
#寺子屋みなてらすボランティアインタビュー では、寺子屋みなてらすに参加するボランティアの想いを知ってもらうことを目的として、寺子屋みなてらすにボランティアとして関わってくださっている方のインタビュー記事を公開いたします!
今回は最初の教室である砂町教室に初期から参加し、砂町の教室長も務めてくださった久田さんのインタビューです。
5年間みなてらすの現場で子どもたちと向き合ってきた中で、何が子どもにとって大事なのか、そして私たちは第三者的な大人としてどのようにして子どもたちに関わっていくことができるのか、そんな気付きをもたらしてくれるインタビューでした。
地域から失われた「つながり」をもう一度
渡邊: 今回、クラウドファンディングを通じて「寺子屋みなてらす」のような場所を全国に広げていきたいと考えています。それぞれの地域で「やりたい」という人を応援する形で、地域社会のインフラにしていけたらいいなと。 今日は実際に現場で活動してきた久田さんに、改めてどんな想いで参加されているのかお聞きしたいです。
久田: 私が参加した砂町教室は、本当に立ち上げの「種」の状態からでしたね。水をちょっとずつやりながら、どこに種を置いたらいいのか考えながら育てていった感じで。 元々地域には「子ども会」のような、学校とは関係なく近所の人と触れ合う場所があったじゃないですか。でも今はそういうつながりが薄れてきていますよね。
渡邊: そうですね。昔は子ども会のような活動に参加するのが当たり前でしたけど、今は地域活動への参加自体がすごくハードルの高いものになってしまっている。
久田: 地域の情報やつながりが欲しいという家庭は絶対にあるはずなんです。昔は子ども会がその受け皿だったけど、今はそれがない。だからこそ、その一つのカタチとして「寺子屋」を作れば、そこに参加する子どもたちがいて、周りに集まる大人がいて……とうまく重なっていったらいいなと思います。
渡邊: 昔の地域活動って、どうしても「役員が回ってきたからやらなきゃいけない」みたいな義務感があったりしたじゃないですか。でも僕らがやりたいのは、「地域のために貢献しなさい」ということではなくて、参加する大人がそれぞれの喜びを持って関われる形なんです。
久田: そうですね。ボランティア活動って、理不尽な思いをすることもあるけれど、それも含めて楽しめないとダメなんじゃないかなって思います。

子どもも大人も、多様な人と出会い変わっていく
久田: みなてらすのいいなって思うところは、「トライ・アンド・エラー」でとりあえずやってみようよ、というところ。間違ったっていいじゃない、修正すればいいんだからっていう、懐の広いところが、みんな居心地がいいんでしょうね。 「変わる」って恐れもあるけど、それを受け入れて飲み込んで先に向かっていかないと発展がないような気もするんです。みなてらすに関わる大人って、そんな柔軟な人が多い気がします。
渡邊: 柔軟に生きている大人たちの姿を見せること自体が、子どもたちにとっても学びになっている感じがしますよね。
久田: そうそう。いろんなタイプの大人・ボランティアがいて、子どもたちも最初は戸惑うんでしょうけど、「あ、今日はこの人なのね」って受け入れたり、折り合いをつけたりしている。本当は「この人苦手」とかあるかもしれないけど、そこで子どもなりに社会性を学んでいるのを見るのは面白いですね。
渡邊: 苦手な人がいるっていうのも大事ですよね。今はインターネットとかで、好きな人どうしだけでつながれちゃう社会だから。
久田:それは大人どうしもそうですよね。
渡邊:はい。でも学習支援ってたとえ苦手な人どうしでも、「子どものために」という共通の目的があるから一緒に活動することができるし、そういう経験が健全な社会を作っていくヒントになるのかなあとも思うんです。
活動を長く続けるための「受け流す力」
久田: 長く活動していると、限界を感じることもあります。例えば家庭の事情とか、私たちは学校の先生ではないから、ある一線から先には踏み込めない。 せっかく来ていた子が来なくなったりすることもあります。心配だし、「連絡取ってみようかな」とも思うけれど、そこは「時が解決するんじゃないか」「自分たちはその子に対してできる限りのことはやった」と、いい意味で受け流せるようになりました。
渡邊: その「受け流す力」って、これから活動を始める人にとってもすごく大事な力かもしれないですね。全てを一人で抱え込みすぎると潰れてしまうから。
久田: そうですね。受け入れて、消化して、受け流す。自分の中でそのサイクルができた気がします。昔は「気合で乗り越える!」みたいな世代でしたけど(笑)、それだけじゃ無理がある。 でも、やっぱり真ん中に「子ども」がいるからできるんだと思います。
渡邊: 「子どものために」というのは普遍的ですよね。
久田: 最近、進学とかでみなてらすを卒業する子が何人かいたんですけど、親御さんと一緒にわざわざ挨拶に来てくれた子がいたんです。「今までありがとうございました」って。 ボランティアでやっている場所だし、もし本当に関わりが嫌だったら挨拶なんて来ないと思うんですよ。でもそうやって来てくれるってことは、何らか評価してくれたんだな、ありがたいなって。みなてらすってそういう場所なんだなと改めて思いました。
渡邊: すごいことですよね。そういう良いエネルギーが循環している場所なんだろうなと思います。 今日はありがとうございました。この循環を、「寺子屋ムーブメント」として広げていきたいと改めて思いました。





