
#寺子屋みなてらすボランティアインタビュー では、寺子屋みなてらすに参加するボランティアの想いを知ってもらうことを目的として、寺子屋みなてらすにボランティアとして関わってくださっている方のインタビュー記事を公開いたします!
今回は、最初の教室である砂町教室の立ち上げ当初からボランティアとして参加していただいている川島さんのインタビューです。
まだボランティアがほとんどおらず、本当に学習支援事業がうまくいくかどうかわからなかった時期に川島さんが参加してくださったことは、今振り返ると私たちにとって非常に重要なターニングポイントでした。そんな川島さんがこれまでの活動で感じたことを振り返ってくださりました。
(聞き手:渡邊和樹)
きっかけは「回覧板のチラシ」
渡邊: 早速なんですが、寺子屋みなてらすを知って参加しようと思った、そこまでのプロセスから聞かせてもらえますか?
川島: 漠然と「人の役に立ちたい」とか「ボランティア的なことをやりたいな」とは思っていたんです。でも何からどう始めていいかも分からないし、子供もまだ手がかかる時期だったので、電車に乗ってどっか遠くに行くとかはできないなと思っていて……。そうしたら、町内会の回覧板でみなてらすのチラシが入っていて。「あ、徒歩圏内だし、本当に近くだから、もしここでできたらすごく理想的だな」と思って。
渡邊: それでQRコードから申し込んでくれたんですね。
川島: はい。でも結構、どういう団体かも分かんないから勇気がいたんですけど(笑)。まあ近所でやるっていうから、そんなにおかしなあれじゃないだろうと思って。 それで最初、Zoomかなにかで面談したんですけど、私は会社勤めではないので、Zoomミーティングっていうのも初めてだったんです。それも新鮮だったし、実際繋がってお話ししたら、20代半ばの若者ふたりでやってて、ま、それが結構衝撃的で。
渡邊: 衝撃的でしたか(笑)。
川島: こんな若い人がそういう志を持ってこういうのを立ち上げて、実際に動かしてるっていうところに胸を打たれたっていうか。もう純粋に「ああすごい」と思って。すごい行動力とアイデアもいっぱいありそうだし、志が高くて、そこにもうちょっと感動してしまって。 みんな「地域の子供のためになんかやりたいな」とかいう気持ちはあると思うんですよ。でも、既存のものに参加するだけでも勇気がいるのに、それを1から立ち上げるっていうところに本当にちょっと衝撃を受けたのが、「行ってみよう」と思ったきっかけです。

↑当時のチラシ
子どもたちと関わることで自分の考えが変わった
渡邊: 最初は「知らない団体」ということで、不安みたいなものはありましたか?
川島: そうですね。ボランティア団体と言いながらも、ちょっと宗教的な感じだったりとか、いい加減だったりとか、あとどんな人が集まってくるか分からないっていうのはありました。いざこざとか嫌な気持ちになったら嫌だなとか。
渡邊: コミュニティってそういうことありがちですもんね。実際参加してみてどうでしたか?
川島: でも本当にびっくりするぐらい、いい人ばっかりですよね。驚きですよね。思った以上に良心のみを軸に集まっているような感じがします。
渡邊: たしかに、不思議といい人が集まりますよね。そこで、子供たちと関わってきたことは、川島さんの中でどういう体験になっているか、エピソードなどはありますか?
川島: 週に1回だけで、1対1で会話できる時間ってそんなにあるわけじゃないんだけど、何年も通ってくれるうちにその子の人となりがすごく分かってきて。最初は「ぶっきらぼうでとっつきにくい子」って思ってたけど、いや実は言わないけどいろんなこと考えてて、ちょっとしたところにすごい優しさを見たりとか。「思いやりがある子だな」とか、いいところをすごい見つけられて。
渡邊: 長く関わる中で見えてくるものがありますよね。
川島: キッズドアさん(注:寺子屋みなてらすの立ち上げの際に助成金をいただくとともに、ボランティア研修を実施していただきました。)の研修を受けてすごい覚えてるのが、「問題のある行動をする子でも、もとを正せば別にその子自体が本当は悪いわけではないんだよ」っていう話を繰り返しされてたと思うんですよね。環境とかいろんな事情から、そういう行動に出たり言動があるっていう。 それは実感としてあったし、その場の会話でちょっとカチンと来ちゃったりすることがあっても、そのことを思い出して、「その態度とか言動で悪い子って決めつけるのは良くない」とか思うようになりました。

↑キッズドアさんのボランティア研修
渡邊: ご自身の変化みたいなものもあったりするんですか?
川島: いっぱいあると思いますね。学校に行けない子の理由が、単純に意地悪されたとかだけじゃなくて、「うるさいのが耐えられない」とか「人がいっぱいいるところに入れない」とか。話には聞いてたけど、昔はあんまり自分には実感としてなかった発想なんですよね。 私、以前は「気にしすぎだよ」とか言っちゃう人だったんですよ。でも「あ、本当にそうなんだ」って。自分の学生時代のこととかを思い出して、「あの子、もしかしてこうだったのかな」って思うことはあります。
渡邊: 私もふと昔のクラスメイトのことを思い出したりします。
川島: ありますよね。「努力しない人」っていう風に思ってたけど、いやそうじゃなくて本当に困ってたんだろうなと思って。本当悪いことしたなとか。知らない世界が開いたところはありますよね。
寺子屋は「平屋」のような学び合いの場
渡邊: 今、寺子屋ってどういう場所なんだろうってことを考えていて。「寺子屋ってどんな場所なんですかね?」って聞かれたらどう答えますか?
川島: なんかね、「平屋(ひらや)」のイメージなんです。物理的に平屋でやってるというわけじゃなくて、みんな学び合ってるみたいなイメージですね。
渡邊: 平屋って面白いですね。フラットみたいな?
川島: そう、そういうイメージですかね。高校生とかが受験終わったらボランティアする立場で戻ってくるとかあるじゃないですか。ああいう感じで、誰かから刺激を受けたりして「これ勉強したい」と思って、得意な人が教えたりとか。
渡邊: 子ども同士も大人同士も、大人と子どもの関係も含めて、分け隔てない感じですね。
川島: あと、いろんな人がいる方が健康的だなと思います。「子どもに関わるものだから子育て経験がある人の方がいいんじゃないか」とか、それってめっちゃ乱暴っていうか良くないと思います。偏っちゃって。いろんな人が関わることで子供にもすごくいい影響があるなって思いますね。
渡邊: 今後寺子屋の活動を広げていきたいと思っているんですが、これから参加したいっていう人に対して、メッセージというか、どういう声かけをしたいですか?
川島: 私みたいにボランティアで参加するにしても、自分でやるっていう人にしろ、やっぱ勇気っていうか、もう「えいっ!」って感じですよね(笑)。 やりたいと思っている人は絶対いると思うんです。そういう人って、私も含めてそこまでの行動力はないから、まあ「乗っかっちゃいたい」わけですよ。誰かやってくれないかなみたいな(笑)。だから「乗っかりたい人はいっぱいいるよね」っていう話が伝わるといいのかもしれないですね。
渡邊: 「乗っかってしまえばいい」と(笑)。でもやっぱり、「変な人が来たらどうしよう」とか不安もあると思うんですけど。
川島: 渡辺さんとか三宅さんとか、めんどくさがらずにすごい面談されるじゃないですか。やっぱりそれがすごい労力のいることで大変だけど、それが大事なんじゃないですかね。紙切れ1枚で「こういうルールを守ってください」って送るのと違って、そこで対話してやるから、本当にいい人、不純な気持ちがない人が集まってる理由じゃないかなと思います。
渡邊: 確かに言葉を交わすのは大事にしてきたかもしれないですね。
川島: でもまずは、メッセージとしては「一緒に楽しみましょう」みたいなことですかね。
渡邊:本当にそうですね。今日はありがとうございました。




