注目のリターン
コーヒー関係者の間でよく語られる、「2050年問題」を知っていますか?
心安らぐ、よろこびの一杯のコーヒー。
実はいま、地球がどんどん暑くなったり、雨の降る時期や量が変わったりしている影響で、世界中で飲まれるアラビカコーヒーの生産に適した土地が、2050年までに半分に減るといわれています。このままだと、私たちがいつも飲んでいる美味しいコーヒーが、2050年には今のように気軽には飲めなくなってしまうかもしれないということを意味します。
コーヒー2050年問題とは?(一般社団法人全日本コーヒー協会)|YouTube

これは生産者、卸売や焙煎を行う業者、カフェなどの飲食店経営者、そして、毎日コーヒーを飲むのを楽しみにしている人…コーヒーを愛するすべての人にとっての大きなピンチ。

でも、希望もあります!それが、「日本国内でコーヒーを育てる」ということです。
たわわに実ったコーヒーチェリーを収穫
山盛りのコーヒーチェリー
そんなコーヒーチェリーたちを洗浄して天日干し
実は今、北海道から沖縄まで、日本全国でコーヒーづくりに取り組む人たちが増えています。写真をご覧いただいた通り、鹿児島の離島・沖永良部島(おきのえらぶじま)でコーヒーを栽培する私たち「ノアコーヒー」も、そのひとつ。これは、国産コーヒーは気候変動のピンチをチャンスに変える大きな可能性を秘めていることを示唆しています。
千葉県八千代市の「YACHI★FORNIA-FARM(ヤチフォルニア・ファーム)」さん
沖永良部島の隣島、与論島の「YORON COFFEE」さん
沖縄の読谷村の「沖縄珈琲畑」さん
また、だからといって、国産コーヒーは海外産の代替品というわけではありません。収穫後すぐに加工・焙煎できる環境にあるからこそ、コーヒーチェリーが海を渡り、一杯のコーヒーに変わるまでに失われていた大事な栄養素をそのまま摂れることも分かっています。
国産コーヒーには、脳老化防止成分「トリゴネリン」が豊富に含まれる。
そんな国産コーヒーの未来をひらく記念すべき第一歩として、私たちは今年10月24日に鹿児島・霧島市で、コーヒー好きの、コーヒー好きによる、コーヒー好きのための、「国産コーヒーシンポジウム」を開催することにしました!会場は、ノアコーヒーの拠点がある霧島市さんご協力のもと同市市役所別館を予定。200人は座れる規模となります。
国産コーヒーシンポジウムのイメージ
シンポジウムでは、コーヒーにまつわる各分野の専門家たちが大集結。国産コーヒー生産の最前線の共有はもちろん、国内のコーヒー業界における国産コーヒーへの期待、コーヒー✕焼酎のコラボ商品から見えてきたこと、海外のコーヒー農園を知り尽くしたプロが見据える未来、観光コンテンツとしてのコーヒー農園の可能性、栄養食品としての国産コーヒーの価値など、あらゆる角度から国産コーヒーの可能性を語り尽くします。
暫定版のチラシです。

ご登壇いただく専門家の皆さんの、プロフィールとテーマになります。


コーヒー好きなら、ワクワクしてきますよね!
すでにコーヒー栽培を行っている方も、国産ではなくてもコーヒーと縁の深い方も、国産コーヒーに興味があるという方も、もちろんコーヒーが好きという方も、日本のコーヒーの歴史が変わるかもしれないこのお祭りに、あなたも加わってみませんか?

はじめまして!ノアコーヒー代表の山下さつきと申します。そして、今回のシンポジウムを主催する「一般社団法人日本国産コーヒー協会」の代表を務めさせていただいております。

皆さんは、沖永良部島(おきのえらぶじま)という島を知っていますか?
島で2番目に高い山の越山(こしやま)にある展望台からの眺め。左側に徳之島が見えます。

沖永良部島は鹿児島・奄美群島にある亜熱帯気候の離島で、実は、コーヒーづくりに適した地帯「コーヒーベルト」と似た環境にあります。そんな島で生まれ育った私が、鹿児島で地産地消の食のカフェを開業したことがきっかけで、「自分で安心安全で栄養価が高いコーヒーを生み出したい!」という夢を抱き、島で苗木を植樹したのが2008年のことでした。
ゼロから試行錯誤を重ね、2016年頃から無農薬での安定生産が実現。また、果実を丸ごと焙煎する技術を発見し、鹿児島大学との共同研究により特許を取得して、大事な栄養素を残したまま飲める製法も確立できました。そして現在は、島と霧島市の2拠点でカフェを経営しつつ、自社農園を運営しています。
3つある農園のうちの一つを、上空から撮影。
摘みたてのコーヒーチェリーと、丸ごと焙煎した実。
道のりは険しかったものの、ようやく生産も軌道に乗ってきた。そんな中、なぜ国産コーヒーがテーマのシンポジウムを開こうと思ったか?
それは、「知見と体験を共有し、みんなで知恵を出し合い、国産コーヒーを産業として成長させたい!」から。国内生産・加工だからこそ得られる栄養素、観光コンテンツとしての可能性…。一言で語り尽くせない価値が国産コーヒーにはあります。世界規模の気候変動が起こる今、日本でコーヒーをつくることには意味がある……その一歩目が、今回のシンポジウムなのです。
振り返ると、私たちのコーヒー栽培は、日本中を探しても話を聞ける方がいなかったため、すべて独学で、手探りの中でスタートしました。幼い頃から家業の農業を手伝ってきた経験はあるものの、全く未知のコーヒー栽培。何度も台風の被害にあい、復活するために立ち上がり、被害を防ぐ方法を見つけ、養生し、干ばつのときは水をかけ、土壌改良や無農薬栽培と手塩にかけてきました。
台風で強風と塩害にやられて枯れてしまったコーヒーの木たち
その甲斐と、何よりたくさんの方々の支えがあって、現在は生産量も年間約1トンと国内トップクラスを維持。希少な国産コーヒーとして、JR九州の豪華列車「ななつ星 in 九州」のコーヒーとして採用いただくほか、メディアでご紹介いただく機会も増えました。
文字通り、人生を懸けて育てたコーヒーです。
直営カフェで提供している100%純国産コーヒー「和の極み」
そのうちに、私たちを含めて日本のコーヒー生産者がメディアで取り上げられる機会も増えましたが、『日本「でも」コーヒーが育てられる!』という珍しいものとしての文脈が中心。そして、持続可能な商業ベースに乗せられている事業者はそう多くありません。農業や観光業などのスタイルはさまざまですが、コーヒー栽培を事業として行っている事業者が集って「産業」を興す必要がある。そうして、互いに学び合う関係を築く必要があります。
鹿児島県・霧島市にあるノアコーヒー本店
こんなエピソードがあります。霧島にあるノアコーヒー本店に、「コーヒー栽培をやりたい」という若いご夫婦がいらっしゃったことがありました。私の経験を伝えたところ、「これでようやくコーヒーについて聞けるところが見つかった」という言葉をもらったのです。
それまで、探しても探しても、「コーヒー生産のことをどこに聞いたらいいか分からなかった」とのことでした。コーヒー生産者が互いにつながって、ネットワーク化できていれば、彼らにモデルケースとなるコーヒー農家を紹介することができたはずです。このままでは、生産者が後に続かず、国産コーヒーの発展は難しくなります。
そこで私は、国産コーヒー生産者を含む、コーヒーを愛する人たちが、つながり、仲間や師と出会い、知識や経験を共有して、国産コーヒーの未来をひらく必要があると考えるようになりました。今回のシンポジウムは、そのはじまりの一歩にしたいと考えています。
霧島市の本店にいるときは、エプロンをかけて店に立つこともしょっちゅうです。

国産コーヒーシンポジウムは、2026年10月24日に、鹿児島県での開催を予定しています。
開催予定の霧島市(「霧島市観光写真素材ライブラリー」より)
第1回目が鹿児島である理由は、主催者である私たちの拠点で調整が利きやすく、実際にコーヒー生産者が少なくないためです。会場予定地は、鹿児島空港を擁する霧島市。空の玄関口であるため、県内でも移動しやすく、東京・大阪・福岡・名古屋などの主要都市ともアクセスがよいです。会場は、空港に到着後、車で20分以内の場所を予定しています。
改めて、シンポジウムの登壇者のテーマとプロフィールとなります。限られた時間ではありますが、講演のみならず、参加者の皆さんも含めて活発な意見交換が生まれる場としたいと思います。


専門家の話のほかにも、日本各地のコーヒー生産者やコーヒー商品などのPRブース、県外から講師をお招きしてコーヒーの淹れ方や基本的な知識が学べる「コーヒーインストラクター検定3級」の取得講習会などを開催いたします(詳細はCAMPFIRE上の活動報告で紹介いたします)。鹿児島県内では貴重な機会となりますので、奮ってご参加ください。この通り、「国産コーヒーを軸としたコーヒーの祭典」です。
シンポジウム終了後は、別会場で懇親会も予定しています(別途申し込みが必要です)。コーヒーについてたくさん学んだあとは、コーヒーで乾杯して(もちろん黒糖焼酎や芋焼酎でもビールでも可)、コーヒーを愛する者同士で親睦を深めていただきたいと思います。

大切なお金をいただく上でも大切な、今後のスケジュールと、資金の使い道についてです。

いただいた資金の使い道については以下の通りです。おもにシンポジウム開催のための費用に宛てさせていただきます。


皆さまと一緒にこの夢を実現するため、ノアコーヒーならではの特別なリターンをご用意いたしました!応援しやすいコースから、沖永良部島の農園で収穫や焙煎作業を体験できるコースまで、多様なプランを揃えています。

「農園ツアープラン」として、ノアコーヒーの生産拠点である沖永良部島で、収穫体験付きの農園視察ツアーの開催を別途予定しています(現地までの移動費は自己負担となります)。温暖な気候と隆起サンゴ礁の土壌で育つコーヒーの木を見学し、真っ赤に実ったコーヒーチェリーの収穫や精製工程を体験できる約2時間のプログラムです。普段は見られない栽培現場で、島在住のガイドから生産者のこだわりや島の自然との関わりを直接学ぶことができます。見学後は、焙煎したての香りと共に沖永良部島産100%コーヒーの試飲を五感で味わえます。
また、コーヒー以外にも観光資源と魅力にあふれる島です。ぜひ、おきのえらぶ島観光協会のHPをご覧いただき、滞在について想像してみてください。
沖永良部島のコーヒー農園視察&収穫ツアー開催時の様子

本プロジェクトの立ち上げに際し、各分野の皆さまから温かい応援メッセージをいただいております!ここでは代表して3名様からのコメントをご紹介いたします。他の方からのコメントにつきましては、挑戦期間中の「活動報告」にておってご紹介させていただきます。



最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!
私たちノアコーヒーは、「栽培からよろこびの一杯まで」を掲げて、沖永良部島と霧島で約20年走り、国産コーヒーの安定生産を実現できました。2050年問題を見据えたときに、そこから先の景色は、私たちだけではなく、国産コーヒー農家だけではなく、コーヒーを愛する皆さんと手を取り合って初めて実現できることです。
繰り返しになりますが、国産コーヒーは海外産コーヒーの代替品ではありません。目の行き届く環境で、新鮮な状態で収穫から焙煎までできるからこそ、コーヒー本来の価値を引き出すことができます。脳の老化防止成分「トリゴネリン」や、ポリフェノール類などが豊富に含まれており、嗜好品を超えた存在です。2026年10月24日が、そのはじまりになります。
どうか、コーヒーのように温かなご支援・応援をお待ちしております!
どうぞよろしくお願い申し上げます!
最新の活動報告
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【嬉しい応援コメントをいただきました】名古屋大学 原田一宏教授からの応援コメント
2026/09/04 18:04皆さま、いつも温かいご支援と応援をいただきありがとうございます!山下さつきです。日本国産コーヒーシンポジウム2026、そして日本国産コーヒーの未来に向けて、嬉しい応援の輪がまたひとつ広がりました。このたび、コーヒーについて研究されており、『コーヒー豆を追いかけて 地球が抱える問題が熱帯林で見えてくる』などのご著書を持つ、名古屋大学の原田一宏教授より、「日本初の国産コーヒーシンポジウム開催おめでとうございます。これからも益々山下さんがご活躍することを陰ながら応援しています。頑張ってください」と、たいへん温かいコメントをいただきました。なんと、今回のきっかけは、以前応援コメントをいただいたヨロン島観光協会の岡田美保子さんが名古屋大学までわざわざ足を運び、原田教授へ直接ご挨拶をされたこと。こうして国産コーヒーをきっかけに、生産者だけではなく、大学・研究者、地域、観光など、さまざまな分野の皆様とのつながりが少しずつ生まれていることを、とても嬉しく感じています。私たちが目指しているのは、単に「日本でコーヒーをつくる」ことだけではありません。原田先生や皆さまが沖永良部島を訪ねてくださったときの様子まだ新しい産業だからこそ、生産者同士がつながり、研究者や大学、企業、行政、観光など、それぞれの知識や経験を持ち寄りながら、日本ならではのコーヒー産業を育てていくこと。そのために、一般社団法人 日本国産コーヒー協会を立ち上げ、10月24日には「日本国産コーヒーシンポジウム2026」を開催いたします。一人ではできないことも、人と人がつながることで、大きな一歩へと変わっていく。今回の原田教授からの温かいコメント、そして名古屋大学まで足を運んでくださった岡田美保子さんのお力添えに、心より感謝申し上げます。岡田さん、本当にありがとうございました。そして原田教授、温かい応援のお言葉をありがとうございます。まだ新しい産業だからこそ、生産者同士がつながり、研究者や大学、企業、行政、観光など、それぞれの知識や経験を持ち寄りながら、日本ならではのコーヒー産業を育てていくこと。そのために、一般社団法人 日本国産コーヒー協会を立ち上げ、10月24日には「日本国産コーヒーシンポジウム2026」を開催いたします。一人ではできないことも、人と人がつながることで、大きな一歩へと変わっていく。今回の原田教授からの温かいコメント、そして名古屋大学まで足を運んでくださった岡田美保子さんのお力添えに、心より感謝申し上げます。岡田さん、本当にありがとうございました。そして原田教授、温かい応援のお言葉をありがとうございます。クラウドファンディング、あと2日!クラウドファンディングも、いよいよ9月6日 23:59までとなりました。日本の国産コーヒーを、一時的なブームではなく、新しい農業・産業として次の世代へつないでいくために。最後まで、皆様のお力をお貸しいただけましたら幸いです。引き続き、応援・ご支援・情報拡散をどうぞよろしくお願いいたします。*一般社団法人 日本国産コーヒー協会代表理事 山下さつき もっと見る
【残り5日】音声付きインタビュー「国産コーヒーをやる人へ 試練のパターンと攻略法」
2026/09/01 15:50皆さま、いつも温かいご支援と応援をいただき、本当にありがとうございます!一般社団法人 日本国産コーヒー協会・代表理事の山下さつきです。クラウドファンディング終了まで、いよいよ残り5日となりました。ご支援いただいたお金は目標金額の35%と、正直まだまだ厳しい状況です。しかし、その一方で、こうして旗を上げたことで、全国の国産コーヒー生産者の方と出会い、立ち上がってよかったと思っております。もちろん、やる以上には、今も情報が届いていない方、支援などを悩んでいる方、ぜひこの機会に関わってほしいと思います。さて、本日は、少し変わった活動報告をお届けいたします。実は先日、ノアコーヒーおきのえらぶ店の「常連さん」であり、友人でもあるライターのネルソン水嶋さんと、今回のシンポジウムにかける想いやクラウドファンディングの挑戦について、ポッドキャスト(ネルソンさんの番組)での音声対談を行いました!ネルソンさんは、沖永良部店でいつもパソコンを広げて仕事をされていたご縁から始まり、今回のクラファンにおいてもアドバイスをいただいています。今回の対談では、そんな気心の知れたネルソンさんだからこそ引き出すことができた、私の「20年間にわたる栽培の泥臭い舞台裏」や、「国産コーヒーを『珍しいもの』で終わらせず、持続可能な『農業・産業』にしたいという本気の危機感」、そして「10月24日に霧島へ大集結する超豪華ゲストの見どころ」について、熱く、かつ等身大の言葉でたっぷり語り合っています 。「なぜ、いま日本国産コーヒー協会が必要なのか?」その想いのすべてがギュッと詰まった対談の様子を、臨場感あふれる文字起こしでお届けします。ぜひ、温かいコーヒーを片手にお楽しみください!ここから音声で対談の音声を聞くことができますhttps://open.spotify.com/episode/2ljlio4yhrBVDxCp6fYkOs?si=485db95e38664fe0対談内容の要点・コロナ禍以降、国内のコーヒー栽培参入者は急増しているが、公的な正確な情報や技術共有の場が不足している。・コーヒーは日本の指定農産物ではないため、台風などの災害時に保険が下りず、修復は全額自己負担となる。・国内の栽培事例が極めて少ないため、農業用水路やスプリンクラーなどの公的なインフラ整備の対象になりにくい。・2026年10月24日に、鹿児島県霧島市役所(別館4F)にて「第1回 日本国産コーヒーシンポジウム」を無料開催する。・シンポジウムの主な目的は、全国の生産者が繋がり、失敗を回避するための知恵や経験を「持ち寄る」コミュニティを作ることである。・当日は、市役所前での全国生産者マルシェ、コーヒーインストラクター検定3級講習会、専門家による未来会議を併催する。・午後のシンポジウムには、大学教授、海外栽培指導のプロ、老舗酒蔵社長、業界団体キーマン、観光協会など多様なゲストが登壇する。・鹿児島大学の加治屋教授からは、特許を取得した脳の老化予防成分「トリゴネリン」を残す焙煎技術などの科学的研究が発表される。・クラウドファンディングでは、当日都合が合わない方向けに、半年間いつでも見放題となる見逃し配信付きの「オンライン特別席プラン」を用意している。二人の出会いと、意外な関係性山下: ネルソン水嶋です。今日は僕の友人でもある山下さつきさんにお話をしてもらおうかと思いまして、今、電話を繋いでおります。 まずはさつきさん、簡単にどこで何をされているのか、自己紹介をお願いしていいですか?山下: はい。改めまして私は、沖永良部島でコーヒーの応援、栽培をずっと20年くらいやっている人間です。会社の本社は鹿児島県霧島市の隼人町にありまして、霧島と沖永良部島を行ったり来たりするスタイルの経営をしています。ネルソン: さつきさんのご出身は、沖永良部島なんですよね。ちなみに集落はどちらですか?山下: そうです、沖永良部島生まれ、沖永良部島育ちです。集落は「和(わ)」というところですね。ネルソン: 僕とさつきさんがどういう関係なのか、冒頭で「友達」って言ったんですけど、まず僕は、ノアコーヒー沖永良部店の「常連」っていうところですね。山下: そうですね(笑)。私が沖永良部に帰るたびに、お店の隅っこでパソコンをパチパチ叩いて仕事している人っていう印象でした。「あの人、誰?」みたいな感じで。ネルソン: (笑)。沖永良部島の中で、パソコンを持って仕事ができる貴重な「電源とWi-Fi」が使える場所として、すごくよく利用させてもらっていたんです。その後、僕が所属していたNPOのスタディツアーで、ノアコーヒーさんの農園を案内してもらう機会がありまして。山下: はい、たくさんの方にいらっしゃっていただきましたね。ネルソン: そこから、ちょこちょこお酒も一緒に飲むようになって、ひっくるめて「友達」と呼ばせてもらっています。 そのさつきさんが、今回「日本国産コーヒーシンポジウム」を無料で開催すると決意して、クラウドファンディングに初挑戦されるとのことですが、まずはその経緯から聞かせていただけますか?「珍しいもの」で終わらせない。産業化への「夢と危機感」山下: 今、コロナ禍が明けて、国産コーヒー栽培を始める方がものすごいスピードで増えているんです。一方で、コーヒー業界には2050年までにアラビカ種の栽培適地が減少するという「2050年問題」もあります。 「日本でコーヒーを育てるのは魅力的だ!」という情熱を持って始められる方が多いのですが、私が20年間やってきた経験から見ると、「公に仕入れられる正確な情報がどこにも発信されていない」という現状があります。コーヒーは「農業」であり、土を耕して育てる農産物です。しかし、日本国内においてコーヒーは「農業」としての明確な位置づけや定着がされておらず、推奨している行政もまだありません。そのため、初期投資が大きいにもかかわらず、自然災害などで失敗した時のリスクは100%生産者個人が負わなければいけないという、非常にリスキーな状態が20年間ずっと変わっていません。これから始める人もきっと同じような苦労や挫折に直面するでしょう。行政や社会が変わるのを待つよりも、増えつつある生産者たちで強いコミュニティを作って、「お互いに情報交換し、失敗しないためのリスクを回避する知恵を出し合う場」を作ることが一番の近道だと思ったんです。ネルソン: 「誰かに何かをやってもらうのを待つより、自分たちで知恵を持ち寄る方が早い」と。山下: そうなんです。生産者が仲良く集まって知恵を出し合っている姿こそが、一番社会的にも応援してもらえるチームになると思っています。 また、これまでは『日本でもコーヒーが育てられる!』という「珍しいもの」としての文脈ばかりが注目されてきました。でも、これまで積み上げてきた研究実績や、国産だからこそ生まれる付加価値をしっかり共有して、一般の方にも知っていただく場を作りたかったという思いもあります。生産者が直面する「コーヒー農業」特有の厳しさネルソン: さつきさんがおっしゃる「他の農業に比べてリスクがある体制や環境」というのは、具体的にはどういったものがあるんでしょうか?山下: 例えば、先日の台風18号で沖永良部の農園でも防風ネットが破れたり、成長していたコーヒーの木が折れたりしました。これで今年の収穫量や収益は実際に減ってしまいます。 他の指定農産物であれば、自然災害で減収した際の保険などの仕組みがあるのですが、コーヒーはその指定に入っていません。そのため、修復やネット・堆肥の購入などはすべて「自費」で行うことになります。補助金の申請も出せません。ネルソン: 災害で大打撃を受けても、公的なセーフティネットが無いわけですね。山下: 水(農業用水)の問題もあります。畑に隣接した水源からスプリンクラーで水を撒ければ干ばつ対策になるのですが、コーヒー栽培は実践者が少なすぎるため、用水路や散水設備といった基盤整備の対象外にされてしまうことがあります。行政へ申請したくても、周りでコーヒー農家をやっている人が他にいないので、声をあげることすらできないのです。また、「認定農業者」になり、6次産業化の補助金を申請しようとしても、「1次産品(生豆)としての売上実績」を細かく求められます。しかしコーヒーは、収穫・脱穀・加工・焙煎・パッケージングをして、店頭で売って初めてまとまった収益になるビジネスモデルなので、1次産業の段階の数字だけでは、これまでの行政の枠組みに通りにくいという現状もあります。ネルソン: 長年の苦労があったと思いますが、ノアコーヒー単体としては順調に生産量を伸ばされているのに、なぜそこまでして、他の生産者たちのサポートを行うのでしょうか?山下: 私も来月で55歳になります。自分が20年間もがきながら築き上げてきた経験値や研究成果を、自分の代だけで埋もれさせてしまうのは寂しい。何より、「私が流した涙を、次の世代の人たちに流してほしくない」という、本当にその単純な思いからです。 失敗して諦める人を増やすのではなく、成功してうまくいく人を増やしたい。それが、私が「コーヒーは農業である」と訴え続けてきた人生の成果にも繋がると信じています。シンポジウム当日の超豪華プログラムネルソン: 今回の「日本国産コーヒーシンポジウム」は、具体的にどういった内容になるのでしょうか?山下: 2026年10月24日(土)、鹿児島県霧島市の「霧島市役所 別館4階」をお借りして開催します。 当日はこのようなスケジュールを予定しています。*・午前中霧島市役所前広場での「マルシェ」 全国から集まる国産コーヒー生産者のブースや、地元の霧島市からの出店者が並びます。・合間コーヒーインストラクター検定3級講習会(定員30名) 熊本から「まる味屋珈琲店」の洋二郎先生をお招きし、入門編の講習を気楽に受講していただけます。コーヒーの歴史、美味しく淹れる科学的な原理原則、流通、焙煎の基礎知識など、一杯のコーヒーにまつわる見方がガラリと変わる講習です。・午後各分野のプロフェッショナルによるシンポジウム これが今回のメインです。*ネルソン: 登壇されるゲストのメンバーが、本当にものすごく豪華ですよね。どういった方々が来られるのでしょうか?山下: 今回は、国産コーヒーの可能性を多角的に語るため、以下のプロフェッショナルにお集まりいただきます。*・加治屋勝子 教授(鹿児島大学農学部)私たちと国産コーヒー果実の「機能性成分」に関する共同研究を行い、特許を取得してくださった先生です。脳の老化予防効果などの観点から、科学的な価値をお話しいただきます。・山本博文 氏(海ノ向こうコーヒー)ィリピンやミャンマー、東ティモールなど、アジア各地のコーヒー産地を歩き、栽培指導や環境保全に取り組まれている、海外の生産地を知り尽くしたプロです。「世界の産地から見た国産コーヒーの魅力」を語っていただきます。・福元文雄 氏(東酒造 代表取締役)100年以上の歴史を持つ酒蔵の4代目社長です。ノアコーヒーの国産豆を使ったコーヒーリキュール「Little Kiss(珈琲)」を共同開発し、アメリカや香港、シンガポールなどの海外バイヤーから大反響を得た、コラボレーションによる高付加価値化の実績を語っていただきます。・佐藤利隆 氏(西日本コーヒー商工組合 事務局長)元カリタや京都飲料に長年勤められ、コーヒー業界の隅々まで知り尽くしている事情通です。国産コーヒーが今後、既存のコーヒー業界とどう手を結び、進んでいくべきかのキーマンとなる方です。・西温子 氏(おきのえらぶ島観光協会 事務局長)沖永良部島での農園見学や体験ツアーの窓口を一手に引き受けてくださっています。「観光コンテンツ」としての国産コーヒー農園のリアルな需要と可能性についてお話しいただきます。*そして、私・山下さつきも、現場の農業としてのリアルな経験談をお話しさせていただきます。これだけのメンバーが一度に揃って語る場は、これまでどこにもありませんでした。参加者が体験する「ビフォー・アフター」ネルソン: このシンポジウムに参加した人には、どのような変化が生まれると思いますか?山下: 一般の参加者の皆さまにとっては、国産コーヒーが、「テレビで見たことがある珍しいもの」という認識から、「自分が今飲んでいる目の前の一杯のカップから、栽培されている畑の様子までが透けて見えるようになる」という、全く新しいコーヒー体験になると思います。また、この内容はコーヒー生産者だけにとどまらず、日本国内でバナナやパッションフルーツ、アボカドといった「亜熱帯果樹・新規農産物」に挑戦している、すべての方へのヒントが詰まっています。温暖化の影響により、今や埼玉でサトウキビが育ち、群馬でパッションフルーツが作られる時代です。既存の産業ではない「新しい果樹を日本でどう産業化していくか」の壁の乗り越え方は、どの農産物もまったく同じだからです。最後に:コーヒーのように温かいご支援をネルソン: 今回のクラウドファンディングで用意されているリターンについて、さつきさんの一押しのプランはありますか?山下: やはり、この記念すべき第1回の歴史的な瞬間に立ち会っていただきたいので、現地の《特別席プラン》が一番の推しです。 どうしても遠方で当日お越しいただけない方や、ご都合が合わない方向けには、《オンライン特別席(YouTube Live配信)》もご用意しています。こちらは配信終了後も半年間じっくり見返せるように準備いたしますので、栽培や研究の映像資料としてもご活用いただけます。その他にも、ご自宅で育てられる「コーヒーのミニ苗木」や、無農薬の国産コーヒーをブレンドした製品セット、ノアコーヒー特製のスイーツ・ゼリーの詰め合わせギフト、さらに実際に農園を訪れてコーヒーチェリーの収穫を体験する「沖永良部島農園収穫ツアー」(収穫は時期による)など、ご自身の好みに合わせたバラエティ豊かなリターンをたくさん用意しています。ネルソン: 栽培に挑戦している全国のプレイヤーの皆さまにとっても、このシンポジウム自体が新しい出会いや横のつながりを生む素晴らしい「発生装置」になりますよね。山下: 本当にその通りです。今回シンポジウムを企画して、日本中にこんなにも本気でコーヒー栽培に取り組む仲間がいたんだと、私自身が一番驚き、感動しています。 お互いに顔と顔を合わせ、同じ志を持つ者同士、お酒ではなく「コーヒー」で乾杯して、人となりを確かめ合える、そんな温かい場にしたいです。ネルソン:最後に、これを聞いている皆さまへメッセージをお願いします。山下: 10月24日、鹿児島県霧島市で、日本で初めての「国産コーヒーシンポジウム」が開催されます。 これから日本のコーヒーがどのように進んでいくのか、どのような価値があるのか、ぜひご自身の目で確かめにいらしてください。 当日お越しになれない方も、クラウドファンディングを通じて、この国産コーヒー産業の未来を一緒に育て、ご支援・応援をいただけましたら大変嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします!ネルソン: ありがとうございます。皆さま、ぜひCAMPFIREのプロジェクトページで、さつきさんの熱い文章や写真をご覧いただければと思います。僕も当日は現地へ駆けつけます。 さつきさん、本日はありがとうございました!山下: ありがとうございました。ここから音声で対談の音声を聞くことができますhttps://open.spotify.com/episode/2ljlio4yhrBVDxCp6fYkOs?si=485db95e38664fe0 もっと見るついに東京ビッグサイトの舞台へ!「アグリフードEXPO東京2026」出展のご報告と、国産コーヒーを新しい産業へ
2026/08/23 09:36皆さま、いつも温かいご支援をいただき本当にありがとうございます!一般社団法人 日本国産コーヒー協会・代表理事の山下さつきです。本日は、日本の国産コーヒーの歴史において、非常に大きくて誇らしい一歩となる素晴らしいご報告をさせていただきます。2026年8月19日(水)・20日(木)の2日間、東京ビッグサイトにて開催された、国産農林水産物・食品の最大級の展示商談会「第19回 アグリフードEXPO東京2026」に、私が沖永良部島で取り組んでいる「ノアコーヒー」として無事に出展を果たすことができました!この大きな舞台に立ち、全国の意欲的なバイヤーの皆さまに私たちのコーヒーをお届けできたのは、他ならぬ皆さまの温かい応援のおかげです。心より深く感謝申し上げます。20年の挑戦、その先へ。国産コーヒー栽培は、まだまだ日本の農業の中で十分な支援や環境が整っているとは言えません。だからこそ、生産者一人ひとりの情熱と努力、そして何より「諦めない」という忍耐によって、私たちは道なき道を切り拓いてきました。ノアコーヒーの沖永良部島コーヒー栽培も、もうすぐ20年を迎えます。栽培技術、量産、品質、研究、商品開発、マーケティング。 何もないところから一つひとつ泥臭く積み重ねながら、国産コーヒーを単なる「珍しいもの」で終わらせず、「農業」として、そして「産業」として成り立たせるために歩んできました。来場したバイヤーの皆さんとお話する様子「国産コーヒーは産業にならない」 これまで、何度もそう言われてきました。でも、これからは違います。 全国各地を代表する素晴らしい農林水産物や、6次産業化に取り組む全国のトップ企業の商品と肩を並べ、私たちはついに、東京ビッグサイトという日本最大の舞台に堂々と立つことができました。展示したコーヒーの数々私たちは、ここまで来ました。そして、ここからです。アグリフードEXPOでは、沖永良部島でつくった国産コーヒーのほか、コーヒーチェリーからつくったコーヒー果実ティー「COTEA」を展示。バイヤーの皆さまからは、「日本国内でこれほど徹底した品質管理でつくられたスペシャルティコーヒーがあるのか」と、大変驚きと高い評価の声を数多くいただくことができました。試飲もたくさんしていただきました全国のコーヒー栽培に挑戦する仲間たちへ日本各地で、それぞれの土地、それぞれの方法で始まっている国産コーヒー。 このアグリフードEXPOへの出展を通じて、私はあらためて確信しました。全国のコーヒー栽培に挑戦する仲間の皆さん。 一緒に、次の壁を突破しましょう。 日本の農業に、国産コーヒーという新しい産業を、ともにつくりましょう。今回のEXPOで得られた確かな手応えと熱量をそのままに、シンポジウムでは、全国の生産者、焙煎士、研究者、そしてコーヒーを愛する皆さまと共に、これからの国産コーヒー産業の未来を本気で語り合いたいと思います。今回のビッグサイトでの挑戦を大きな糧に、10月24日のシンポジウムの成功、そしてクラウドファンディングの達成に向けて、当協会一同、さらに全速力で走り抜けます!皆さま、引き続きの温かいご支援・SNSでのシェアなどの応援を、どうぞよろしくお願い申し上げます! もっと見る




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