
(撮影:神藤剛)
文月 悠光(ふづき ゆみ)さん
詩人。1991年北海道生まれ。16歳で現代詩手帖賞を受賞。第1詩集『適切な世界の適切ならざる私』で、中原中也賞、丸山豊記念現代詩賞を最年少18歳で受賞。その他の詩集に『わたしたちの猫』、『パラレルワールドのようなもの』(富田砕花賞)など。今年2月に最新詩集『大人をお休みする日』を刊行し、反響を呼んだ。9月にエッセイ集『洗礼ダイアリー』の文庫版(河出文庫)が刊行予定。
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文月悠光さんに初めてご挨拶したのは、2017年7月、紀伊国屋書店札幌店での『臆病な詩人、街へ出る』の出版記念イベント『臆病な詩人、旅を語る』でした。その翌月に俊カフェでのイベントを控えていたので、ご挨拶を兼ねて伺いました。しっかりとよく通る、それでいて透き通るような声がとても印象的でした。
その翌月の8月26日には俊カフェで、詩集『わたしたちの猫』(ナナロク社)や、俊太郎さん作品の朗読と、客席のファンの方々からの質問に答える時間を作ってくださいました。いつも思うのですが、文月さんは本当に様々な質問に対して、言葉をしっかりと選びながら、丁寧に答えてくださいます。俊カフェという小さなスペースで、文月悠光さんという詩人と向き合う時間は、かなり若手詩人や詩のファンの方々には宝物のような時間になったと強く感じました。
その翌日には、私が15分間のコーナーを持たせていただいていた、コミュニティFM「FMドラマシティ」にゲストでお越しいただきました。俊太郎さんの詩との出会いや、詩作のお話をしていただいたと記憶しています。
(古川、前に出過ぎです。汗)
次にお会いしたのは、2018年の俊読の客席。私は朗読家の兎ゆうさんと一緒に行っていたのですが、帰りに会場をウロウロしていると文月さんを発見。ご挨拶させていただきました!
そしてその翌年の俊読2019@札幌にもご出演が叶いまして、「くりかえす」「頼み」をはじめとする俊太郎さん作品4篇と、ご自身の作品「ダンス 」を朗読。圧巻でした。
その後の2021年8月には、『臆病な詩人、街へ出る』の文庫化にあたり、俊太郎さんとの対談があるということで、少し俊太郎さんの本を読んでおきたいと、雨の中、俊カフェまで来てくださいました。諸事情あって店でじっくり読む時間もなく、たぶん相当に重たかったと思いますが、資料としてお持ちいただきました。(対談の日まで時間がなく、送るには余裕なしでした)

その後も数回、札幌に帰ってきた時で少し時間のあるとき、ふらりとお越しくださっていました。
2024年10月なかば、三角みづ紀さんと一緒にお茶をしに来てくださいました。俊太郎さんを訪ねたいのだけれど、状況がわからない…というお話。あの時期、俊太郎さんに会いたいという方は本当に多くて、でもみなさま様子を見ている状況でした。

(このお写真は、10月28日にお邪魔した時、俊太郎さんにお見せしました。お二人、俊太郎さんに会いたいとおっしゃっていましたよ、と言い添えて)
一番最近お会いしたのは、2025年3月。最新詩集『大人をお休みする日』刊行記念イベントを俊カフェにて開催してくださいました。この日も2017年の時と同様に、詩集の中から詩を朗読し、後半ではお客様の質問に丁寧に答えてくださいました。8年前と違ったのは、文月さんの隣にはパートナーの坂東祐大さんがいらしたこと。お二人の掛け合いに会場がほっこりしたり、詩の中にある研ぎ澄まされた言葉(そう、「そのことはモヤっとしているのに言語化できなかったことだ!」と思う作品も)に聞き入ったり。イベント終了後も、文月さんと話したい方が詩集を手に列をなし、文月さんはお一人お一人と丁寧に会話を重ねていかれました。
5月のお別れの会にも参列されていることは、Xなどで見て知っていたのですが、やはり人数が多くて見つけられず、ご挨拶はできませんでした。
3月のイベントのとき、とある俊太郎さんに関する詩を読んでくださいました。それは本当に、俊太郎さん作品をたくさん読み込んだからこその詩でした。いつかその作品を活字で読めることを楽しみに。今回のアンソロジーでもどのような作品が届くのか、とても楽しみにしています。




