人は、立ち仕事の人でない限り、どうしても座っている時間のほうが長くなります。
座っていると少なからずどこかの関節が固まってしまうのです。
その中で1番固まってしまうのが、腰椎と股関節です。
立っている時に比べ、座っている方が腰椎に2倍の負荷が懸かると言われています。
出版予定の書籍にも書く事が出来なかったので、ブログで紹介したいと思います。
はっきり言って永久保存版です。
どんな本を見ても、本当に正しい座り方を書いたものを見た事がありません。
うちの絵の上手なスタッフにお願いして書いてもらいました。
書籍に載せる予定でしたが、ページオーバーでカットした部分です。
AとBどちらが正しいとおもいますか?
正解は、両方間違いです。
Aは、丸いのですぐ分かります。
Bは、なぜ悪いのでしょう?
腰が反っていて、背中が丸いですよね。
反った分、背中の丸みで背骨を戻しているのです。
この2つの他にまだ2パターンありますが、今回はメジャーな2つで説明します。
腰は、反りすぎても、丸くなり過ぎてもダメだと言うことは分かりました。
では、どうすれば?という疑問が出てきます。
それを説明するには、腰椎を理解してもらう必要があります。下記の図を見て下さい。
腰椎は、5個ありますから、L1~L5と書いてあります。
胸椎(背中の背骨)は、12個ありますから、その中でも重要な、TH9~TH12を書いてあります。
誤りの方に比べて、正しい方は、腰椎が前にズレていません。
誤りの方に比べて、正しい方は、胸椎が後ろにズレていません。
L4L5をお腹側に反らせては全部が崩れてしまうのです。
そのためには、骨盤の位置が最重要になってきます。
座骨は解りますよね?
座ったときの座骨の位置がポイントです。
座骨の前の部分で座るのではなく、少し後ろの部分で座るのです。
解りづらいと思いますので、下の模型の写真をご覧下さい。
【座骨の少し後ろ】ここが正しい位置です。
ここのポイントで座ることで、L4L5はほぼ真っ直ぐな位置に来ます。
でもこのままでは、背中は丸くなってしまいます。
次に大事なポイントが、TH10~L2の背骨部分です。
腰より上であり、背中より下の部分。胸腰部といいます。
ここを前に出すのです。
みぞおち(胃のあたり)を前に出す感じです。
決して反らせるのではなく、地面と平行に前へスライドさせる感じです。
この時に、背骨の固い人はどうしてもL4L5を反る感じになってしまいます。
座骨の位置が前に移動しようとしてしまうのです。
そこを、下腹部の締めで押さえておくのです。
座骨の位置は少し後ろをキープしながら、みぞおちを前に出すのです。
この形によって、腰にかかる重みは3分の1位になります。
更に、股関節の内巻きを防ぐ事も出来ます。
更に、勝手に肩甲骨は下がり寄ってきます。
更に、頭が身体の上に乗ってきます。
更に、ストレートネックや反り首は、自然な正しい首のわん曲になります。
どうですか?この良いことばかりの座り方!!
でも、問題はキープ出来るかどうかになってきます。
元々骨盤が開き前に倒れている人は、すごく後ろに倒れて感じます。
背骨が固まって動きづらい人は、みぞおちを少ししか出す事が出来ないでしょう。
インナーマッスルが弱っている人は、下腹部を締め続けることが困難かもしれません。
ずっとは無理でも、1分キープを何度もやって下さい。
一日の中で、立ったり座ったりは何十回も行います。
だから、座った瞬間に1分はキープしよう!と決めれば、
一日に30分以上はこの形で座ることになります。
実は、この形さえ普段から作っていけば、インナーマッスルが
勝手に鍛えられて、正しい姿勢をキープしやすくなってきます。
下腹部強化、背筋強化、肩甲骨を下げる筋肉強化、背骨の柔軟性
内巻き肩改善、呼吸の改善、腰の加重軽減、首の加重軽減。
これらが、自然と身につくことで、立ったときの姿勢も変わってきます。
立ったときの姿勢が変われば、歩くときに使う筋肉も変わってくるのです。