注目のリターン
はじめまして。特定非営利活動法人寺子屋みなてらすです。 私たちは、「地域社会に子どもたちが生きるよろこびを感じられる場をつくる」という理念のもと、東京都江東区を中心に、子どもたちが安心して過ごせる無料の学習支援教室を運営しています。
活動を始めて5年。現在では江東区内に7つの教室(砂町、東陽町、亀戸、大島、塩浜、西大島、辰巳)を展開し、多くの子どもたち、そして200名を超える地域のボランティアの方々と共に歩んできました。
今回、私たちはこの活動を江東区内で「誰もが参加できる地域のインフラ」として根付かせるとともに、それを「ムーブメントとして全国へ広げていく」という新たなフェーズへと踏み出すため、このプロジェクトを立ち上げました。

5年間の現場で見つけた「確信」
なぜ、「無料の学習支援」の活動を広げたいのか?
私たちは立ち上げ当初、たまたま地域にニーズがあるという話を受けて、「無料の学習支援」の活動を始めました。そして、それから5年間活動していく中で、重要な事実に気づきました。
それは、「無料の学習支援」は誰もが参加しやすく、子どもたちの変化の「きっかけ」が生まれやすい「サードプレイス」になるということです。
それは、次のような理由からです。
① 「無料の学習支援」は、多くの家庭のニーズと直結する
単なる「居場所」というだけでは、保護者の方が子どもを送り出すきっかけとして弱く、本当に困っている家庭に届きづらいことがあります。 しかし、「無料で勉強を教えてくれる」という明確なメリットがあることで、経済的な事情や家庭環境に関わらず、どんなご家庭も「行っておいで」と子どもを送り出しやすくなるのです。
② 「教える」という役割が、大人の参加ハードルを下げ、多様なボランティアが集まる
たとえば、「子どもの話し相手になってください」とお願いされても、多くの大人は「何を話せばいいのか」と身構えてしまいます。 しかし、「隣に座って、わからない問題を一緒に考えてあげてください」という具体的な役割があれば、参加のハードルは劇的に下がります。 この「やることの明確さ」があるからこそ、学生から会社員、リタイアされたシニア層まで、老若男女問わず多様なボランティアが集まります。
③ 多様な大人との出会いが、子どもたちの「きっかけ」になる
家と学校の往復だけでは、子どもたちが出会える大人のモデルは限られてしまいます。 しかし学習支援の教室には、年齢も職業もバラバラな大人がいます。多様な大人たちがひとりひとりの子どもに真剣に向き合い、ときにその子の悩みを聴いたり、ときに自分の経験を語ったりすることで、子どもたちが変化する「きっかけ」が生まれるのです。
④継続して子どもに関わりつづけることで「きっかけ」を見逃さない
これまでも、半年間一言も喋らない子がある日突然話し始めたり、いつも勉強ばかりやっている子が進路の悩みを相談してくれたりなど、いろんな形で子どもたちの変化を見てきました。99回の特に何もない日を積み重ねた末に、100回目に大事な出来事が起こる。子どもたちと関わっていく中でそう実感しています。一回限りのイベントではなく、毎週同じ子どもたちと関わることができる「学習支援」の活動だからこそ、子どもたち自身の変化をゆっくりと待ち、そうした「きっかけ」を見逃さずに関わることができます。
このような確信があるからこそ、私たちはこの学習支援の活動を広げていき、日本全国で「地域の大人たちと寺子屋で学ぶ」という文化を当たり前にしていきたいと考えています。

【このプロジェクトで実現したい3つのこと】
今回のクラウドファンディングでいただいたご支援(目標金額300万円)をもとに、私たちは以下の3つの大きな目標に挑みます。

これまでの活動拠点である江東区において、2030年までに区内24の全中学校区に学習支援教室をつくることを目指します。
それは単に教室の数を増やすという意味だけではありません。
水道や電気のように、困ったときに誰もがアクセスできる当たり前のインフラとしての寺子屋モデルを確立することを意味しています。

このクラウドファンディングを通して、「自分の地域にも、こんな場所があったらいいのに」という同じ想いを持っている人たちと出会い、一緒に寺子屋をつくっていきます。
そのために、リターンに「共創プラン」を作りました。このコースは「寺子屋を作ってみたい」と思っている全国のみなさんと寺子屋みなてらすが共創することを目的としています。WEBミーティングやワークショップをリターンとしていますが、その後の継続的なコラボレーションを想定しています。
ぜひ一緒に寺子屋を作りましょう!!

現在、私たちの公式ホームページは、寺子屋みなてらすという団体と活動の紹介をするだけの機能にとどまっています。
そこで今回のプロジェクトでは、ホームページを全面的にリニューアルし、「寺子屋」という文化の発信基地へと生まれ変わらせます。
ただ情報を載せるだけでなく、
・日々のできごとを伝える「メディア」として
・全国の仲間たちがノウハウを学べる「ライブラリー」として
・支援者の方々と想いをつなぐ「プラットフォーム」として
さまざまな情報をお伝えできる場所にします。
※寺子屋の定義
5年間の活動をふまえ、現時点で「寺子屋」の定義を、私たちは次のように考えています。

活動する仲間たちのリアルな声
子どもたちの変化の「きっかけ」を生み出しているのは、 現場で子どもたちに寄り添い、共に笑い、時に悩みながら伴走する200名を超えるボランティアの仲間です。
現場の想いを知っていただくために、活動についての彼らとの対話から生まれたリアルな言葉をお届けします。

閉ざしていた心が、ふと開く瞬間
「半年間一言も喋らなかった子がいたんです。でも、ボランティアが諦めずに話しかけ続けていたら、ある日突然、ポツリと話し始めて。そこから関係性が一気に変わりました。あの一言を聞いた時の感動は忘れられません」
「口を開けば文句ばかり言っている子もいます(笑)。でも、文句を言いながらも毎週必ず来る。そして、文句という形であれ、自分の思いを口に出してくれている。それは彼らにとって、ここが『何でも言える安心できる場所』になった証拠だと思うんです」
受験を超えて続く関係
「高校受験の時から見ていた生徒が、気づけば大学受験に合格して報告に来てくれました。『先生の教え方、分かりやすかったよ』と言ってくれた時の嬉しさもですが、中学生だった彼らが大人に近づいていく過程を、親戚のような距離感で見守れることが何よりの喜びです」
学校の枠を超えた「つながり」
「普段の生活では絶対に出会わなかったであろう、学校も学年も違う子同士が、ここで仲良くなっています。『LINEで誕生日おめでとうって連絡したんだ』なんて話を聞くと、学校以外のコミュニティを持つことの豊かさを感じます」
「しばらく来なくなって、もう会えないかなと思っていた子が、急にふらっと現れて『腕相撲やろうぜ』って言ってきたことがあって(笑)。大人が勝手に心配していても、子供の中ではちゃんと繋がりが続いていたりする。そんな予想外のリアクションに、私たちの方が救われています」

完璧な「先生」じゃなくていい
「最初は『教えなきゃ』という気持ちが強かったんです。でも、回を重ねて関係性ができてくると、教えるというより『一緒に問題を解く』『一緒に考える』という感覚に変わっていきました。その変化が自分でも面白かったですね」
「極端な話、『勉強1割、遊び9割』の日があってもいいと思っているんです。勉強したくない子とは遊ぶし、話したい子とは話す。ここが子どもにとって『安心できる居場所』であることが一番ですから」
「『何かしてあげよう』という支援の意識よりも、ただフラットに『よぉ』って会いにいく感覚ですね。友達でも家族でもない、そのフラットな関係がお互いに心地いいんです」
ここは、大人にとっても「第三の居場所」
「会社では絶対に出会えないような、いい意味で一癖も二癖もある面白い大人たちに出会えるのが魅力です(笑)。自分も子育て中ですが、ここに来ると多様な価値観に触れられて、視野が広がります」
「学校のクラスメイトだったら絶対に友達になっていないタイプの人とも、ここなら『子どものために』という共通項があるから自然と仲良くなれるんです。それがすごく不思議で、面白い体験です」
「ボランティアというより、自分が楽しいから来ているという感覚が強いですね。まるで『文化祭の前日』みたいな、あのワクワクする感じがずっと続いているような場所です」

一人じゃないから、挑戦できる
「最初は立ち上げなんて何をしていいかわからなくて不安でした。でも、『助けて』と声を上げれば、周りの大人がすぐに動いて助けてくれた。自分一人で完璧にやらなくていいんだ、と思えたのが大きかったです」 ※辰巳教室立ち上げプロジェクトのリーダーを務めた大学生の声です。

資金の使い道
皆様からいただいたご支援は、大切に以下の用途に使わせていただきます。

※目標金額を超えた場合は、さらなる新教室の開設費用および全国ネットワーク構築費用に充てさせていただきます。
最後に:地域社会に「寺子屋」があることを当たり前にする
私たちは、「すべての子どもたちが地域の大人たちとともに寺子屋で学ぶ」ことができる社会を目指していきたいと考えています。
今回のクラウドファンディングは、その第一歩です。
私たちとともに、子どもたちが生きるよろこびを感じられる場にあふれる未来を作っていきませんか。温かいご支援と応援をよろしくお願いいたします。

最新の活動報告
もっと見る
「一人の人間としてそこにいるだけで意味がある」評価されない“第3の居場所”で見つけたもの #寺子屋みなてらすボランティアインタビュー
2026/02/11 12:00#寺子屋みなてらすボランティアインタビュー では、寺子屋みなてらすに参加するボランティアの想いを知ってもらうことを目的として、寺子屋みなてらすにボランティアとして関わってくださっている方のインタビュー記事を公開いたします!今回は、江東区に引っ越してきたことをきっかけに大学3年生から関わってくれている新田さんのインタビューです。「一人の人間としてそこにいるだけで意味がある」「いろんな大人に出会うことが大事」「みなてらすは評価されない第3の居場所」など寺子屋ムーブメントが体現しようとしていることを、現場で感じてくれていることが伝わるインタビューとなっています。そして、これからの未来の話もしてくれています。みなてらすに参加した若者がここでどんな経験をしたのか、ぜひ読んでみてください。初めての一人暮らしで地域との関わりを求めて渡邊: 新田さんは、いつから「みなてらす」に入ったんだっけ?新田: 入ったのは大学3年生の夏だから、2022年の7月か8月ですね。渡邊: きっかけは何だった?新田: ネットで「江東区 子ども ボランティア」で検索して出てきました。3年生の4月に江東区に引っ越してきて、一人暮らしで実家から離れた場所に住んで。せっかくだから地域のコミュニティとかボランティアやりたいなって思いました。渡邊: なるほどね。でも大学生で一人暮らし始めて、「地域に関わったほうがいいな」って思う人って結構珍しいと思うんだけど、なんでそう思ったの?新田: 確かに今思えば……なんでですかね(笑)。近くでなにかコミュニティに参加したいっていう気持ちはありました。渡邊: なるほど。実際に来てみて、第一印象はどうだった?新田: 最初に喋ったボランティアの方がすごい面白くて、「面白い人たちなんだな」っていうのが第一印象ですね。活動内容としても、自分がやりたかった「勉強を教える」っていうのができそうだなって。あとは、そんなに頻繁には参加してなかったんですけど、「それでもいいよ」っていうスタンスなのも良かったです。「絶対毎週」ってなると無理だってなって辞めてたかもしれないんですけど、「来れる時来てね」っていう感じだったから、細く長く続けられた感じです。「一人の人間としてそこにいるだけで意味がある」渡邊: 関わり始めてから、みなてらすのイメージが変わった瞬間とかある?新田: 最初はやっぱり「学習支援」ということで入ったんですけど、思ったよりもいい意味で勉強だけじゃなかったというか。勉強を教えることはそんなに重視されてないんだなって思いました。渡邊: なるほど。子どもたちとの関わりの中で、印象に残ってることってある?新田: 単純に、生徒に「先生に数学を教えてもらえると分かりやすい」って言ってもらった時は嬉しかったですね。あとは、中学生だった子が高校合格して、しばらく会えてないなと思ってたら、気づいたら大学に合格してましたとか。成長を見守れてる感があります。渡邊: 確かに、長く継続的にやってくことの面白さではあるよね。活動を通して、自分自身が何か変わったこともある?新田: 最初はやっぱり「自分に勉強が教えられるか」とか「役に立てるか」っていう不安があったんですけど、活動してみたら「一人の人間としてそこにいるだけで意味がある」って感じられたのが大きいです。子どもたちにとっては「こういう人もいるんだよ」っていうサンプルになるというか。それに結構意味があるなって。「いるだけで意味がある」っていう環境が結構新鮮でした。渡邊: 「役に立てるか」って仕事だとシビアだけど、生きてるだけで誰かの役に立ってるって、ここでは感じられるよね。新田: そうですね。あとなんか、子どもたちにとって「いろんな大人に出会う」ってことが結構大事なんじゃないのかなって。みなてらすの生徒たちはちょっと羨ましいぐらい、いろんな大人に出会えてて。私も大学生っていうタイミングでいろんな人生の先輩に出会えてよかったなと思います。渡邊: 確かに。新田さん自身もここでいろんな人に出会ったもんね。新田: 実は私、みなてらすのボランティアの方に就活でもお世話になったんです。悩んでいるときに相談したら、「こういう人がいるよ」って繋いでくださって。渡邊: それはすごいね(笑)。リクルーターとか関係なしで、フラットに社会人と出会えるっていうのは大きいのかもしれないね。新田: そうですね。先生とか親以外の「大人のロールモデル」に出会えるから、視野が広がったというか。「こういう人もいるし、まあ人生なんとかなるかな」みたいな気持ちになれました。↑新田さんも参加したさぬき広島でのワークショップ評価されない「第3の居場所」渡邊: じゃあズバリ聞くけど、「みなてらす」ってどんな場所って聞かれたらどう答える?新田: 大人にとっても子どもにとっても「居場所」みたいなところ、ですかね。自分が貢献できてる感覚があるから安心できるし、居場所になる。渡邊: 貢献できると居場所感って出るよね。新田: そうですね。家でも学校でも会社でもない場所。仕事ができるできないとか、勉強ができるできないとかで評価されない場所っていうのが大事なんだなって。渡邊: みなてらすでは評価されてる感覚なかった?新田: 全くないですね。「いるだけでいいよ」「来れる時来てくれればいい」みたいな感じじゃないですか。逆に評価されたら怖いです(笑)。渡邊: よかった(笑)。いい意味でハードルが低いのが大事だよね。新田ちゃんはこの春から就職で住む場所が変わるわけだけど、これからもこういう活動は続けたい?新田: 思ってます。みなてらすに入ったことで、江東区にめっちゃ愛着が湧いたんですよ。ずっとこの辺に住んでる友達よりも、私の方が地域に愛着があるくらいで(笑)。自分の住んでる地域に愛着が湧くって、自分にとってもすごいいいことじゃないですか。だから引っ越してもやりたいなって思います。渡邊: それは面白いなあ。引っ越した後も「みなてらす」と関わり続けてね。新田: はい、ぜひ! 会社の人だけじゃなくて、利害関係のないコミュニティを持っておくのって自分のためにも良さそうだし、面白い大人たちと繋がっていたいので。渡邊: ありがとう。じゃあ、これからも「仲間」としてよろしく! もっと見る
#寺子屋ムーブメントバトンリレー 一般社団法人学士会 村松健一さんより
2026/02/10 20:00↑登壇させていただいた学士会Yell主催イベントにてさまざまな形で寺子屋みなてらすに関わってくださっている方のメッセージを繋ぐ #寺子屋ムーブメントバトンリレー2月10日は旧帝大卒業生の同窓会コミュニティである一般社団法人学士会の村松健一さんからのメッセージです。村松さんは学士会のコミュニティの活性化に取り組まれています。偶然のご縁でクラファンリーダーの渡邊も誘っていただき学士会会員になったのですが、話していく中で私たちの活動に共感していただき、学士会Yellという若手会員コミュニティ主催のイベントに登壇する機会をいただくなど、さまざまなかたちで応援していただいています。そんな村松さんが「活動を応援するとは?」というテーマでメッセージを書いてくださりました。ぜひ、読んでください。「子どもたちのために寺子屋を開いています。」——へえ、素敵な活動だな、と思った。学校に行かない子、行けない子が増えていることはニュースでも耳にする。家庭環境の問題、甘やかし、貧困の拡大。先生たちの負担も限界に近い。そんなことが脳裏をめぐりながら、私は話を聞いた。「江東区で、仲間と始めていて、地域の人たちも子どもの相手をしに来るんです。」そうなんだ。江東区はタワマンのイメージもあるけれど、きっといろいろな環境の子がいる。関心は持った。けれど、そこに住んでいない私にできることは限られている。せいぜい「応援する」くらいだろう、と。——「応援する」。そう。話を聞けば誰だって、子どもを守り、育てることは良いことだと思う。でも同時に、「自分にできることはあまりなさそう」と感じて、結局は「応援する」で止まってしまう。けれど、物事には「応援してほしいタイミング」と「手伝ってほしいタイミング」がある。今は、その“タイミング”だ。講演の場をつくること。宣伝すること。できるときに、できる形で。「何かあったら」ではなく、今できることを少しだけ優先してみたい。子ども向けの活動は各地にたくさんある。その中で今、「寺子屋みなてらす」は拠点拡大のタイミングに来ている。2030年までに、江東区の全24中学校区に寺子屋を展開する。そんな挑戦だ。もしこれが実現できたら、きっと“モデルケース”になる。そして、ほかの地域にも広がっていくかもしれない。いま必要なのは、展開のための資金。そして、たくさんの「応援する」という気持ちだ。その一人ひとりが、支えになる。みんなで、ちょっとだけ「いい人」になりませんか?今日の贅沢を少しだけ我慢して、明日につながる子どもたちのために。——ちょっといい人になりましょうよ。 ともに。 もっと見る
「何かを与えなきゃ」は思い込みだった。子どもたちのために地域で大人ができること #寺子屋みなてらすボランティアインタビュー
2026/02/10 12:00#寺子屋みなてらすボランティアインタビュー では、寺子屋みなてらすに参加するボランティアの想いを知ってもらうことを目的として、寺子屋みなてらすにボランティアとして関わってくださっている方のインタビュー記事を公開いたします!今回は2022年から寺子屋みなてらすの活動に参加し、現在はご自身の住む足立区での新たな「寺子屋」の立ち上げに向けて奔走されている、馬場崇さんにお話を伺いました。「未来を良くする行動は誰でもできる。」と馬場さんは語ります。これからボランティアを始めてみたい、自分の寺子屋を作ってみたいと思っている方々にもぜひ読んでいただきたいです。馬場崇さん「教えなきゃ」から「フラットな関係」へ渡邊: 今日は改めて、馬場さんがみなてらすに参加されたきっかけや、そこからご自身の地元・足立区で活動したいと思うようになった経緯についてお話を聞かせてください。最初は2022年頃、亀戸教室からでしたよね。どんなきっかけだったんですか?馬場: きっかけ自体は、ある読書会の帰り道に、別の参加者の方がみなてらすのボランティアをやってみたいという話を聞いたことです。僕も当時、子どもの学校の「おやじの会」とかをやっていたので、ちょっと幅を広げるみたいな感じで何かやりたいなと思っていて。たまたまそこで話を聞いて、一緒に参加したのが始まりですね。渡邊: なるほど。「おやじの会」もやられていたんですね。馬場: そうそう。でもおやじの会って、学校行事の手伝いのようなかたちで活動することが多いんですよ。「俺たちこんな仕事してるんだぜ」って大人が集まるんですけど、子どもと直接関わることって意外と少なくて。 だから、もっと子どもたちに対して何かしてあげたいっていう思いが少しあって、みなてらすに興味をもちました。渡邊: 実際に参加するにあたって、不安はありませんでしたか?馬場: 不安はありましたね。「教えられるのかな?」みたいな。小学生ぐらいならともかく、上の学年になってきた時に、英語とか数学とかちゃんと教えられるんだろうかっていう不安はありました。渡邊: 実際に亀戸教室に関わり始めて、どうでした?馬場: 亀戸はすごかったですね。学びの場を提供するだけじゃなくて、大人がちゃんと子どもを叱りもするし、一緒に遊んだりもしている。「学校じゃないけど、学習する場」みたいなのをちゃんと守りながら、いい塩梅で場を作っているなって思いました。渡邊: 子どもたちと関わる中で、馬場さん自身の変化はありましたか?馬場: 最初はやっぱり、「何かを提供しないと」っていう気持ちがあったんですよ。分からないから楽しませてあげるじゃないけど、何かをしてあげなきゃって。 でも、やっていくうちに「別に提供とか、そういうんじゃないな」と思い始めたんです。こっちも与えてるし、向こうからももらってるし。ただ普通に喋ってるだけかもしれないけど、勝手に受け取ったり、質問されたら真摯に答えたり。 そうやってるうちに、「教えなきゃ」「提供しなきゃ」みたいな気負いはどんどん薄れていきましたね。渡邊: 今は子供たちと向き合う時、どんな感覚なんですか?馬場: もう、ほぼフラットですね。「よう!」から始まっちゃう感じかな(笑)「よう! 久しぶり、元気だった?」みたいな入りですね。外の世界を見て気づいた、「理念」と言語化の大切さ渡邊: そんな中で、ご自身の地元である足立区で活動したいという話が出てきました。これにはどんな背景があったんですか?馬場: きっかけは、本当に個人的な話で申し訳ないんですが、まず「遠い」っていう(笑) 亀戸や東陽町に通うのは、やっぱり片道1時間とかかかっちゃう。これから長くやっていくなら、自分の住んでいる近くでやりたいなって思ったのが一つ。 あと、同居している母が元小学校の先生で、何かボランティアやりたいねって話をしていて。でも、既存のコミュニティには入りづらいし、遠くまでは行けない。母には人生を楽しんで欲しいって思っていて、だから足立区で新しく始められたら、母も一緒にできるかな、なんていうのが最初の大きなきっかけですね。渡邊: なるほど。通いやすさとか、ご家族のことって大事ですよね。今、足立区で立ち上げに向けていろんな団体や活動を見ていると思うんですが、何か感じることってありますか?馬場: 面白いなと思ってるのは、活動している人たちの「熱量」や「目的」の違いですね。 井戸端会議みたいなコミュニケーションを求めている人もいれば、ビジネスとして継続性を考えている人もいる。いろんな方がいて、その違いが興味深いんです。 ただ、いろいろ見ていく中で改めて感じたのは、みなてらすって「ちゃんとしてる団体だな」ってことなんですよ。渡邊: 「ちゃんとしてる」というのは?馬場: 「理念」(注:「地域社会で子どもたちが生きるよろこびを感じられる場をつくる」という理念を掲げて活動しています。)をちゃんと言ってるじゃないですか。その軸で判断しますって言っている。 地域で活動しようとすると、いろんなことをやりたくて、「あれもいいね、これもいいね」ってなりがちなんです。でも、そうすると軸が定まりにくくなってしまう。 そういう難しさを肌で感じたからこそ、みなてらすが掲げている理念や、軸を持ってやることの重要性に改めて気づいたんです。渡邊: 外を見たからこそ、改めて気づく視点があったんですね。馬場: そうなんです。正直に言うと、最初は僕も、みなてらすの理念とか「教育格差」みたいな話をそこまで深く分かってなかったんです。 でも、外を一回りして戻ってきた時に、「あ、みなてらすって最初から大事なことをちゃんと言ってたじゃん」って気づいたんです(笑)。 自分の思いをちゃんと言語化して、軸を持ってやることってすごく大事なんだなと、後から知ったというか。渡邊: なるほど。他を知ることで、自分たちが大切にしているものの輪郭がはっきりしたわけですね。馬場: そうそう。だから、「ちゃんとした思いを持ってやる」ってことを足立区でもやっていきたいし、言語化していくことが大切だよって伝えていきたいなと今は思っています。↑ご自身のSNSでも活発に投稿してくださっています「子どもたちの未来」のために、大人ができること渡邊: 活動を通じて、馬場さんご自身の「言語化」も進んだと伺いました。今はどんな思いで活動されているんですか?馬場: 今はもう、「子どもたちの未来を守りたい」っていう思いですね。 そして、「未来を良くする行動は誰でもできるんだよ」っていうのを伝えたい。大層なことをしなくてもいいんです。自分の行動の向いている先がどこか明確になっていれば、それは未来に向かってるってことなので。 そういうことを考えている大人がいる場所に、子どもたちが関わることで、子どもたち自身も未来を考えるきっかけになればいいなと思っています。渡邊: 「未来を良くすることは誰でもできる」。すごくいい言葉ですね。馬場さんにとって、今の「みなてらす」はどんな場所ですか?馬場: 子どもたちだけじゃなくて、そこに関わる人みんなが、何かしら「思いを言える場所」になっているのかなと思います。 子どもたちも文句言いながらも来てくれるし(笑)、大人も自分の考えを言える。そんな場所であり続けてほしいですね。渡邊: 最後に、これからクラウドファンディングを通じて「寺子屋をやってみたい」と思っている人たちへ、メッセージをお願いします。馬場: 何か始めるなら、「寺子屋」という形が一番楽というか、始めやすいと思います。 仲間を作りやすいし、関係性も深く作りやすい。「学習支援」という一つのフォーマットがあると、そこからいろんなことができる。 だから、失敗を恐れずにどんどんやってほしいですね。渡邊: 「始めやすい」というのは本当に大事ですよね。馬場: そう。地域によって来る人も違うし、一つの決まった形がそのまま通用するわけじゃない。だからこそ、その地域に合わせて「あなたのアレンジ」を加えることで、あなたが表現できる場所になる。 そこを楽しんでほしいなと思います。渡邊: 理念という軸がありつつ、その上でのアレンジは自由だということですね。今日は素敵なお話をありがとうございました! もっと見る






コメント
もっと見る