
TOMORUNは10年前に陸上教室を始めました。今年、その指揮を若いリーダーに渡しましたが、僕自身はいまでも複数の「かけっこ教室」で汗だくになりながら、子どもたちと向き合っています。 現場に立つと、机の上では絶対に見えない“リアル”が見えてくるんですよね。同時に、NPO法人・浜名湖庄内半島ドリーム理事、城北小学校コミュニティスクールコーディネーター、として地域の声を聞く中で、ひとつの結論に行き着きました。浜松のスポーツ文化は、まだ“日常”になっていない。これ、制度とか予算の話じゃなくて、もっと根っこの話です。
■「部活動民間移行」は、制度改革じゃなく“文化の問題”
いま保護者も学校も一番気にしているのは「部活動の民間移行」。でも、これって単なる教育改革じゃないんですよ。スポーツに触れる機会が減れば、挑戦する子も、応援する大人も、支える地域も育たない。
つまり、浜松という都市の“スポーツ文化の土台”が揺らぐ問題なんです。「スポーツに触れる機会が減って文化が育つわけないじゃないですか。それって、冷蔵庫に食材入れずに“料理ができない”って言ってるのと同じでして。」
■プロポーザル挑戦で見えた「本質」
私たちは「令和7年度浜松市休日部活動の地域展開」に挑戦しました。結果は不採択。でも、ここで大事なことに気づきました。結局、すべては「すべての子どものためのスポーツ」なんです。これはTOMORUNが2016年から掲げてきた理念で、10年間一度もブレたことがありません。
■現場の声は、正直だ
学校管理職からは毎年こんな声を聞きます。
・指導者が足りない
・施設が確保できない
・保護者の理解が追いつかない
・成績重視の古い指導とのギャップ
一方で社会は、ゆるスポ、サステナビリティ、インクルーシブ といった価値観へ急速に動いている。このギャップの中で、子どもたちの居場所をどう守るか。 これが本質です。
■法令が示す「スポーツの本当の意味」
スポーツ文化を語るなら、法令は避けて通れません。
●スポーツ推進基本法
第2条(スポーツの意義)「スポーツは、すべての国民が生涯にわたり享受すべき文化である。」
●学校教育基本法
第1条(教育の目的)「心身ともに健康な国民の育成」
学校部活は学校教育基本法のもとで、民間スポーツはスポーツ推進基本法(商法)で発展してきた。本来交わらない二つの領域。でも、子どもたちの未来のためには、この“法の壁”をつなぐ存在が必要なんです。
「制度が違う? だから何なんですか。子どもを守るために“つなぐ仕組み”を作るのが大人の仕事でしょう。」
TOMORUNはその“ハブ”として、地域の声と制度を調整し続けてきましたし、特にまちなかスポーツフェスティバル実行委員長として活動を続けている私は、常にそう言い続けてきました。
■そして——まちなかスポーツフェスティバルへ
まちなかスポーツフェスティバルが目指すのは、大きな資本や有名プロだけが輝く世界じゃありません。地道にスポーツを続けてきた市民が、“公式の場”でその魅力を伝えられる機会をつくること。そして来場者は、知らなかったスポーツに触れ、自分のスポーツライフに新しい色を加えられる。これこそが、真のスポーツ文化の振興であり、普及活動です。
派手さはない。でも文化って、いつも静かな場所から芽を出すんですよ。
哲学者ソローは言いました。
「大きなことは、静かに行われる。」
そしてネルソン・マンデラはこう言いました。
「スポーツには世界を変える力がある。」
まちスポは、その“静かに世界を変える力”を、浜松のまちなかに灯す取り組みです。
■最後に
私はこれからも、現場で汗をかき、地域で声を聞き、制度を読み解き、子どもたちの未来を守るために走り続けます。
まちスポ2026は、浜松にスポーツ文化を根づかせるための第一歩です。
応援してくださる皆さまへ、心から感謝します。



