
9月下旬の新店舗オープンに向けて7月7日からDIYを始め、あっという間に1か月が経ちました。
2月に初めて月見台住宅に内見に行き、一歩足を踏み入れた瞬間に、そこで黙々とベーグルを焼いている様子や、お客様が蒸したてのベーグルを頬張っている姿、お客さんと和気藹々と話しているところ、あらゆる情景が浮かんできました。
メインストリートに面した小窓(写真左側)が可愛らしい。
ここから、蒸したてのベーグルをお渡しします!
古民家ならではの、素朴で、親しみやすくて、どこか温もりがあって、誰かの暮らしの跡を感じる空間。私がいもこめを始めてから、いもこめベーグルという商品自体とブランドにおいて大切にし続づけていることと、通じるものを感じました。
そして、いつか描いている理想の空間を、ぎゅっと今の自分の幅に合わせた形を実現できるかもしれない。
この2つの直感を信じて、ここで実店舗を作ることを決めました。

準備期間中も、現在の工房での製造作業は継続しているので、数日間は住み込みで集中的にDIYをして、時々都内に焼きに戻り、の繰り返し。
まずは快適な安眠確保!ということで、蚊帳を買いました。あとは、ソファ代わりにもなるマットレスも。
通常、店舗を作る際には工務店に依頼し、その工務店が建築士や工事業者を探したり工事のスケジュールを組んだりします。
ですが私は、工務店探しよりも早い段階で、協働したいと思える建築士さんに出会ったことと、工事費用を極力抑えたかったことから、工務店を介さずに、工事をすることを決めました。
セルフビルドならではの、ひとつひとつのものに愛着が湧いてくること。
本来工務店が担う仕事を自分がやることで、今後もっとこうしたい、と追加・変更したい箇所が出てきた時に、自分で動くことができること。
私が工務店の働きをすることへの不安以上に、やってみたいという好奇心が勝りました。
DIYのスタートは、建築士さんから丸鋸の使い方を教わったり、これから使っていく作業台を作ったり。古民家ならでは、補修が必要な部分も多くパテ作業を行ったり。
ネジの跡や壁の凹凸、剥がれた壁面の修復などは、姉や父、友人の手を借りました。
黙々と、コツコツ派の姉。
まさにパテ職人。
作業の合間には、縁側にベンチを作って、差し入れでいただいたフルーツを食べながら、姉と話しながら休憩したり。大合唱の蝉の鳴き声を聴きながら、強い陽射しの中、汗だくになりながら身体を動かす。中高時代の部活動のあの青春を、もう一度ここで味わっています。
縁側のベンチに座って、フルーツを食べながら、ひと休み。
この縁側には、テラス席を作ります。
パテ作業が終わったら、壁面の塗装と並行して、工房の骨組み部分作りに取り掛かりました。
菓子製造許可を取る際には、工房空間は密閉された空間でなければなりません。なので、この小さな小屋の中に、工房の小屋を作るという設計をしています。
工房の骨組み部分は、まず木材を買い出し、カットするところから。丸鋸の使い方すら知らない素人の私に、建築士さんがひとつひとつ教えてくださいました。今では丸鋸もすんなり使うことができますが、重大な怪我につながる機材なので慎重に、油断せず!調子に乗るな!と自分に言い聞かせながら。
丸鋸を使うところから、全てが初めての作業。
骨組みの木材をカットしたら、後にフィルムを付けるために線状のカットをトリマーであけたり、ビス止めして組み立てていったり。
工房の骨組み部分、一面のみ完成!
ようやく一面が完成した時には、まだまだ続く作業の多さに圧倒されましたが、工房の骨組みが全て完成した今、こうしてこの時を振り返ると、ひとつひとつの作業に誰かの手を感じ、懐かしく思い出します。
家族や建築士さん、中高時代や大学時代の友人、先輩や後輩、月見台住宅の他店舗の皆さん、たくさんの方々に、日々支えていただいています。本当に、ありがとうございます!
次回は、工房の骨組み部分の最難関ポイントのことや、フィルムを付けていく高所作業、造作家具作りのことについて、お伝えします。
日々のDIYの様子は、いもこめInstagramのリール動画にまとめています。ぜひご覧ください!





