
2017年に「誰もボクを見ていない なぜ17歳の少年は、祖父母を殺害したのか」という本を書きました。
事件を起こした少年の足跡をたどる取材の中で、事件の背景には過酷な虐待や貧困があったことを知りました。
それをきっかけに少年事件の取材をする中で、少年院には同じように困難な境遇で育ったこどもたちが少なくないことを知りました。
信頼できる大人に出会ったことがなく、少年院で信頼できる教官に出会えたとしても、出院後は、頼れる家族や大人がおらずまた孤立し、再犯に向かってしまう人も少なくない。そんな流れを変えるには、一体どうしたらいいんだろう・・・。
そう思っていた時に、育て上げネットさんの少年院での学習支援や就労支援、そして地域に出てからも応援し続けるプロジェクトを知り、心から共感しました。
いつもその子のことを気にかけ、繋がり続けてくれる地域の大人の存在はとても大切です。しかし同時に、とても難しいことでもあると思います。
私たちはすぐに直接何かができなくても、今回の本を届けるプロジェクトを通し、こどもたちのことを気にかけ応援している大人がいるということを、こどもたちに伝えることはできるはずです。
育て上げネットさんのクラウドファンディングを、応援しています!
フリーライター 山寺 香
2003年に毎日新聞社入社、仙台支局、東京本社・夕刊編集部、同・生活報道部、さいたま支局、東京本社・くらし医療部にて子どもの貧困問題、児童虐待問題、自殺問題などを取材。2021年3月に退職。少年事件の背景にあった貧困・虐待問題に迫った著書のノンフィクション「誰もボクを見ていない~なぜ17歳の少年は、祖父母を殺害したのか~」(ポプラ文庫)は、映画「MOTHER マザー」の原案ともなった。






