
クラファン担当のネルソン水嶋です。
これまでに82の国・地域のタイトルを刊行している指さし会話帳には、ありがたいことに「指さし会話帳の世界観が好き!」という読者(ファン)の方もいらっしゃいます。そこで、「指さし読者」の方からいただいた本プロジェクトへの応援メッセージを紹介します!
指さし読者歴は「21年(2004年~)」、好きな会話帳は「タイ」という、松島調さんです。指さし会話帳の根っこにある価値と、松島節を感じる表現「オモレー中毒」について熱く語っていただきました。皆さんも、「旅の指さし会話帳 東ティモール」を携えて、東ティモールで、はたまた日本の東ティモール人の方々と、オモレーアドレナリンを爆発させてください…!!
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ダイレクトに人と人がことばを使って自分の意志を伝え、相手の意志を聞く。直接やりとりすることの人間関係構築におけるこの底力とはいったい何なのか!いったいこれは何故なんだろうか!
考えてみると、通じた時に喜びがある。「通じた!」どうやら相手も同じように思っているようである。「言ったこと、こっち理解できたし!」「もっと伝えたい!」「オモレー!」この時にきっと「オモレーアドレナリン」が出て、神経回路はその快楽をもっと欲するようになり、「オモレー中毒」になっていくのだと思う。より強い刺激とその量で神経回路が増強された頃には、相手との蓄積されたやり取りの結果、いつの間にか相手は自分のよき理解者であるという錯覚に陥り、また、自分は相手のことをよく理解しているという錯覚にも陥る。この幻想のようなものこそ確かな人間関係の正体かもしれない。
指さし会話帳の東ティモール版が出ると聞いて他人事ながら嬉しくなった。趣味でポルトガル語を勉強していた昔のかつて、アジアでもポルトガル語が使えると知り、「いつか」なる夢を持った。そのうち現地には現地の言語があると知った。ポルトガル語ではない。現地語だ。であれば、現地語を使おう。そして「オモレー中毒」を発動させるのだ。今から行く人・行ける人が羨ましいのだ。激動の東ティモール。いや、本当に激動なのか?これは行ってみないと分からない。案外そこにあるのは「フツウ」であったりするのかもしれない。異なる「フツウ」同士が直接ことばを使って意志を伝え合う、そんな「オモレー中毒」の源が、指さし会話帳だ。人と人のやさしさがここにはある。






