先日、学生ボランティアが、かのん[奏音]での活動を紹介するウェブサイトをつくりました。今回も、私が依頼したわけではありません。学生たちが、自分たちの活動を伝えるために、自分たちでつくったサイトです。サイトには、こんな言葉があります。「奏音は、私たちにとってなくてはならない『自由帳』です。」そして、「この場所には足りないところがたくさんあって、完璧ではありません。でも、だからこそ、できることがたくさんあります。」と続きます。以前、学生ボランティアから「かのんは自由帳みたいなもの」と言われたとき、とてもいい表現だと思いました。自由帳には、何を書いてもいい。何も書かないページがあってもいい。でも、何かを書きたくなったときには、自分で描き始めることができます。今回のサイトを見ていると、それが少しずつ現実になっているように思います。学生ボランティアの活動は、開所の手伝いから始まりました。その後、学生自身によるInstagramが始まり、学生主催のイベントが開かれ、9月にはグランドピアノの「ありがとうコンサート」も開催されました。サイトでは、その歩みが学生自身の視点で紹介されています。そして今、さらに新しい活動が始まっています。佐世保市の「Tsunagas補助金」を活用し、高校生12名で、地域活性化につながるイベントを一から企画するプロジェクトです。課題を見つけるところから始め、学校や学年を越えた学生同士の交流や、学生と大人がつながる企画を考えています。現在は、2027年3月の「KANON SCRAMBLE」や、その後の地域交流カフェなどが構想されています。私は、かのん[奏音]をつくるとき、「余白」のような場所をつくりたいと思っていました。何かを教えるためでもなく、何かをさせるためでもなく、そこにいる人が、自分の時間を過ごせる場所。何もしなくてもいい。でも、何かやってみたいと思ったときには、やってみてもいい。学生たちの活動を見ていると、何もしなくてもいい場所から、何かが始まることがある。そのことを、あらためて感じます。今回のウェブサイトも、その一つです。しかも興味深いのは、学生たちが、自分たちの活動への金銭的な支援を求めるのではなく、「金銭的なご支援は、プロジェクトではなく奏音宛に」と明記してくれていることです。自分たちが活動する「場所」そのものを残すことの大切さを、考えてくれているのだと思います。私が「かのん[奏音]とはこういう場所です」と説明するだけでは、伝わらないことがあります。実際にそこで過ごし、活動している学生たちが、どんな場所だと感じているのか。そして、その場所で何を始めようとしているのか。ぜひ、学生たちがつくったサイトをご覧ください。学生ボランティアが作った「かのん[奏音]学生プロジェクト」サイトクラウドファンディングも、残りわずかになりました。この場所を残すということは、今ある活動を守ることだけではなく、これから誰かが何かを始められる「白いページ」を残すことでもある。最近、そんなふうに思っています。学生たちがこれから、この自由帳に何を描いていくのか。私自身も、少し楽しみにしています。そして、そのためにも、かのん[奏音]という場所をこれからも残していきたいと思っています。



