
2. 研究目的・意義
進路選択や将来に悩む高校生が、自分にとって大切なことや「わたしらしさ」を考えることは今後の 人生においても大いに価値があると考える。先行研究により、ACP は「死についての話し合い」だけで なく、「どう生きるか」を考える機会になるとわかった。また、高校生が ACP を学び考え、対話するこ とで得られた学びは、自分たちの将来を支える力になると同時に、「人生をどう生きるか」「大切な人 とどう向き合うか」という問いを、今この時から考える大切さにつながる。そこで、私たちは高校生 への ACP の有効性に着目し、若年期における ACP の意義と可能性について探究することにした。
3. 研究方法
山梨英和高校、静岡英和高校、東洋英和高校、韓国の梨花女子高校の学生 477 名を対象に無記名によ る質問紙調査を行った。内容は、死に対する意識、身近な人との死生観の共有状況と価値観の把握状 況、ACP の認知度についてである。参加者は、各質問について6件法(1=全く当てはまらない;6= よく当てはまる)で回答した。また、山梨県内の終末期医療に関わる医療・行政関係者(医師、看護 師、行政職員等 計 5 名)にインタビュー調査を実施し、ACP の実際の運用や問題点について調査し た。また、実践活動として iACP が開発した「もしバナゲーム」を著者他 7 名が体験し、若者における ACP の意義を体感した。これらの活動から、高校生向けの「わたしの想いノート」という ACP の入り口 となるオリジナル冊子を作成し山梨英和の高校 1,2 年生に利用してもらい、感想と質問紙調査から若 年期における ACP の意義を検証した。



