
みなさま、こんにちは。Cultiva代表の副田大介(そえだ だいすけ)です。
クラウドファンディングも、いよいよ残り16時間となりました。ここまで支えてくださった皆さまに、改めて心より感謝申し上げます。
最後に、私がこの挑戦を通じて本当に実現したいことを改めてお伝えしたいと思います。

私が造るのは濁酒(どぶろく)。もろみを搾らず、酵母や米粒を含んだまま瓶詰めすることで、酒粕を出さず、米の風味を最もダイレクトに伝えられる酒です。

麹には、焼酎研究で培った知見を活かして、プロテアーゼ活性の高い焼酎用麹を採用。酛立ては、生酛で行い、木桶ひとつでじっくり醸していきます。手間のかかる選択ですが、すべては「米の個性をそのまま酒に表す」ためです。
私が原料である「米」にこだわるのには理由があります。
焼酎メーカー時代、原料研究者として様々な大麦を仕込み、その香りや味わいの違いを研究を通じて体感しました。業界全体を見ても、芋・米・麦といった原料の違いが、焼酎の香りや味わいに明確に表れています。
では、日本酒はどうでしょうか。従来の酒造りでは、華やかな香りを出す酵母や無濾過生といった製法に注目が集まる一方で、使用される酒米は全国的に限られた品種に偏り、さらに高度に磨かれることで素材としての個性が見えにくくなりがちです。
しかし私は、日本酒においても米の品種の違いやタンパク質の特性を軸にすれば、香味や旨みに大きな違いを与えられると考えています。こうした視点を持てたのは、焼酎メーカー時代の原料研究の経験があったからに他なりません。


そこで私は日本酒業界の「製法中心」ではなく「素材中心」へと視点を移し、米が持つ本来の個性を酒に映し出すことに挑んでいます。
それを私は「酒米テロワール」と名付けました。私が考える「酒米」とは、“酒造りに使用する全ての米”を意味します。山田錦のような酒造好適米はもちろん、飯米や在来品種もまた、それぞれが固有の風味やストーリーを持つ立派な「酒米」です。
米の違いを、酒の違いに変える。
飲み手が「この米のお酒が好きだ」と感じられる体験を届けることができたら、酒は単なる嗜好品を超え、地域の自然や文化、歴史へと人々をつなぐ「物語の入口」になるはずです。
全国の農家さんと繋がり、全国のお米を醸していく中で、いつか皆さまが気に入る一杯をお届けできれば、研究者冥利に尽きます。
残り16時間。
この挑戦の先にあるのは、「米が酒を決める」という新しい価値観を糸島から発信し、日本酒の楽しみ方を再定義する未来です。
その未来を、皆さまとともにつくり上げたい。どうか最後まで見届けていただければ幸いです。




