力があります。だからこそ、バルーナーズさんと一緒に、「非日常を日常に」「応援しあえる関係」を育てる取り組みを続けています。
それが、スポーツの力を通じた「地域づくり」で新たな価値を創造し続けること=”共創”だと考えています。
6.だからこそ、あなたへ!
「スポーツ×福祉」なんてきれいごとじゃない。医療的ケア児とその家族にとって、地域とのつながりを作るのは本当に難しいことです。でも、だからこそ挑戦したい。
この挑戦を佐賀から、そして全国へ。ぜひ一緒に考え、支え、応援していただけたら嬉しいです。






