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「鹿革のバッグ」と聞いて、珍しいものだと思われる方が多いと思います。でも、この国では長いあいだ、革といえば鹿革でした。今日は、鹿革がどこで、なぜ使われてきたのかという話です。
延喜式に残っている数字
平安時代の法令集「延喜式」には、革の名産地が43か国分記されています。そのうち鹿革の産地は35か国。牛革は14か国です。牛は農耕に使う大切な家畜で、食べる習慣もなかった。だから革は鹿だった。日本は、もともと鹿革の国だったんです。
手に近いところで、使われてきました
鹿革が使われてきた場所には共通点があります。手に触れる、肌に触れる、汗をかく場所です。
弓道の「ゆがけ」は今も鹿革です。柔らかくて手に馴染み、汗と摩擦に強く、何年使っても硬くならないから。剣道の小手の「手の内」にも鹿革が使われます。軽くてしなやかで、繊維が密なので引き裂きに強く、湿気を逃がして蒸れにくい。竹刀を握る手のひらに、いちばん近い革です。
鎧や兜の内側にも、鹿革は使われていました。
もう一つ。眼鏡や貴金属を磨く「セーム革」。あれも本来は鹿革です。鞣した鹿革をさらに鱈の油で鞣したもので、極細の繊維が汚れを絡め取る。傷をつけずに磨ける革は、鹿革くらいしかありません。
理由は、いつも同じです
ゆがけも、小手も、印伝も、セーム革も。選ばれてきた理由は同じで、「柔らかくて、強くて、汗や水に強くて、手に馴染む」からです。千年以上、日本人が手で触って確かめてきた性質です。
このミディトートは、その鹿革を、毎日手に持つバッグにしたものです。持ち手を握る手に、肩に掛けたときの体に、いちばん近い革。使われてきた場所を思えば、バッグは鹿革にとって、むしろ自然な居場所だと思っています。
日常的によく使うものだからこそ、
シンプルで使いやすく 存在感のあるエゾシカ革をご提案致します!
生活の中に特別な想いを
引き続きどうぞよろしくお願い致します!
LEATHERECTION
林 徹



